森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

鎌倉殿の13人 第45回「八幡宮の階段」

2022-11-29 03:00:44 | ドラマ (大河)

丁寧に描かれた八幡宮の悲劇ー。

 

「なぜここにいる !」と驚き問う義村。

「聞かないであげてください。」と、兄を気遣って答えるトキューサ。

確かに外されたのは真実。

この時の義村の気持ちは如何に。

 

泰時がやって来て、公暁のターゲットは義時もと伝えます。

驚く義時。

だけどそうしたら、自分にとって代わった仲章は・・・・ !

この時の義時の気持ちは如何に。

 

ガンガンガンと音が鳴るように、そこに向かって時が流れて行きます。

駆けつけようとする泰時の腕をつかんで止める義時。

「厳かな儀式の途中を邪魔をしてはならない。」と義時は言いました。

良く言うよ。(「厳かな?」[神聖な?」だったかもしれないけれど、いつもセリフは不正確ですみません。)上手く言ったようにも聞こえるけれど、これ無理がありますよね。警護って、そう言うものじゃないものね。

義時にとって、その儀式って何なのよって思いました。

公暁が実朝を討つ儀式って事なのかしら。

 

ちょうど木の陰になって、太刀持ちの顔が見えない。

そこに切り込む公暁。

義時の名前を呼ばれて、義時の代わりに死んでいく仲章。

「寒い、寒いんだよ~!!」と仲章は叫びました。

ああ、この人は、そういう演出はなくても、きっと血がドバドバと流れているんだなと思いました。数分の後に静かになるだろうに、あまりの煩さに(か、どうかは分かりませんが)とどめを刺されてしまいます

きっとこの人の死を悼んだテレビ前の人は、ほとんどいなかったと思います。

が、生田斗真、よくヤッタナと褒めたくなった人は多数いたと思いました。

 

ここのシーンで、やはり印象深かったのは、歩き巫女が現れて、実朝に

「天命に逆らうな。」と言う所でしょう。

実朝は一度は泰時から受け取った短刀を手に取るのですが、その時この言葉を思い出し、静かに自分の運命を受け入れてしまうのでした。短剣を手放し、静かにうなずく実朝。そんな最後までイイコになっていてはダメよと思っても意味のない事です。

ところがその後、この巫女は既にボケてしまっていて誰彼ともなく「天命に逆らうな」と言って歩くことが判明するのです。

なにげにそれがショックだった方も多かったのではないでしょうか。

 

だけど私には、この歩き巫女の言葉には意味があったのだと思えてなりません。

鎌倉だって広いというのに、この日に彼女がここに現れて、そして実朝に、そして公暁に言うのですよ。

他の人には意味のない言葉でも、実朝には意味があったのです。

実朝は「天命」を「天から与えられた寿命」と思ったのでしょうか。

そして公暁は「天から与えられた使命」と感じたのかも知れません。

今回も見所がいっぱい・・・・と言うかずっと見どころでしたね。

 

嘘をつく時には襟を直す癖がある義村。

「俺に死んでほしかったのか。」の問いに、

「もしもお前を殺そうとしているのを知っていたら、その場で俺が切り捨てるよ。」

そして去って行く義村。その背中をじっと見ている義時。

ああ、お願い。早くその廊下を歩いていって欲しいー。

もしくはあと少しだけ、その癖を我慢して・・・。

だけど彼は襟を引っ張り、それは義時は冷ややかに見つめているのでした。

とうとう義時は、幼い時からの親友さえも失ってしまったのです。

 

公暁は政子の所にやってきます。

「なぜうまくいかないと分かっていたのにやってしまったの。」と言う政子に

「知らしめたかったのかも知れません。」と公暁は言いました。源頼朝の血を受け、そして2代鎌倉殿の父を持つ公暁。

 

思わず、知らしめたよと言ってしまいました。

歴史に、その悲しい名前を残してしまったよ。君は頼朝の孫で頼家の子ども。みんなちゃんと知ってるよと。

 

だけど公暁は言いました。

「結局、武士の名前は残らなかった。」と。

 

そして実朝の屋敷から持ってきたドクロを抱き、

「4代目は私です。」と寂し気に微笑むのでした。

 

三浦の家に逃げ込んだ公暁は、京に戻りもう一度体勢を立て直し諦めはしないと決意を語っている途中で、義村に背後から殺されてしまいます。

義村も家を守るために必死だったのでしょう。

だけど彼は彼の乳母夫だったわけで、赤ちゃんの時から、その成長を見守っていたわけで・・・・。

それは彼を利用しようと思っていたのは分かるけれど、やはりあんまりじゃないかと、切なく思いました。

 

命を絶とうとする政子を救ったのはトウでした。

「あなたが殺して。」と言う政子に、命令がないと殺せないとトウは答えます。アサシンでない時のトウは優しい顔をした、命を救える女性でした。

しかし政子の気持ちは分かります。自分の子供がみな死んでしまって、孫すらも皆殺されてしまったのですよ。死にたくもなると言うものでしょう。今週も政子に泣かされました。

死ぬことも赦されず、そして去る事も赦されず、政子は尼将軍に成っていくしかないのでしょうね。という事で、次回も楽しみですね。

 

その他の気になったシーン

・仲章は気の毒と言いながら、自業自得と言ったり、ひとつ手間が省けたとも言い、大江殿はクールで怖い男ですね。

・「あなたの思い通りにはさせない。」と泰時の義時の宣戦布告。

・運慶に自分似の仏像を依頼。どんな仏像が出来てくるのかなと楽しみに思います。

・実衣は実朝の死に、あんなに泣いたのに、またも欲を出し・・・・。

(これ、検索しちゃった。この鎌倉では出っ張って欲を持った者から消えていくという公式が、まだ分からないのねと思いました。)

・実朝の首は、どういう経路をたどって、あの弔われた寺の辺りまで運ばれてしまったんだろう・・・?

・ずっと実朝の遺体と手を握っていた千世。

彼女は実朝死亡のその翌日には出家して、その後もずっと独身で、実朝の菩提を弔う毎日だったのですって。二人は本当に心を通わせていた夫婦だったのですね。

・辞世の句のようになってしまった、実朝最後の歌。

この歌の事はいろいろと考えましたが、また長くなってしまうので、止めておこう・・・(^_^;)

それでも何か、書き落としているような・・・・・あっ、そうそう。

・三善殿の涙には救われました。

・のえ、気の毒。前の妻と比較するのは、絶対にやってはいけない事ですよね。

 


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