観るも八卦のバトルロイヤル

映画・ドラマを独断と偏見(?)で、
斬って斬って斬りまくる。
※無断転載は一切禁止。

「みんな昔は子供だった」昔の子供はこうだった

2006年08月07日 | 映画・ドラマ
 ぽかんとした気持ちで観ていられる学園ドラマ。このご時世、学校がテーマになるとどうしてもいじめとか、家庭環境とかの暗いテーマが多いが、こちらは安心して観ていられる健全なドラマ。
 子供って本来こういうものだったろ改めて感じさせられる。
 児童1人の分校に赴任してきた照崎アイ子(国仲涼子)がこれまた優しい、生徒の気持ちをツーカーで分かる先生。国仲の口調やほんわかとした感じが自然豊かな分校のイメージにぴったり。
 都会から山村留学に来た子供たちの抱える問題と、田舎の子供の違いもよく現れている。
 小学校教育の一環として児童に観せたい作品。
 本筋とは別に矢吹昭平(陣内孝則)がミュージシャンを志したが、故郷に戻り、定食屋をやっているという下りが「いかにもありそう」で共鳴できる。
 若かりし頃、夢を追い掛けて都会へと出るが、結局帰る所は故郷といったところか…。

「ごくせん」大江戸組弱っ

2006年08月07日 | 映画・ドラマ
 ストーリーなんか話すまでもなく周知の学園ドラマ。仲間由紀恵が原作漫画と寸分違わぬそっくりぶり。そこにお笑い的要素も加わり楽しいのだが、仲間由紀恵、立ち回り下手過ぎ。下手というか、この人、運動神経そのものが鈍いと思う。せめてアクションシーンだけでも千葉ちゃんとこのスタントの人に吹き替えてもらえば良かったのに。
 乱闘の前に眼鏡を外すのは分かるが、なぜ髪を振りほどくのか? 邪魔になるぞ。
 しかし、女教師がここまで生徒の心を捉えるドラマはないから、現役女教師の励みになるかもね。
 生徒がさ、亀梨、赤西、小栗、ワッツの子、もこみち、といい男揃いでうらやましいことこの上なし。鼻の下が1メートルくらい伸びちゃうよ。先生的には、生徒と過ちをおかしたりとかないのだろうか…こちらは松嶋菜々子(魔女の条件)にまかせておけばいいか。
 それから、大江戸組、組員少なっ。出入りとかあったら弱そうだけど、いいのか? 1人だけ、元相撲取りがいるから、こいつが頑張ればいいのだろう。しかし、元相撲取りよりも太っている内山っていったい…。
 
 

「功名が辻」金八先生討ち死にで前編終了

2006年08月06日 | 映画・ドラマ
 山内一豊って女房に馬買ってもらった人としか知らなかった。戦国武士としてさほどの功績がある訳ではないのに、1年間のドラマ仕立ては難しいだろうと思っていたが、結構面白く拝見。
 山内一豊(上川隆也)って今まで気付かなかったけど、「顔が決まる」。時々の表情が生きているという意味。顔に矢が刺さった時の演技も真に迫っていたと思う。小りん(長澤まさみ)に足を絡められたり胸元なでなでされたりで、こんなことされたら男なら「たまんない」顔も妙に印象的だった。
 妻の千代(中間由紀恵)は一生懸命さが張り裂けそうで、「里美八犬伝」や「しのび」よりもはまり役。
 最初に気になったのが、市(大地真央)が濃(和久井映見)を「姉上」と呼んでいた場面。よくよく考えると濃は兄嫁だから当然なのだが、それにしても「なぜ、市が大地真央なのか」。も少し若い女優さんの方が…。と観ていたが、大地真央、若い。年齢不詳だ。
 前編は一豊の指南役で盛豊の代からの山内家家臣・五島吉兵衛(武田鉄矢)の討ち死にで幕を閉じたが、「死んじゃうんだろうな」が分かるドラマの進行に「生きててほしいけど史実だから」と自分を納得させてしまった。
 口うるさい指南役とのことで、場面場面が戦国時代の金八先生みたいだったが、ドラマに色を添えていた。一豊に抱かれてみまかうシーンでは、なぜか「贈る言葉」を口ずさみながら、涙をこぼす私がいた。
 これにて前編終了。後編は半年待たなくてはならない。分かっていたが、「早く観たい」。

「東京タワー」なんでかな?

