観るも八卦のバトルロイヤル

映画・ドラマを独断と偏見(?)で、
斬って斬って斬りまくる。
※無断転載は一切禁止。

「出雲の御国」ちょつと厳しい内容だったかな…

2006年08月22日 | 映画・ドラマ
 阿国役の菊川怜はきれいだった。この人、かつらが似合う。NHKの「新選組」も群を抜く美しさだ。
 だけどなんだろう? くどいのかな? 「新選組」くらいの華を添える役がちょうどいい感じ。主演で出ずっぱりはきつい。
 三九郎役の堺雅人も山南敬介だったし。
 ストーリーも序盤は、出雲からの出稼ぎで踊りに来た大坂で秀吉の側近・梅庵の目に留まる…辺りまではよかったのだが、中盤の中だるみと、後半のお決まりの時代劇を盛り上げるには必ず登場する結核患者。そしてなんだかはっきりしない終わり方といい、久しぶりの「観なくてもよかった」評。
 2時間ドラマくらいにまとめた方が良かったのではないだろうか。内容がないところを無理に引き延ばしている感じが否めなかった。
 で、最終的に御国ってどうなったの?


「よい子の味方」。個人的には可愛い子に味方したい

2006年08月21日 | 映画・ドラマ
 能天気な明るいドラマがだろ思っていたら、不覚にも弟4話の「お楽しみ会」の話のところで涙がこぼれてしまった。それほど泣けるシーンでもないような気もするが。
 キャリアの母親が時間を融通して、息子のために「お楽しみ会」に駆け込んで来るシーン。と、子供が引越するシーン。
 最終回の卒園式はちょっとやり過ぎだった。5歳児があんなにはっきり台詞覚えて、先生への感謝の意と保育園での思い出を語るなんてできるの? しかし、桜井翔のアップが可愛いから許す
 弟5話では教育実習生・斎藤直樹(安居剣一郎)の登場で、主演の新米保育士の鈴木太陽(櫻井翔)と絡むが、「若いっていいなー。人生これからだ」と妙なところに納得してしまった。若い男の子のエプロン姿も新鮮。
 保育士の先輩たちに「女の職場」で邪魔者扱いされ、いいように使われ、次第に打ち解けて…熱意が伝わるのは、同じジャニーズの先輩・松岡の「ナースマン」と同じ展開。情けない男ぶりも一緒。櫻井翔は個人的には、ジャニーズの中でも5本に指に入るくらい可愛いんだけど、ここまでかなって感じ。
 サプライズで嵐のメンバーがちょい役やってるところがまた、コントの延長みたい。決してファンではないのだが、松潤って(役者として)上手かったんだ。
 保育士の先生たちよりも、毎回ゲスト出演するお母さん役の女優さんがあでやかです。
 吹石一恵って眉毛太っ! いいの?

「小早川伸木の恋」どこからどう見ても伸木に共感

2006年08月20日 | 映画・ドラマ
 「だめだこんな女」のオンパレード。小早川伸木(唐沢寿明)の妻・妙子(片瀬那奈)って最悪じゃん。そりゃあ、可愛いから結婚できたのもモテルのも分かるけど、嫉妬深いは猜疑心が強いは、わがままだは。
 夫の伸木が職場の女性と話すだけで嫉妬するし、1時間置きにメールしてこいとか、愛の言葉を言えとか、何かを思い出せとか、これじゃあ、離婚されても仕方ない。というかドラマながら伸木に同情しちゃうよ。
 インターンの若き医師と看護婦のカップルも見ていて向かっ腹が立つ。「(医者だから)経済力があるから」結婚したくて、それをなじられると、「子供ができた」んだって。なのに、なぜ悩む。あんたが医者だから、はめられたのになぜ気付かないのか…。
 どうして世の中、腹黒い女が「勝つ」のか…。
 それにしても原作の柴門ふみは何を言いたかったのか? 「ほーら女は見た目だけじゃない」とか、「女は怖い」とか、そんな」ところ?
 伸木と恋する作田カナ(紺野まひるの行動も訳分からないし。そのカナを10年思い続けたという設定の仁志恭介(藤木直人)に至っては、ドラマでの存在理由も分からない。
 唯一、打算的だが、冷静に女性を見ている竹林隼人(谷原章介)だけが、まともに見えた。
 見ているだけで、妙子のしつこさが気味悪くて、「早く別れちゃいなよ」。「別れない理由が分からない」と血圧が高くなってしまった。
 なぜか「白い巨頭」をいっている美村教授(古谷一行)と看護婦の添田さより(市毛良枝)の老いらく不倫のどろどろカップルが、普通に思えるくらい、おかしな女とそれに振り回されるいい男たちの話。
 要するに、男は見かけに弱いということなのでしょうか? 柴門先生。だから、美貌に自信のない女は2番手を狙えということでしょうか。外見の美しさだけの女に疲れた男たち近付けという教えでしょうか。
 最後まで理解できない女たちでした。
 そりゃあ、浮気くらいしたくなるってもんだ。
 


