Break In - Ingame 3
私が関わったPCエンジンの最後の作品『ブレイクイン』。1989年発売ですね。『チャレンジャー』から始まって、ほとんどの作品を製作したシステムが「YAMAHA CX-5(MSXコンピュータ) + SFG-05(FM音源ユニット) + YRM-55(シーケンサ)」である、ということは何度か述べてきました。ただ、1980年代というのはMIDI規格が初めて世に出てきて各楽器メーカーの開発が盛んな時でした。毎年毎月、どんどん新しい製品が出てきます。 この「ブレイクイン」を作曲していた頃にキノコさんも新しいシーケンサ『YAMAHA QX-3』を導入していました。 MSXシステムに比べてQX-3は多くの面で優れていましたが、一番大きな違いは「MIDI鍵盤によるリアルタイム入力ができる」というところでした。それまでのMSXシステムでは「ステップ入力」といって音符を1つずつポチポチ地道に打ち込んでいくしか方法がなかったのです。 で、この動画の曲「シーン3」ですがとても実験的でして、この「リアルタイム入力」を駆使してリズムの不正確さをわざと出そうとしています。ドラム、ベース、ピアノ、サックスというカルテット編成を想定したJAZZ風の曲ですがドラム以外を全て鍵盤からの手弾きで入力した記憶があります。リズムがぴったり合ってないところが何カ所も出てきますが、それはコンバートのミスではなくて、もともとの狙いなのです。ベースのソロやサックスのソロをアドリブでやりたい放題弾いてますが、今聞いてみるとなんか気持ち悪い気がします…。アドリブを直さずにそのまま商品化するなんて、やりすぎたかな? 若気の至りというか、「異色作」という扱いで海より広〜い心でお聞きいただければ、と思います。
私が関わったPCエンジンの最後の作品『ブレイクイン』。1989年発売ですね。『チャレンジャー』から始まって、ほとんどの作品を製作したシステムが「YAMAHA CX-5(MSXコンピュータ) + SFG-05(FM音源ユニット) + YRM-55(シーケンサ)」である、ということは何度か述べてきました。ただ、1980年代というのはMIDI規格が初めて世に出てきて各楽器メーカーの開発が盛んな時でした。毎年毎月、どんどん新しい製品が出てきます。 この「ブレイクイン」を作曲していた頃にキノコさんも新しいシーケンサ『YAMAHA QX-3』を導入していました。 MSXシステムに比べてQX-3は多くの面で優れていましたが、一番大きな違いは「MIDI鍵盤によるリアルタイム入力ができる」というところでした。それまでのMSXシステムでは「ステップ入力」といって音符を1つずつポチポチ地道に打ち込んでいくしか方法がなかったのです。 で、この動画の曲「シーン3」ですがとても実験的でして、この「リアルタイム入力」を駆使してリズムの不正確さをわざと出そうとしています。ドラム、ベース、ピアノ、サックスというカルテット編成を想定したJAZZ風の曲ですがドラム以外を全て鍵盤からの手弾きで入力した記憶があります。リズムがぴったり合ってないところが何カ所も出てきますが、それはコンバートのミスではなくて、もともとの狙いなのです。ベースのソロやサックスのソロをアドリブでやりたい放題弾いてますが、今聞いてみるとなんか気持ち悪い気がします…。アドリブを直さずにそのまま商品化するなんて、やりすぎたかな? 若気の至りというか、「異色作」という扱いで海より広〜い心でお聞きいただければ、と思います。