2006年08月06日 | 映画・ドラマ
 「恋はするものじゃく、落ちるものだ」って「東京タワー」はちと怖い。
 恋愛ものを書かせたら当代随一の江國香織ものを初めて観た。読んだこともない。こういったストーリーは世の中のおばちゃんたちにはたまらないんだろうなーと客観的に観ていたが、江國香織って凄く現役女の感情を持った人だ。というのが感想。
 大原耕二(松本潤)と不倫するおばさん、川野喜美子(寺島しのぶ)が居ても経ってもおられず、エプロン姿のまま耕二の元に乗り込んだり、車をぶつけたり、耕二のために下着まで買っちゃってと押さえ切れない女の感情をよく知っているし、反対に早朝、耕二が喜美子の家の前で門が開くのを待ち、抱きしめるなんてシチュエーション、女性だったらたまんないだろう。
 よく思い付くよな。江國香織。この人終始、恋愛症候群なのかも知れない。
 浅野詩史(黒木瞳)と小島透(岡田准一)の年の差20歳カップル。1回や2回の関係が無いとは言わないが、3年も続いちゃってるのが凄い。しかも詩史の友人の子だって。母親の陽子(余貴美子)にばれて、 透はパリに留学。別れさせられるが、これは小金のある親なら当然の処置だと思う。
 しかし、何不自由ない生活を送る詩史が夫(岸谷五郎)と別れてまで、パリに追い掛けて行くってあたりで「ちょっと、ちょっと」。この夫の「20年経ったらあいつは60の婆さんだ」の台詞に一番真実味を感じたが、そんなことを感じないくらいに、「恋に落ちろ」ってことなのだろう。
 まあ、世間の中年以降の女性へ夢を与える物語としては有りなのだが、あまりにも女性の側に立った女のドラマで「江國香織とは仲良くなれないな」と感じた。
 これ観てうっとりと空想の世界に入った女性も多いことだろう。そういった人に指示されるのは分かるが、黒木瞳なら有りですが…ねぇ。

「北の零年」tororoまで出て来ちゃった

2006年08月06日 | 映画・ドラマ
明治維新後、四国・淡路に暮らす稲田家の人々は明治政府から、北海道・静内への移住を命じられる移植するが、明廃藩置県による武士階級の崩壊がおこり、帰る場所のない人々の苦境に満ちた開拓生活。明治政府も酷だよな。
 劇中の馬宮伝造(柳葉敏郎)の「この維新は薩長のための維新だ」という台詞が忘れがたい。幕末から維新へかけてのドラマは幾多あるが、維新後の不満分子のドラマは記憶にない。
 主演・小松原志乃(吉永小百合)の111本目の映画だそうで、全場面「小百合色」なのだが、娘ほど年の離れた女優陣と並んでもそう老いを感じないあたりが、吉永小百合たる由縁か。
 旦那の英明(渡辺謙)が髷を切って武士を捨てる決心をし、男気を見せたかと思いきた、命を受けて札幌まで出向いたまま出奔。そして戻って、「もう武士の時代ではない」とか、結構嫌なやつだったが、「嫌なやつほど出世する」のとおり新政府の役人になってやがった。
 普通の状態ではなく、生きるか死ぬかの状態にも関わらず、仲間はもちろん女房子供を捨てられる男は「かなり駄目」だ。駄目というより、「よく面出せた状態」。
 持田倉蔵(香川照之)が腹黒くて、小ずるくて、好色で嫌ーな悪役を演じている。「いるいるこういう悪いやつ」だが、ある意味、分かりやすいやすい悪人より、英明のように、どんなに人柄が良くても薄情さが一番の悪人だと思う。吉永小百合メインのストーリーなので、その辺りは軽く流していたが、個人的にはそこを追求してほしかった。
 それから、へんな字幕入り(海賊版とも言う)で観たせいか、「殿」という台詞が「tororo」になっており、「隣のトトロ」が出て来たらどうしようといらぬ心配をしてしまったのよ、石田ゆり子の日本髪が髪の量が多くて「すごくへん」で、これは意図的なものか、否か。が気になって仕方なかった。
 豊川悦司はアイヌに化けた元会津藩武士の役立ったが、このアイヌの人に五稜郭の過去がることが必要だったのかな?
 