意地悪新選組だから呼ばれた「壬生の狼」--「壬生義士伝」

2006年08月18日 | 映画・ドラマ
 「久しぶりに堪能した時代劇」最初に鑑賞した感想。続けざまに3度観た。私の中の日本映画ランキングを大きく塗り替えると確信したが、やはり、弟1位「卒業旅行 ニホンから来ました」を抜くことはできなかった。
 「日本アカデミー賞」を総なめしただけあってストーリーも映像もかなりの出来映え。主演の吉村貫一郎を演じた中井貴一。なぜかこの人って本当にその時代にいたお侍見えてしまう。時代劇と戦争ものには無くてはならない存在だ。
 ということで、中井貴一を配しているのだから重厚さは増しているが、個人的には、本編とは関係ない部分で進行する、大野次郎右衛門(三宅裕司)の(成長した)息子役の村田雄浩の押さえた演技の貢献度を抜いては語れないと思った。
 村田の語り口で観衆を引き付けておいて、ドーンとドラマチックな画面を魅せる。そんな創りだったと言えよう。しかも村田の少年時代を伊藤淳史が演じているとかろが、「うまい配役」。
 斎藤一の佐藤浩市。人間の腹の中にあるものが不本意に外に出てしまう。そんな微妙な心境を演じたらこの人、かなり上手いよね。
 本編ではカットされているのだが、メーキング編に収まっている堺雅人(沖田総司)との意地悪コンビも、「ありそう」な感じ。だいたい、意地悪沖田のキャラって初めてじゃないか。堺雅人の意地悪沖田剣法も凄みがある。凄腕沖田の狂気じみた刹略ぶりが「壬生の狼」と呼ばれるあたりを表現しているのだろう。
 案に坂本竜馬を暗殺したのは、斉藤一(佐藤浩市)といった流れにもなっている。
 映画では、お金のために新選組に入り、家族に送金して、鳥羽伏見の戦いで破れて、南部藩藩邸に逃げ込み、帰参を申し出るも、切腹を申しつかる。脱藩したにも関わらず、帰参。しかも朝敵であるにも関わらず。しかし、実際に人間の心情とはこんなものだろうと思った。ましてや「守銭奴」とまで蔑まれるくらいに金に執着した人間は最後の最後まで望みを捨てないものである(と思う)。溺れる者は藁をも掴もうとするものなのだ。助かる望みが壱分でもあるなら、それにかけてみる。金に執着する人間は命にも主着するものなのだ。
 しかし、冷静に判断し切腹を命じた、朋友大野次郎右衛門の「会津の侍たちと大阪城に入れば生きる道もあったろうに」の台詞が印象深い。
 脇役ではあるが近藤勇を演じた役者(名前知らない)。凄く近藤に似てた。
 重い題材の映画なのだが、達者な役者たちの演技力で、ノンフィクションのような錯覚さえ生じさせられた。
 日本人なら1度は観ておくべきだと思います。最後に、新選組のそろいの羽織も黒と赤だと凄みがあるね。
   

