カセットテープがワカメ

キノコ国本剛章の音楽活動・妄想・ノリツッコミなど。

ウルトラセブンの変身効果音

2006年01月07日 | 自動演奏

モロボシ・ダンが胸のポケットから「ウルトラアイ」を取り出す。掛け声とともにそれを自らの眼に装着する。「ジュワッ!」眼、鼻、口、顔全体、首、肩…モロボシ・ダンがみるみるうちにウルトラセブンに変身してゆく。その時に鳴る効果音、皆さんご存知ですか?
時に1967年。世の中にはシンセサイザーシーケンサーも全く存在しない頃です。あの音、子供心に単純に「カッコイイ」とは思っていました。しかしオトナになってからこの効果音を思い返してみると「当時の機材で一体どうやってあの音を作ったんだ?」改めて驚き、そして感心するのです。あの音は紛れもなく「自動演奏」です。
ものの本によれば当時、怪獣の鳴き声を作るためにオープンリールのテープレコーダーの「低速再生」「逆回転」機能を駆使したり「テープエコー」を使ったり…(デジタルディレイなんか当然ないッスよ)怪獣の鳴き声なら「なるほど」と納得できるんですよ。が、しかし!あのウルトラセブンの変身効果音。あれは一体なんなんだ!音の種類的には当時すでに存在していた「電子オルガン」系でさほど不思議ではないんですが、あのフレーズは人間の「手弾き」とは到底思えない(「手弾き」だというんならもう脱帽)。ただ真実が手弾きにせよ自動演奏にせよどっちにしろ発想が「近未来的・自動演奏」であったのは間違いありません。高度成長時代の当時、お茶の間の白黒テレビであの変身音を聞いていた日本中の人々はみんながみんな「初めて体験する目くるめく自動演奏のフレーズ」だったに違いないのです。あの変身音…どうやって作ったのかヒミツを知りたくもあり、またナゾのままでもいいような妙にロマンチックな気もするのです…

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする