カセットテープがワカメ

キノコ国本剛章の音楽活動・妄想・ノリツッコミなど。

ヘクター’87 その④

2006年06月30日 | ヘクター’87

ビブラートという演奏(歌唱)上の技法があります。音程(ピッチ)を上げ下げして「揺らぎ」を作り音に深みや豊かさを与える、という効果ですね。ヴァイオリンだったら押さえている左手を振るわせる。ギターだったら指板に対して直角に弦を上下に揺らす、あるいはビブラート・アームを使う…。ファミコン音楽だともともとビブラート機能はプログラマーのサジ加減ひとつで付加できたと思うんですが初期の作品ではほとんど使われてませんね。で、ある時期を境として突如ビブラートの使用が流行し始めます。私の担当作品でいうと初めてビブラート効果が使われたのが「ヘクター’87」だと思います。
「FAMICOM 20TH ANNIVERSARY ORIGINAL SOUND TRACKS VOL.2」をよくよく聞いてみると…
 リンクの冒険     ○     スペランカー     ×
 スクーン        ○     シティコネクション  ×
 忍者じゃじゃ丸くん  ×     チャレンジャー    ×
 スターソルジャー   ×     ヘクター’87     ○
 迷宮組曲       ×
※(○はビブラート効果のある作品。×はナシ。)
ファミコンのビブラートは効果としてはかなり『濃い』ですよね。むしろ不自然な感じを演出している気さえします。ただ限られた音数の中で「何か変わった音が出せないか?」と苦心していたプログラマーたちにとってはビブラート効果は格好の実験材料だったようです。実は「ヘクター’87」でのビブラート効果の実験はその後「ボンバーキング」で実を結んだりしたのです。

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クイズ『違いの判る男』

2006年06月27日 | 20世紀ファミコン少年

皆さんこんばんはー。クイズ『違いのわかる男』の時間がやってまいりました。同じ曲が収録されている2種類のCDを聞いて何がどう違うのかバビッといい当てようじゃありませんか。私、司会を担当させていただきますキノコ国本と申します。どうぞよろしくお願い致します(パチパチパチ)。
さて今日の問題です。今日の問題はこちら(♪ジャジャン!)「ヘクター’87」『タイトルBGM』です。「ヘクター’87」のカセットをファミコン本体にさしこんで電源スイッチON。そこで一番最初に聞こえてくる、あのちょっともの哀しい3拍子の曲ですね。「20TH ANNIVERSARY ORIGINAL SOUND TRACKS VOL.2」の#64と「20世紀ファミコン少年」DISC2-#9。この2枚を聞き比べてみてください。
曲を構成している1個1個の音符は全部同じなんですよ。でも何か違いますよね。もちろん前者はファミコン実機が鳴っているのでPSG音源。後者はMSXで鳴らしているのでFM音源。音色の違いは当たり前なので正解からは除外です。さらに「音の輪郭(エンベロープ)」のお話も以前にしているので、こちらも正解からは除外です。その2点のほかに『明らかに』違う部分があります。それを当ててください。ヒントは『主旋律』にあります。2曲の『主旋律(パート1)』をよく聞き比べてみてください。きっと何かに気付くはずです。♪きっとなにかにーーー~~~きずくはずですーーー~~~~~(笑)

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『ダ・ヴィンチ・コード』の正しい楽しみ方

2006年06月25日 | My Favorite

劇場公開されて1ヶ月。『ダ・ヴィンチ・コード』。映画館に足を運ばれた方、多数いらっしゃるのではないでしょうか。原作を読まれた方も少なくないでしょう。映画も押しも押されぬ大ヒット作ですからね。
さて今をさかのぼること1ヶ月前。映画も本も好きなキノコさん、あまり深く考えることなく「とりあえず話題作だし、まず映画観とくかー。で、面白い話だったら後で本読むかー」なーんて軽く思ってました。そしたら私を引きとめ、「待った」をかける方がいらっしゃるではありませんか。「イヤ、それは違います。それは正しい『ダ・ヴィンチ・コード』の楽しみ方ではありません。」私の英語の師匠であるA先生です。A先生はその時点ですでに原作も読み終えており映画もチェックされていました。「映画そのものはストーリーを追うことでいっぱいいっぱい。『駆け足』な印象は拭えず深みがありません。謎解きの面白さも全然表現されていません。一方原作はドキドキするような暗号謎解きの部分に満ちています。私は原作を読んでから映画を観ることをおススメします…イヤ、でもちょっと待ってください…。私の場合、原作を完全に読み終えてしまってから映画を観たので逆に『ドキドキ感』が全くありませんでした。真相は知らない状態で映画を観る方が面白いことは間違いないでしょう。ということはつまり…」
そうです。A先生のおススメは「文庫本の『上・中』を読んでから映画を観る。その後文庫の『下』を読む」、というものでした。マニア~ック!で、キノコさん素直にA先生のアドバイスに従ってみました。で、結果は…「先生のおっしゃる通り」。スバラシいアドバイス!楽しめました。まだ『ダ・ヴィンチ・コード』を観てなくて「これから観よう」と思っている方、是非文庫本の『上』『中』を先に読んでから映画を観て、最後に『下』を読んでみてください。合言葉は「マニア~ック!」