「喰いタン」微妙ー

2006年08月15日 | 映画・ドラマ
 喰いしんぼうの探偵だから「喰いタン」だって。タイトルも微妙なら内容も微妙。「喰いタン」役・高野聖也(東山紀之)。森光子とペアでない東山は久しぶり。やっぱダンスやってるから動きの切れがいい。というのが全体の印象。東山には是非、時代劇をやってほしい。東山も絶対義経役やると思っていたのだが、いつの間にか年取っちゃってたから、そうだなー、頼朝か、もっと年取ったら信長かな。ジャニーズだから「必殺」や「大奥」には出ないだろうし。殿様が身分を隠して悪を退治するなんてのもいいんじゃない? マッチも「三匹が斬る」に出てたからこのくらいはアリだよね。
 探偵事務所の部下の野田涼介(森田剛)とジャニーズの先輩後輩の間柄だが、この2人の顔合わせも少し微妙…と思っていたら、森田なんだかいい感じ。主役を張ったドラマ、いくつも有るが、今回の準主役が一番いい味出してる。エディー・マーフィー的存在か? エディーもそれなりに面白いのだが、初期の「大逆転」とかのダブル主役の方がグンと面白い。
 ヒロインの出水京子(市川実日子)もこれまた微妙。
 警察署長の伊東四郎と刑事の佐野史郎のダブルシロウが主演でドラマ造ったらまた違った面白さがあったと思えるが、まあまあ楽しめた作品。
 しかし、この所轄ってば食べ物に関係する事件ばっかりジャン。あれだけの食べるシーンを撮った東山の減量対策を知りたい。
 何はともあれ、キャリア警部の京野ことみが今まで観たどの京野ことみよりも良かった。
 個人的には、孫のために人殺しをしようとするおばあちゃんの回が良かった。あのばあさん、エキストラのプロみたいな雰囲気。顔の手入れそうとうしてる。皺ないぞー。
 中国語の回は2回だったけど、第2話の中国語は広東語なんですけど…。本人も「広東省出身」と言ってるからいいんだけど、「中国にもいた」と言う東山がいくら何でも広東語は…。そのほかの中国語はみな普通後だった。インリンもね。そのインリン、目に仮面をかけてるシーンがあるのだが、仮面かけて、鼻が強調されたら意外に団子だった。
 金田一(須賀健太)がどんどん「喰いタン」に感化されていくけど、これも微妙。
 全体的に微妙ーなドラマだった。

「SOS ストロベリー・オン・ザ・ショートケーキ」わかんねータイトル

2006年08月11日 | 映画・ドラマ
 なんでなんで「SOS ストロベリー・オン・ザ・ショートケーキ」ってタイトルなの? なんでなんでSOSなの? なんでなんで? どうしても分からない。
 親同士の再婚で兄妹になった入江まなと(滝沢 秀明)と三沢唯(深田恭子)。この辺り(年齢)までの深キョンの甘ったるいしゃべり方は許す。でも、佐伯哲也(窪塚洋介)へのしつこいアプローチはちょっとしたストーカーだよね。深キョンが可愛いから許されているようなもんで、これが並以下の女だったら怖すぎ。
 同年輩の女性が好感を抱いたであろう沢村遥(内山理名)の耐える恋。でも、これも 飽くまでも内山理名だから。この頃の内山理名の眉毛すごっ。
 沢村遥→入江まなと→三沢唯→佐伯哲也→浅見真理子(石田ゆり子)が恋の片思い相関図。時としてどこかが相愛になったりなんだり。まあ若いから。
 恋愛学園ドラマとしてなら観るけど、なんで、山で沢村遥と入江まなとが遭難なんかしちゃっの。それで「大きな栗の木の下で」かなんか歌ってたよね。
 それで、雪道をおんぶして歩いてたりしたよね。「お前は『楢山節考』か」と突っ込みを入れたくなった。遭難して「一番好きな人に気づいた」なんてストーリーになったたけど、あのシーン必要だったかな? 
 佐伯哲也が卒業式の答辞で、浅見真理子に間接的に愛を伝える「僕らは愛するために産まれてきました…」のシーンの窪塚は良かった。このシーンだけのためにこのドラマはあったと言ってもいい。
 

「Dr.コトー診療所 」VS「瑠璃の島」交流会はないの?