「 ALWAYS 三丁目の夕日」昭和30年代はすっとこどっこいも幸せだった

2006年08月05日 | 映画・ドラマ
 西岸良平原作のロングセラー漫画がようやく映像化された。遅すぎる感もあるが、世知辛い昨今だからこそ、古き良き昭和を思い出そうといったところか…。
 昭和33年の東京を舞台に普通に生きる人たちの日常を描いたほのぼの作品。懐かしさと暖かさが込み上げてくる。
 西岸良平作は、ついつい読み入ってしまうせいか、最初は人物設定などで、「六ちゃん男じゃないじゃん」とか、「芥川先生、こんなに若くないよ」とか、「鈴木モーターのお父さん・鈴木則文(堤真一-)怖すぎ」とか違和感を感じたが、映画も正しく三丁目。
 主役が鈴木モータースではなく、茶川竜之介(吉岡秀隆)に変わっていたが、吉岡秀隆ってちょっと情けない、小汚い役多いよね。
 鈴木モータースにテレビが入り、近所中が集まって観る力道山のプロレス中継。お決まりの、電波が悪くなったら「叩く」などなど。昭和30年代って結構すっとこどっこいだったけど、平和だった。
 建設中の東京タワーや、夕焼けなどCGも「ここまできたか」というくらいに真に迫っている。
 是非ともシリーズ化してほしい作品だ。
 

「八月拾五日のラストダンス」前線でよりもリアルな戦争

2006年08月05日 | 映画・ドラマ
 題名からしてさっしがつく、太平洋戦争の悲劇もの。 
 昭和20年の8月。 陸軍烈部隊の山瀬孝雄一等兵(山本康平)は、直径60センチ深さ1メートルの穴の中じっと息を凝らしていた。本隊からの指令は、「各小隊毎に分かれ固持保守せよ」。すなわち食料および銃弾が皆無の為、勝手に自給自足し、なおかつ撤退しながら抗戦し、決して捕虜となるなという、無茶苦茶なもの。これでも従わなければいけないのが日本の軍隊。全くひどい話だ。
 しかし、その中で山瀬は従軍看護婦の市川春香(稲田奈緒)と出会った。
 生き残った者たちで再び行軍を始める。しかし1人減り、2人減り、ついに山瀬と春香の2人だけになり、そこで語られる山瀬の「戯曲家になりたかった」という夢。時間が止まったかのような空間で不器用なラストダンスが踊られる。
 戦闘シーンがかなり悲惨。明るい映像がその悲惨さを強調させている。しかし、個人的には、こんな所にまで看護婦(女性)がいたのか? と驚いた。
 そして、ある意味、兵隊さんが前線で戦うといった内容よりももっとリアルな戦争を描いていたように思える。
 戦争ものを観るといつも思うのだが、「こんな美しい自然を美しいとの感じられず死んでいった方々の無念さはいかなるものだったのだろうか」と。
 合掌

