京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

ザ・リッツ・カールトン京都 会席水暉

2022年02月11日 15時46分00秒 | 日記
さて宝蔵寺で「寺宝展」を鑑賞した後、昼食に予約していたザ・リッツ・カールトン京都の中にある「会席水曄(みずき)」へ。






木屋町二条上ルにある外資系のホテルで、この地にはかって「ホテルフジタ」が長らく営業されていました。







外資系のホテルですが館内には「和」のテイストに溢れていて、館内にいると「外資系」のホテルである事を忘れてしまうくらいです。







館内の至る所に現代作家の芸術作品が展示されていて"宿泊者限定"だそうですが、スタッフの説明のもと館内アートツアーがあるそうです。





予約の時間になり「水暉(みずき)」へ。

地下一階にありますが東には大きな窓ガラスがあり明るく、ここが地階である事を忘れさせてくれます。
窓の外側にある石垣には水が流れています。



今回は「丹頂」の会席コースをお願いしました。



ワンドリンクが付いているので「赤紫蘇のスパークリング」を選択。  

①先付




 


テーブルの先には懐石の器の裏には鶴の群れが夕陽の空を飛んでいる絵が、また、片方には三浦料理長直筆の寅の文字が描かれています。

このような素晴らしい演出のもとで頂く「会席」に期待が膨らみます。

さて、お料理ですが大好き胡麻豆腐に帆立貝の刺身や小松菜、赤パプリカ、しめじが載っています。
胡麻豆腐に色々な具材を載せていろいろな味を楽しめます。その際、山葵がいいアクセントになっています。

最後のお出汁まで頂きました。

②御椀





塗りの美しい器です。
器の下の台は作られてから百年以上も経つ年代物で富士山と松が描かれた漆器で、有名な"高台寺蒔絵"をみているようです。





海老の葛葉打がメインで周りには蓮根餅が。椎茸、人参、菜の花、柚子が回りに添えられています。

蓮根餅は、表面が軽く揚げられていて、蓮根のシャキシャキ感と餅のもちもち感との組み合わせも凄く合っています。
お出汁も美味しく無形文化財「和食」の真髄を感じます。

③鯛、鰤







お刺身は鯛と寒鰤です。

鰤の表面は湯通しされているので適度に脂が落ちていて、辛子酢味噌で頂きます。
初めての組み合わせでしたが大変よく合います。
鯛は明石産の天然物でしょうか?
身がしっかりとしていて鮮度の良さを感じます。

また、器の美しさは秀逸です。
器ひとつでも季節を感じたり、料理人の気配りや配慮を感じる"大切なもの"です。

色々な釉薬で焼かれた器で真ん中の底はガラスがはめられたように透明感があり、じっと見ていると吸い込まれそうな感覚になります。
初めて"曜変天目茶碗"を見た時の感動を思い出しました。

④八寸

会席料理の"華"ですね。











鰆味噌幽庵焼、温茶碗蒸、水菜と京揚の浸し、蛸と胡瓜の酢の物、しめ鯖笹巻寿司

見た目にも美しい器盛られた料理の数々は、味は無論ですが見た目にも季節を感じます。

鰆の幽庵焼は焼き加減といい、香ばしさを感じる味付けといい大変美味しく頂きました。

茶碗蒸しにはちゃんと百合根が入っているのが"ほんまもの"、、、このもちもち感が堪りません。

鯖寿司には昆布がのり、鯖の旨みを一層引き立てています。

⑤丹波地鶏 海老芋 堀川牛蒡 七種野菜煮浸し









最初、器を見て"鯛のあら炊き"かなぁと思い蓋を開けると"花かつお"が踊っています。

中には身がしっかりとしていて旨みの強い丹波地鶏が、また、京都の伝統野菜のひとつ堀川牛蒡が、、、きちんと京都の食材が使われています。

⑥食事

蒸し寿司 赤出汁







京都の冬の風物詩のひとつに"蒸し寿司"があります。
ばら寿司を蒸籠で見した寿司で、朝晩の冷え込む冬の京都では"ハレの日"に家庭の食卓にのぼります。

具材もたくさん入っていて、美味しく、ひとつひとつに丁寧な仕事がされています。

⑦デザート

ピエール・エルメ・パリより



アイスクリームには酒粕が練り込まれ、いちご、グランベリーが添えられています。

和食の最後は"水物"が出されるのが普通ですが全館がピエールのエルメ・パリのデザインを取り入れているのでこちらの会席の最後も"スィーツ"なのです。
全く違和感なく美味しく頂きました。

今回、給仕をして頂いたのが中上さんで、料理の説明は簡潔ですが、ゆっくりと食事を楽しんで頂こうとの配慮を感じます。

食後は今日の料理について、三浦料理長の食に対するこだわりなどについてお話して下さいました。 







僕が、京都のお寺や神社、建築に関心がある事をお話すると館内にあるイタリアンレストラン「ラ・ロカンダ」にお連れくださり、「ホテルフジタ」時代からある「夷川邸」が移築されている所まで案内して頂きました。

室料はかかるようですが、結納など大切な行事に使われているそうです。

中上さん、三浦料理長のおかげで楽しく、美味しくランチを頂く事が出来ました。
季節をかえてまた来てみたいお店です。