2006年08月11日 | 映画・ドラマ
 志木那島vs鳩海島。診療所の医師が必要な志木那島と島唯一の公共機関でもある小学校が廃校になるため子供が必要な鳩海島の人材確保の物語。
 「いやー、沖縄って本島にいいなー」と毎回映像を観てうっとり。こんなきれいな海と自然に囲まれて暮らしてみたいという郷愁を募らせるに十分だった。
 どっちに住みたいか? 吉岡秀隆と竹野内豊でしょ。そりゃあ、竹内の鳩海島だよ。ただな、あれだけの凄腕ドクターが居た方が心強いのと、島全体を観たら志木那島かな。
 是非とも、「島民対抗運動会」とかやって交流を計ってほしい。
 暗い過去を持つ川島達也(竹内)なんだけど、あそこまで思い詰めるほどのことだったのかな? 同じく、五島健助(吉岡)も。都会で傷ついた心を癒すために沖縄なのか? そういうこと? なんで、「好きで好きで何もかも投げ出して来ちゃった」っていう主役がいてもいいじゃん。
 ストーリーとは関係ないのだが、瑠璃役の成瀬璃子って、あれで小学生っていうのがある意味凄い。それとも今時の子供はもうあのくらい成熟しているものなの? 
 子供相手の性犯罪とか横行しており、信じられない気持ちになっていたが、今時の子供がすでに大人顔負けに色気を放っているとおは知らなんだ。
 とにかく、沖縄好きにはたまらないばかりか、過疎地の悩みなどをテーマにしながら人情を描いた見応えのある2作品。

「ターガー&ドラゴン」江戸前の台詞回しが新しい

2006年08月10日 | 映画・ドラマ
 「ターガー&ドラゴン」のタイトルからは想像もつかない面白さ。この番組を観てから落語に興味を持った人もいるのでは?
 借金返済の追い込みを掛けていた林屋亭どん兵衛(西田敏行)に憔悴し弟子入りをしてしまうやくざの山崎虎児(長瀬智也)。1つ落語を覚える度に10万円の授業料を払い、それをどん兵衛からの返済に当てるといった、結構人情家の面も持つ。
 しかし、物覚えが悪く、落語家の才能はない。
 虎児の「わかんねー」の台詞がいかにもやくざぜんとしている。
 長瀬ってこういう悪カッコいい役、上手いね。西田敏行が初めて大河ドラマチックでなく感じられた。
 登場人物もみないきいきとしていて、何度観ても楽しいのだが、尾美としのりがもはやおっさん役をやる歳になったのかとか、森下愛子、薬師丸ひろ子がもはやこんな役までやるのかといった驚きもあった。
 虎児の宿敵の田辺ヤスオ(北村一輝)の回が落ちまでついた内容で、最後まで笑いの目が離せなかった。浅草寺境内の屋台のシーンも江戸前的で好き。そこで、椅子を振り回し喧嘩する虎児とヤスオ。いるいるこんなヤクザ。
 マドンナのメグミ役の伊東美咲も天然の可愛さだが、稲森いずみとかぶるのは私だけだろうか?
 おっとドラゴンを忘れてた。どん兵衛の二男で落語の天才、しかし訳あって家を出ている谷中竜二の岡田准一。虎児と仲がいいのか悪いのか微妙な線で結びつく友情みたいなものも「ありそう」。
 竜二とメグミのデートシーンや竜二が虎児に対して持つ嫉妬の台詞がいい味出している。
 とにかく全編、前出演者が気の利いた台詞をしゃべるあたり、「さすが噺家」。

「俺は鰯」タイトルとは似つかぬハードボイルド

2006年08月10日 | 映画・ドラマ
 冴えない平凡なサラリーマン・高城(ユースケ・サンタマリア)。職場では「鰯(イワシ)」と呼ばれ雑魚扱い。
 ある日、接待で行ったクラブで知り合い一夜を共にした台湾人娼婦・慧敏(紺野まひる)が事件に巻き込まれ姿を消したことを知り、単身台湾に乗り込んでいく。
 実際にユースケ・サンタマリアがサラリーマンだったら高城みたいな男だったかも知れない。
 慧敏を追う軍隊上がりの台湾マフィア殺し屋・王富龍に大沢たかお。
 大沢たかおという俳優がなぜこうも人気があるか分からなかったが、「この役、文句無くかっこいい」。台湾警察に追いつめられての銃撃戦の時の引き金を引く顔といい、高城の鼻の骨を折る、立ち回りといい…。
 特に、ラストの陸橋の上で、中国語の台詞(これ、かなりいい言葉だったので原語で覚えようとしたが、忘れた)を残して去って行く後ろ姿。
 いつの間にか、画面に引き込まれ、彼の後ろ姿を追っていた自分がいた。
 王のボス・劉駿源の高岡蒼佑。今の今もで香港の俳優だと思ってた。