「星になった少年」余計なこと考えながら観ちゃったので…

2006年08月05日 | 映画・ドラマ
 カンヌ国際映画祭で日本人初の主演男優賞に輝いた柳楽優弥。ということで話題になったのは知っていた。実話を元にした、自らの意志でタイに渡り「象使い」になる夢を実現させることに生き、20歳で夭折した少年の半生を描いた描いたドラマ。
 おばちゃん(私のことだけど)瞳が曇っているせいか、象使いの学校に行き、象使いになりたかった夢半ばで事故で死亡という話を膨らませた河毛俊作監督の手腕にびっくりしました。
 そりゃ、泣いたよ。タイの仲間との別れや、主人公の小川哲夢(柳楽優弥)が事故に遭ったシーン、葬儀シーン。象が切なさを実に良く表現している。
 しかし、ごめん。タイ語を聞き取るのに必死だったのと(結局3つくらいしか分からなかったけど)、バンコク市内に象を入れることは禁止されたにも関わらず、象使いの村にはテレビもないし。文字も読めないから「今年も来ちゃった」なんて、バンコクっ子が話していたことなんかを思い出してしまい、感動が違う方に行ってしまった。申し訳ございません。

「おしどり右近捕り物車」労災に適応しなくちゃ

2006年08月05日 | 映画・ドラマ
 30年以上も前のドラマなので、記憶も確かでないが、与力の中村敦夫が、犯人に追跡中に材木の下敷きとなり下半身不随になってしまう。
 しかし、あきらめずに乳母車に乗って犯人を追うといった話。この追う犯人は、自分を陥れた者だったか、事件を引受ける「仕事人」みたいなもんだったかは忘れた。
 しかし与力は首になったし、生活費はどうしたのだろう。労災保険とか、恩給があったのか?
 乳母車には武器の仕掛けがいっぱいついているのと、それを押すのが妻のジュディ・オングの仕事なのだ。中村敦夫の指示で乳母車を右に回したり、前に押したりするのだが、着物におこそ頭巾姿で足は草履。こんなのけつまずいちゃうよ。なんて意地悪を言ってはいけない。なにせ、犯人だって中村以前にジュディを切ってしまえばいいのに、一切手を出さないのだから。
 これはルールなのだ。子供心にも不思議な違和感を感じたが、なぜか好きで毎週欠かさず観ていた記憶がある。

「大地の子」これでもかと襲いくる悲劇

2006年08月05日 | 映画・ドラマ
 何とかの子というドラマがいいらしいと薄々知っていたが、記憶があいまいで、もう少しで、「永遠の仔」観ちゃうとこだった。それはそれで良かったのかも知れないが。
 敗戦時の混乱で、中国に取り残された日本人孤児、松本勝男(上川隆也)。中国人の養父と日本人の実父との間で葛藤する彼の運命。
 旧満州での戦闘で親とはぐれてしまった幼い主人公の日本人少年・松本勝男(中国名は陸一心)は、唯一生き残った妹とも生き別れになってしまう。自身も人買いによってさらわれ街で売りに出されたところを陸徳志(朱旭)に救われる。ここまでの前半部分は、涙なくしては観られないほど戦争の悲劇と残忍さが襲い来る。
 陸徳志に育てられ、ようやく平和になったかと思えば、今度は悪名高き、文化大革命だ。今度もまた日本人ということで、労働改造所に送られ苛酷な労働を強いられる。
 今度は、「可愛そう」という気持ちではなく、「理不尽なり」の怒りの涙がほほを伝った。
 息子の消息をやっと掴み、助けるために奔走する父・陸徳志に今度は哀愁の涙。
 そして、やっとこさ、なにもかもがうまくいき始めたら、プロジェクト視察団の同僚にはめられて、内蒙古送り。
 もう涙なくしては観ていられない。戦争を知らない世代の私でさえ、戦争の怖さを思い知ったくらいなのだから、引き揚げ組や戦争体験者には他人事ではないだろう。
 文革はどうだ? どうやら「大地の子」は中国では放送禁止らしい。「しまった」って思ってるんだよ、中国人。
 同じ国民同士で蹴落とし合う、文革を理解することはできない。
 上川隆也って凄い俳優だなと感じたのは中国語。「この人ミックスか、留学経験でもあっての抜てきか」と思ったが、この役のためにマスターしたらしい。普通、母国語以外だと表現力が乏しくなるものだが、彼の中国語は見事だった。
 ここまで凄いドラマに関して、戦争を知らない世代の我々が何も言うことはなく、ただ、平和の幸せを噛み締めるのみ。
 文革もそうだが、35年ぶりに再会した妹・あつ子の死んで逝くシーンでも中国との文化の違いを思い知らされた。
 でもさ、実の父親の松本耕次(仲代達矢)、ちゃっかり再婚してたよね。で、後妻が死んじゃって家族探し始めたよね。
 巡回看護婦の江月梅(蒋文麗)とのロマンスシーン。うんこ係だったから、うんこまみれのまま抱き合っちゃったよね。

