日記ブログ「果樹園のティータイム」、更新しています。
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前回の「私の漫画史」から早くも1年以上が経ってしまいました。自分の好きだった漫画史なので、ネタが尽きる事はありません。
他の事を書くのに忙しかったと言う事もあるけれど、ちょっと戸惑う事もあったのです。
次に取り上げたい漫画家様は決まっていました。それは里中満智子。(敬称略ですみません。)
どのような戸惑いかと言えば、私はたぶんこの作家様が自他ともに代表作だとあげるだろうここ数年の作品を1作も読んでいないからです。それなのに何か語って良いのだろうかと言う戸惑い・・・・・。
でもこの「私の漫画史」のシリーズは、あくまでも「私の」に過ぎず個人的に「読んできた歴史」なので、そこの所はお許し願いたいと思います。
それにこの里中満智子氏の読んだ作品の事を書かなくては、私的には先には進めないのです。
それでもやっぱり、今も現役で精力的にお仕事をされている氏の作品をスルーするのは、やっぱり何か心に引っ掛かるものを感じ、まずは
天上の虹(1) (講談社漫画文庫) | |
里中 満智子 | |
講談社 |
から読んでいこうかと思っています。
前回の「私の漫画史」では西谷祥子氏の漫画を取り上げさせていただきました。その頃の私には、「マーガレット」にはその西谷氏、そして「少女フレンド」には里中満智子氏が女王のように君臨していたようなイメージがありました。
漫画を買うと、まずはその人の作品から読み始めると言うのが常になっていました。
彼女のデビュー作は「ピアの肖像」で第1回講談社新人漫画賞受賞し、そのままプロデビューしたのですね。それは高校2年の時で1964年。
天才と呼ばれたそうですよ。そりゃそうだな~って思います。
私はこの「ピアの肖像」を読んだ記憶があるような気がします。漫画を読み始めたのは結構早かったので、自分の漫画読みデビューと氏の作家デビューとの時代が一致していたのではないかと思うのです。
この作品、なんとネットで読めますよ。
こちらです→マンガ図書館Z
この本の二作目に載っている「くらい空のはてに」は、今読んでも引き込まれました。
映画作品の「渚にて」や、ちょっとマイナーな作品で知っている方も多数ではないと思うのですが「テンペスト」と言う作品を彷彿させるものがありました。これをたぶん半世紀前に描いていたのかと思うと、素晴らしいなと一言に尽きますね。
さて、表題に書いた「ナナとリリ」ですが、これが何年の作品で、その頃私は何歳でと書くと、既にバレバレの年齢がさらにバレバレバレとなることだと思いますが、「まっ、良いか」と言う事にします。
この作品は1967年5月2日号から始まりました。私は既に小学校低学年ではありません。
友人たちとも漫画談議に花が咲きます。
ナナ派かリリ派か。
でも名前は同列に並んでいても、この物語はナナがヒロインで、リリは話の流れ上、韓流的な見方をすると時にはナナとその恋人の仲を割こうとするうざい恋の邪魔者(の、ように感じてしまっていた・・。)。
だから圧倒的にナナ派が多かったのです。
少女たちが大好きな離れ離れになってしまった双子の物語で、リリは病弱で薄幸で恋した人はナナの恋人。ヒロインのナナが光ならリリは日陰に咲く一輪の花です。あらすじなどは→こちらで
本当はこの物語は、どっち派になるかと言うような話ではないと思うのですが、なにせ10年間ぐらいしか生きてない未熟なものの集まりなので、そうなってしまったのだと思います。
みんながナナ派にも拘わらず、一人だけいたリリ派。
「だって可哀想なんだもの。」
まあ、これにつきたかも。
だけど背景にベトナム戦争があったりと、私たちには学ぶことが多かったように思います。
そしてもう一つのタイトルの物語「レディー・アン」は本当に楽しいお話でした。
この漫画の影響で、時々「佐藤あん子」と言うハンドル名を使っている事がある私。
名前から衝撃的でした。なんたって、椿あん子ですものね。妹はきな子だったんじゃないかな。
この物語が楽しかったのも当たり前かも。
なぜなら女性の社会進出サクセス物語&ラブロマンス。
この作品を読んでいた頃は、私は中学生になっていたと思います。
今、試し読みなどをすると、決して軽くないんですね。
それでもその頃から徐々に、私は「少女フレンド」や「マーガレット」から離れて行った時代で、この作品を最終回まで見届けたかどうか記憶がないのです。
それゆえ、逆に心に残っていたのかもしれませんね。
今ちら見で読んでも面白いので、また読み直してみようかと思います。またその時は、感想を書くかもしれません。
レディー・アン 1巻 | |
里中 満智子 | |
里中プロダクション |
里中満智子氏の事を、昔から美人だと思っていました。1948年生まれの氏が、今もまだ現役で多方面に精力的にお仕事をしている事に励まされます。