「荒神」こんな対決観てみたい

2006年08月10日 | 映画・ドラマ
 大沢たかおという俳優がなぜ人気があるのか理解できずに観てみた。結果「うまい」と感じた。
 本格的な時代劇アクション初挑戦の大沢たかお。加藤雅也との一騎打ちにかなり重点が置かれているが、ほとんど2人芝居にも関わらず、中だるみも無くあっという間に見終わった。
 ラアスとシーンでの大沢たかおの大口開けての高笑い。「きれいにホワイトニングしているなー」。

「解夏」試練は修行と考えよう

2006年08月10日 | 映画・ドラマ
 解夏(げげ)とは仏教の僧が夏に行う安居という修行が終わる時をいうそう。
 なぜに大沢たかおはもてはやされるのか。理解できぬならまずは観てみようということで、「解夏」。結果、その理由がよーく分かった。
 失明を宣告された教師・高野隆之(大沢たかお)が、焦燥と不安に駆られながらも、人々との触れ合いを通して生きていくことの大切さを見出していく。
 同じ病で失明した人が「目が見えなくて困るのは歯ブラシに歯磨き粉を乗せるときくらい」と明るく言い放つシーンが、健常者の我々にとって妙に痛痒かった。
 しかし、高野隆之には故郷に家もあり母親もおり、恋人の朝村陽子(石田ゆり子)もいる。目が見えなくなることによって失うことも多いが、自分を支えてくれる人がいるということはなんて心強いことだろうと実感した。
 原作のさだまさし氏の才能にも驚かされた。

「OL銭道」世界は「金」が回してる

2006年08月08日 | 映画・ドラマ
 全編元気一杯の菊川怜がうるさい。のだが、面白い。「世の中で一番大切なものは金」の田丸あやめ(菊川怜)。なにせ、財布を掌に乗せただけで、中味をピタリと当てる特技まで持っている。
 今時ないよこんなアパートに住み(このアパートに風呂があるのか否かは最後まで不明だったが)、掛け軸の裏にはビッシリ万札。夜な夜なそれを数えるのを楽しみにしている、一見危ない人なのだが、ポジティブなために「オタク」という印象はない。
 何よりこの人、自分だけが儲かればいいという個人主義ではなく、人の懐まで気にして止まないお人好しでもある。
 元恋人のスットコ男・金城真一(沢村一樹)とお決まりの再会。このスットコが絵に描いたような善人で、騙されても騙されても、疑うことを知らない大間抜けなのだ。
 騙され方も、牛のオーナーとか、ブランドバッグ販売とか、壺、ブライダルキャンペーン、英会話の教材などなど。
 当世二枚目俳優の沢村一樹のスットコ振りに、「こんな役もやるんだねー」。「プリマダム」では加藤雅也も結構スットコ役やってたから、時代は今やスットコなのかも知れない。
 久しぶりに観た元CCガールズの藤森夕子。なんだか、CCガールズだったとは思えない、「いるいるこういうお局」的普通のOl。常にタバコを吸いながら、冷めたOl役なのだが、トイレから出際に「可愛さマイナスの私はどうすればいい」の台詞が笑えた。
 