「あなたの隣に誰かいる」変態男の近親相姦。すげー

2006年08月04日 | 映画・ドラマ
 一言で説明すると、変態男の近親相姦。全般は近所の意地悪おばはんのいじめ。そして、浮気妻・梓(夏川結衣)が不倫相手のストーカー・数馬(北村一輝)におびえるといった分かりやすいストーリーなのだが、実は数百年前(5~600念前だろうと思う)から続く因縁で、不老不死で生き続けながら、自分の愛した姫の子孫にしかときめかない変態男だということが解明される。
 変態の変態で、その姫の子孫の女の子を手に入れるために、その家族は家ごと焼き払い、自分で養育したり、突然現れたりして要は、やっちゃって、自分の子供を産ませると、殺して、地下の棺に納めてコレクションにしている。30年ごとに自分の娘とやって、また自分の子供を産ませて、30
年経ったらまた…を数百年飽きもせずに繰り返しているわけだが、なんで30年なんだろう。熟女好みなのか? まあ、好みは人それぞれだから。
 謎解きは、元裁判官のいかりや長介とライターの佐藤藍子。この2人の話が本編とは別に進行し、後半でジョイントする。これは余談だが、いかりや長介、そうとう悪かったのだろう。かつ舌がはっきりしていない。
 で、怖い目にもあったりするんだけど、梓の夫の欧太郎が、ユースケサンタマリアなもんだから、もう一つ緊張感がないというか、「まあ助かるんだろう」と安心できるというか、要するに癒し系。梓が夫を「おーちゃん」と呼ぶもんだから、「バケラッタ」が頭の中をぐるぐる回るし、怖いんだけど、なんか面白いといった不思議な感覚。「おも怖い」ってとこか。
 その「おーちゃん」の志摩子は梶芽衣子。この姑、本当は強いよ。なんたって「さそり」なのだから。
 実は、あまりの面白さと飽きさせない展開に、一気に観終えた、今年(私が観たのが今年だから)上半期一番のお勧め作品。

「義経」いつの間にか主役変更

2006年08月04日 | 映画・ドラマ
 「タッキー、いつかは義経役やるだろう」と予想していたが、意外に早く実現し、楽しみにしていた。その義経役だが、かなり頑張って、タッキーではなく滝沢秀明だった。幼少時代の牛若(神木隆之介)も可愛らしかった。
 なのに、なぜか感情移入できなかったのは、郎党にかっこいい人がいなかったからか? 武蔵坊弁慶(松平健)、伊勢三郎(南原清隆)、駿河次郎(うじきつよし)、佐藤忠信(海東健)、喜三太(伊藤淳史)、佐藤継信(宮内敦士)、鷲尾三郎(長谷川朝晴)。源氏方唯一の若手は梶原景時の息子(小栗旬)だけだもの。しかも甲冑姿の小栗、かつらで顔を引っ張ってるから、途中まで藤岡竜也だと思ってたし。
 引替え、平家方には公達武者らしく、ハンサムさんをそろえていた。絶世の美男兄弟、平維盛(賀集利樹)、平資盛(小泉孝太郎)。平重衡(細川茂樹)、平知盛(阿部寛)。しかし、こちらも感情移入できなかったのは、源側が主軸だからだろう。
 そしてまた、NHK大河ドラマの定番とも言える違った意味で怖い人登場。後白河法皇の平幹二朗
と丹後局の夏木マリ。風貌といい、腹黒さといい怖すぎる。後白河法皇の寵姫・丹後局だが、こんな怖い顔した人に天皇惚れませんから普通。
 幻想的特撮の五条大橋のシーン(義経と弁慶の出会い)や、壇ノ浦での義経の八双飛びなど、きれいな画面で義経の神秘性を引き立たせていたが、砂金がキラキラ風に舞っている中での知盛との一騎討ち場面では、「もったいない」「あれ、総額いくら?」と戦いよりもそっちが気になって仕方なかった。ちょっと効果やり過ぎちゃった?
 最終回の義経の自害の場面も、「なんで、清盛の屏風が奥州にあるんだ。しかも自害しようとしてる社に、誰がいつどうやって運んだんだ」とそればかりに目がいってしまった。
 中盤に差し掛かり、ふと気付けばいつの間にか、主役が源頼朝(中井貴一)になってるし。中井貴一の頼朝も「いつかやるとは思ってた」ほど、頼朝だった。しかし、どのドラマでも北条政子(財前直見)を演じる女優さんは強面なのだろう。