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野球選手ベスト3(現役編)

2006年06月23日 | やきゅう

やきゅうはいいニャ~。
何がいいってあの「いい加減さ」ですよ。球場の広さがひとつひとつ全部違う。甲子園だとレフトフライなのに広島球場だとホームラン。同じ飛距離なのに結果が違う。こんなスポーツなかなかないですよ。こんな不公平な条件の中で年間のホームラン王を連盟が表彰したりしているんですよ。で、選手誰一人として文句言わない。ストライク、ボールの判定も審判のサジ加減ひとつだし。他のスポーツじゃありえないですよ。「今日はストライクゾーン、外にボール一つ分広いですねー。」ってなんだそりゃ?サッカーで「今日はオフサイドの判定が選手のカラダ一つ分甘いですねー。」って聞いたことないよ!ましてやシュートしたボールがゴールの枠内に入るかどうかはゴールポストが客観的に判定してくれるワケだし。ただしもう1回あえて言います。「やきゅうはいいニャ~。」いろんな意味で人間の不完全な所をあえてそのままにしておく「ユルい」ルール。私は好きです。
さてキノコさんの独断による好きな「日本人プロ野球選手」ベスト3!(現役編)
    1位 … Shinjo (北海道日本ハムファイターズ)
    2位 … Ichiro  (シアトルマリナーズ)
    3位 … 藤川  (阪神タイガース)
う~ん。この3人について語り出したら日が暮れて夜が明けてまた日が暮れるなー。特にShinjo選手は今年限りで現役引退ですからね、こんなオモロいプロ野球選手もう2度と出てこないと思いますよ。あと3ヶ月余り。Shinjo選手のプレイをしっかりこの目に焼き付けておきたいと思います。

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スターソルジャー その⑧

2006年06月21日 | スターソルジャー

先日『ミッション・コンプリートの曲とゲームオーバーの曲が同じでガッカリ』という情報が寄せられ「エ~ッ!?」とビックリしたキノコさんでしたが言われてみれば確かに『ゲームオーバー』BGMを依頼された記憶がない…一体全体どういうわけなんでしょうか。かたや『ミッション・コンプリート』日本語で言うと『使命完全遂行』そりゃもう祝福の嵐、カッコイイ!イケてる!キムタクトムクルーズ!!って感じ。一方『ゲームオーバー』日本語で言うと『オワッてるぜ』そりゃもうブーイングの嵐、ヘボ!やめろ!帰れ!オタンコナス!○×△☆(放送禁止)…!!全然性格の違う場面で同じBGMが鳴ったらそりゃ戸惑いますよね。なんでこんなことになったんでしょう。ちゃんと別々に2曲収録すればいいのに…。
で、これについては先日罰帝さん(私のブログの師匠)がひとつの回答を提示されていました。「初期のファミコンではエンディングがないのも、スタッフロールがないのもよくある事だったんです。ミッション・コンプリートのBGMが存在しないゲームも多数ありましたよ。あと、メモリーが足りなくて本来収録したい音楽を泣く泣く削ることになった、という事もあり得ますね。」なるほど。20年前には20年前の事情があったのかもなー。皆さんガッテンしていただけたでしょうか?

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梅雨の語源は…

2006年06月19日 | SALT PEANUTS

昨日ソルト・ピーナッツのライブ、無事終了いたしました。ご来場の皆様、ありがとうございました。お天気今ひとつで残念でしたが、特に大きなトラブルもなく。ギター・ボーカルの杉原くんもいつも通り絶好調(彼の不調なステージは見たことありません)。最後にステージから降りた時にメンバーひとりひとりに暖かい拍手をいただきまして。お世辞でもうれしいものですね。グッときました。
最近行きがかり上ライブでのMC担当となりました(?)キノコさんですが「梅雨ですよね。梅の雨と書いてツユ。なんで梅なんですかね?この時期、梅咲いてないじゃないですか」「実だよ!実!」「実ですか!実だ。」と勉強になる場面もありました。あの「実だよ!」ってデカイ声で応えてくれたの誰ですか?「こんな事も知らねーのかよ!」というようなニュアンスがとてもうれしかったなー。あの「実だよ!」のあなた。あなたが昨日の『ベスト・オーディエンス賞』です。うーん。これをきっかけに次回からはステージと客席でボケ&ノリツッコミやろうかなー。冗談はさておきご来場の皆様、本当にありがとうございました。メンバー一同感謝カンゲキです。杉原くんの曲や唄に関するご感想があればこちらへお気軽にどうぞ。