「切腹」斬れ味違う

2006年08月08日 | 映画・ドラマ
 井伊家の屋敷に津雲半四郎(仲代達矢)と名乗る浪人が訪れ、切腹のために庭先を拝借したいと申し出るところからドラマはスタート。これは生活に困窮した浪人たちが考え出した苦肉の策。最初にこの申し出をした輩が、士官できたということから、士官まではと言わなくても、幾ばくかの金を手にしようといったたかり。
 応対した井伊家の家老は、春先に同じ用件で現れた若い武士のことを思い出し、半四郎に話して聞かせた。
 その内容たるや聞くに堪えないもので、切腹の場を設えて、しかも彼の刀が竹光であると知りながら、刀を用意せず、かつ戒めのために、古来の切腹の儀式に乗っ取るという建前で、腹を真横から右上に切り裂くまで介錯を行わない。結局死に切れず、舌を噛み切って死んだと…。
 切腹がどんなに苦しいものか知る由もないが、竹で腹を割くと考えただけで「痛い」なんてものじゃないことは伺い知れる。「武士の情け」はどこにいったのだ。
 すると、話を聞き終えた半四郎の口から意外な事実が吐き出される。その若い武士は自分の娘婿で、亡き親友の忘れ形見だった。
 ここまでの話を文字で追うだけでも背筋が寒くなるが、映像がまた怖い。竹光を何度も何度も刺し立てながら介錯をこうシーンには思わず目をそらせたほどだ。
 その遺体が運び込まれ、すべてを悟ってから半四郎の復讐が始まる。切腹に加担した藩士たちの髷を切り落とし(当時侍が髷を失う事は大いなる恥辱だった)、出処できないことを承知で、介錯に指名。
 死は覚悟しているのもの、一死報いるべく、単身切り込む。
 終焉は映画全盛期お決まりのラストシーンで、結末が未明の乱闘シーンで仲代達矢のアップで終わる。
 観終わって、あまりの重さに「暗い」気持ちになったが、これぞ、時代劇なんだよな。と納得。忘れ得ぬ作品となった。
 

「もう一度キス」もう一度窪塚を…

2006年08月07日 | 映画・ドラマ
 音大に通っていた三枝歩(窪塚洋介)が、恋人・美和(国分佐智子)と教授との間でトラブルに巻き込まれる。気晴らしを兼ねて友人たちと出かけた韓国でヤン・ソアヤ(ユン・ソナ)に出会い、帰国後、偶然の再会を経て恋に落ちる。
 観ている側から次の展開が読めてしまうほど古典的な運命恋愛ドラマ。で、普通なら「ケッ」ってな感じなんだけど、窪塚とユン・ソナが美しく、2人の周りの景色までもが色づいて見えるので許す。
 特にタイトルバックの窪塚の映像だけでグッとくるものがある。存在感のあるいい俳優なので、復活を祈る。
 



「池袋ウエストゲートパーク」プロレスでなくてもIWGP

2006年08月07日 | 映画・ドラマ
 長瀬智也、窪塚洋介、山下智久、坂口憲二、妻夫木聡、佐藤隆太と、今や時代の顔となったハンサムさんが一堂に会し、ストーリーうんぬんよりも目にいいドラマだ。
 文句なしの男前、真島誠(長瀬智也)、トレッキーだがなせか憎めないキャラの安藤崇(窪塚洋介)。窪塚と言えば、「GTO」のひねくれた秀才や戦争物でのナイーブな青年役しか知らなかったが、これで、こんな役のでみるのかと思った。その後は「ピンポン」や「GO」「狂気の桜」とはじけていったが。思えば窪塚はこの頃が旬だった。
 ちょい役ながら、存在感を示した斎藤冨士男(妻夫木聡)。完全に悪役だけど、どこか引きつけるものがあったドーベルマン山井(坂口憲二)。今となってはこんな役はやらないだろう水野シュン(山下智久)。森マサ(佐藤降太)もこの作品にてブレイク。名前は忘れたが、バレエ界のいけ面ダンサーも真島誠と敵対するグループのボス役で出ていた。
 ストーリーの落ちとしては真島誠を愛する渋沢ヒカル(加藤あい)が多重人格だったということだが、3カ月に渡り引っ張ったストーリーに中だるみはなくいい感じ。
 真島誠が遭遇する事件の解決方法が荒っぽくていいい。ボーリングの玉を頭めがけて転がして脅したりとかね。
 それから、焼きそばが異常に好きなんだよね。それで川崎麻世を崇拝している。「麻世さんは歌って踊れるんだよ」の台詞にはしびれました。
 渡辺謙が、麺の茹で方。スープの味、脂の量などをくどくど聞いてくるラーメン屋で、「いいから黙って出せよ」と切れちゃう場面には思わずうなずいてしまった。
 普通の人からみたら非日常的な(不良少年の抗争)ことをテーマにしながら、要所要所の庶民的な台詞が利いている。