「利家とまつ」おばさんパワーが炸裂

2006年08月04日 | 映画・ドラマ
 松島奈々子、反町隆史の夫婦共演とかで、盛り上がっていたせいか、全く興味がなかったのだが、何気なく観ていくうちに、「面白い」。特にキャスティングがいい。
 これまでNHK大河ドラマ史上、信長(高橋幸治)、秀吉(緒方拳)の配役は、「黄金の日々」がベストだと思っていたが、こちらの秀吉(香川照之)、正にはまり役。どこから見ても秀吉だ。天下を取ってからの意地悪おやじぶりもかなりいい。
 そして、全く期待していなかった、信長(反町隆史)が好演。こちらも「正しく、信長だった」。本能寺のシーンで、「首を渡すな」と蘭丸に言い残して自害するシーンも結構見応えあり。
 佐々成政(山口祐一郎)の妻・はる(天海祐希)が行方不明になったり、孤児院のおばちゃんになっちゃったりは「作り過ぎ」な気もするが。
 しかし、大河ドラマにはなぜ、こうも彫刻好きな人物が登場するのだろう。佐脇良之(竹野内豊)もそうだった。「新撰組」では斉藤一、「功名が辻」では明智光秀…。
 前田家インパクト家族は利久(三浦友和)の妻・つね(名取裕子)とその連れ子の慶次郎(及川 光博)。こんな家族も怖すぎる。久しぶりに観た名取裕子、キャラ変わってたって感じ。同じく久しぶりに観た奥村家福の中条きよしが年取っちゃってるのにびっくり。三味線屋の佑二もおっさんになったもんだ。
 個人的には、今井宗久の林隆三と千利休の古谷一行。似ていて区別が付かなかったのは私だけだろうか?
 秀吉の母なか(草笛光子)、おねの養母たえ(八千草薫)、成政の母ふく(池内淳子)、利家の母たつ(加賀まりこ)の女優陣の素晴らしさったらない。だっているもん、こんなおばさんたち。実際に。
 ということで、前田利家(唐沢寿明)とまつ(松嶋奈々子)の印象がなくて申し訳ない。今回の主役、完全に香川照之に食われてた。