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SALT PEANUTS ライブは明日

2006年06月17日 | SALT PEANUTS

ソルト・ピーナッツ、いよいよライブが明日に迫りました。(終了しました)
20060305012
6月18日(日)
大塚 WELCOME BACK
開演 17:00~

関東近郊の皆様、是非お越しください。
ライブ聞いてから一杯飲んで帰っても「日本vsクロアチア」戦、充分間に合いますよ。
さて、昨日は恵比寿のいつものスタジオで最終リハを行いました。ドラムオニがちょっと風邪気味でやや熱に浮かされているのか「最近ゴミムシが異常発生している。スズメバチも多いぞ。地球が危ない。」などとワケわからん事をつぶやいておりましたがギター・ボーカル杉原くんは絶好調。たぶんまた元気に「跳びまくる」のでは、と思います。アップテンポの曲のエンディングで彼が何回ジャンプするか、お楽しみに…。

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忍者ハットリくん その⑥

2006年06月14日 | 忍者ハットリくん

面白い動画を見つけました。20年前のあるTV番組で高橋名人笑福亭鶴瓶師匠がファミコンについてトークしている、というものです。当時社会現象になりつつあったファミコンに関してオトナ向けにニュースっぽく発信している場面あり、一方スタジオにたくさんの小学生を呼び寄せ「忍者ハットリくん」の必勝法について語るコーナーあり、となかなかユカイな番組です。おととい書いたボーナスゲームBGMも聞けてファミコンのヘタな私にとってはカンゲキです…。それにしてもつるべ師匠。見た目は確かに若いけど20年前と今と本質は全く変わらないのね。ビックリしたなー。上岡龍太郎さんとのコンビによる「パペポTV」桂ざこば師匠とのコンビによる「落語のご」…つるべ師匠大好きなキノコさん。改めてホレ直しました。

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忍者ハットリくん その⑤

2006年06月12日 | 忍者ハットリくん

ハットリくんが大好きなチクワをひたすら拾うボーナスステージCD「20世紀ファミコン少年」でいうとDisc1-#9。わずか8小節で循環する小品です。初期作品の中では自分で最も気に入っている曲です。前にも書いたんですがこの曲はほとんど何の「引っ掛かり」もなく一気にできた曲なのですが後になって考えてみると2小節ごとにうまい具合に「起・承・転・結」になっていることに気づきました。構成的にとても安定していてわかりやすいんですね。
   【起】        |A7       |
   【承】 A7      |        |
   【転】 B7      |Em      |
   【結】 A7      |        ||
【起】【承】と【結】のコード進行はこれ以上ないくらいシンプルです。D⇒A7は「ん?次はどうなるの?」という『問いかけ』、一方A7⇒Dは「ハイ、こうなりました。」という『解決』ですよね。で、【転】のB7が「プチ転調」。(D#dimでもいいですよ)ほんのちょっとの『意外性と緊張感』がここで出ていると思います。そしてメロディーは1・3・5小節目の始めの4音が8分音符で下降するラインで詩でいうと「頭韻」。それぞれが関連付いて聞こえます。言葉にすると例えばこんな感じ…(メロディーは無視してくださいね)
   【起】 ハットリくんが好きなのは
   【承】 アッサリ味の焼きチクワ
   【転】 チョッピリ思い出すよ故郷の山
   【結】 さあまた明日から修行でござるニンニン!
う~ん。ヒドイ詩だなー。才能ないなー。失礼致しました…

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エフェクターは○○が大事

2006年06月10日 | SALT PEANUTS

ソルト・ピーナッツのライブ、あと1週間に迫りました。
6月18日(日) 大塚 WELCOME BACK 17:00~(終了しました)
昨日も恵比寿のスタジオで新曲のアレンジやコーラス・パートの練習をあれやこれや、やっておりました。で、キノコさんの愛用エフェクターというとコイツです。
Zoom506 「ZOOM506Ⅱ」。いつもベースのソフトケースのポッケに入れて東京湾アクアラインを一緒にバスで行ったり来たりしています。いやー。コイツ、見た目はチャラいですけどなかなか侮れないですよ。この小さな軽量ボディーの中にコンプコーラスディレイリバーブ、さらにはピッチシフターまで入ってますからね。1台で多機能の「マルチ・エフェクター」ってヤツですね。何ていい世の中なんだ…。実はキノコさん、もう1台デカくて重いエフェクターも持ってるんですよ。
Boss_gt6b これ。「BOSS GT-6B」。こちらももちろん立派で多機能なんですけど…とにかくデカくて重い!鉄のカタマリですよ。クルマで移動できる場所ならこれでいいんですが、山手線などで移動する際にはこれを持ち歩くことはほぼ自殺行為に等しいですね。木更津に引越してからはコイツは完全に封印。押入れの中で安らかに眠っています。次回のライブでももちろんZOOMを使いますよー。
結論。エフェクターは『軽さ』が一番大事です。(違うか…?)

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