「武田信玄」さすが武田騎馬軍団。流行先取り

2006年08月04日 | 映画・ドラマ
 1988年のNHK大河ドラマ。甲斐の虎と言われた文武両道の名将・武田信玄とその生涯のライバル上杉謙信を描いた戦国大河ロマン。山梨県小淵沢町で行なわれたロケでは八十頭の馬を登場させ、迫力のある合戦シーンを作り出したり、NHK大河ドラマ史上最高視聴率49.2パーセントをはじき出したりと、話題の大作。
 武田信玄の生き様というより、信玄を演じる中井貴一が「本当は何歳なのか」、奥方役の紺野美沙子がうざい。そして何よりも「怖いよ小川真由美」が気になって気になって仕方なかった。信玄の父親・信虎(平幹二朗)の平幹二朗しかり。ちょっといっちゃってる人を演じさせたら右に出津る者なし。
 一国の城主と言えども、父ちゃんはいっちゃってるし、女房はへんなプライド持ってきつい性格だし、その女房のお付きは怖すぎるオバタリアンだし…。「大変なんだな」。現代だったら胃カメラ検査を勧められるだろう。
 信玄の屋敷にあった「お鈴廊下」。殿様が奥に行く時に通る廊下だけど、これって江戸城だけのことかと思ってたら、大名家にもあるんだね。しかも、江戸城だって、体制が整う三代家光の後半頃からなのに、さすが「風林火山」、最強の騎馬軍団だ。流行先取りだ。
 「今宵はここまでに致しとうござりまする。」
 また、信玄の母・大井夫人(若尾文子)がストリートテラーも勤めているが、毎回の締めの言葉、「今宵はここまでに致しとうござりまする」がその年の流行語大賞にもなったとか。
 流行語ということは流行ったのだろうが、「今宵はここまでに致しとうござりまする」はいつ、どこで使うものなのだろうか。

「葵 徳川三代」本編とは別の意味で怖かった

2006年08月04日 | 映画・ドラマ
 2000年のNHK大河ドラマを今頃観た。この数年、若手俳優の台頭が目覚ましいせいか、キャスティングがおっさんとおばさんばかりで、このおっさん、おばさんが前半頑張った若作りをしているのが「あいたたた…」なのだが、大河ドラマ本来の姿はこんなものだろう。後半の西田敏行は私の知ってる西田だったけど、前半は目張りがきつくて、こっちも苦しかった。しかし、上手い。
 タイトルのとおり、家康が天下統一を成し遂げてから、幕府の礎を築くまでの徳川三代を取り上げたドラマで、ストーリーは周知のとおり。
 徳川家康(津川雅彦)、徳川秀忠(西田敏行)、徳川家光(尾上辰之助)。石田光成(江守徹)の教科書通りのキャスティングに華を添えるのが、お江(岩下志麻)、淀殿(小川真由美)、北政所(草笛光子)などなど。
 家康といえば策士の「たぬき親父」のイメージだけど、戦においてはバイタリティがあり、やはりカリスマ的人だったのだと改めて知った。けど、怖いよ浅井家の三姉妹。若い女優さんの淀殿を見慣れたせいもあるけど。
 尾上辰之助の家光も怖し、江守徹、西田敏行始めほとんどの武将が顔がでかいから、気になって仕方なかった、兜の緒。
 とにかく全編に漂う空気が怖い。そんなドラマじゃないはずなのに。
 豊臣秀頼(尾上菊之助)と徳川家光(尾上辰之助)の尾上一門が画面に出ると、がらりと空気が変わる。芝居が重いというのか上手いというのかは未熟者の私には分からないが、明らかに流れが変わる。
 この頃は歌舞伎界ブームだったのかな。しかし、尾上一門って顔が濃いのとしゃべり方に特徴がある。尾上辰之助の丸顔、あまり好きになれません。ごめん。
 また、二世ブームだったのか丹波の息子とか関口の息子とかあそこれあたりが続々出ていたようだが…。分からなかった。
 小川真弓、波野久里子、岩下志摩の浅井三姉妹も迫力あったな。淀(小川真弓)がもう少し利口だったら歴史は変わっていたかも?
 個人的には、天皇と太閤兄弟が凛としていて好みだったが、2人が同じフレームに入るどころか、同じ日に出演していることがなかったので、区別がつかねー。
 入内した和子。いつまでも武家風の装いのママだったの?
 結局、徳川の世に成ってからは、世継ぎ問題がメインになるから、だれがどこでだれの子を産んだとか、ちょっとした産婆さん気分のドラマへと変わっていってしまった感が否めない。