観るも八卦のバトルロイヤル

映画・ドラマを独断と偏見(?)で、
斬って斬って斬りまくる。
※無断転載は一切禁止。

「雨と夢のあとに」。これぞファンタジーの逸品。

2010年06月26日 | 映画・ドラマ
 恐怖物ではないのだが、幽霊が多数出演の切ないファンタジー。ってこれじゃあ、分からないよね。でも、観賞後は、こう思う筈。生きている人と、死んでしまった人が心を通わせ、生きる! そんな非現実ながらも、ありそうな、いやあって欲しいようなそんな気持ちにさせてくれる。そして、幽霊となってしまった人たちの思い。彼らにまつわる生ある人の思い。
 恥ずかしい言い方だが、心が洗われるとはこういうことではないかと。
 あらすじは、父親・朝晴(沢村一樹)と2人暮しをしていた中学生の雨(黒川智花)。朝晴は台湾で蝶の採集時に足を踏み外して死亡してしまったところから物語はスタートする。
 しかし、自らが死んでいることには全く気付いていない朝晴は帰国し、普通に暮らし始めるのだった。だが、ある日同じマンションに住んでいる隣人・暁子(木村多江)に自らが幽霊であることを知らされる。雨は朝晴の死を知らず、親子の生活が始まる。
 朝晴の姿は、自分に好意を持っていた人、霊能者、または幽霊にしか見えない。それが、決して不自然ではなく、自然に受け止められる。
 毎回違った幽霊が父子の前に現れ、また、死んだと知らされていた雨の実の母親の出現など、内容満載。シリアスな流れ有り、コメディの要素有りで、あっという間の鑑賞。
 ラストは、朝晴の死体が発見され、外務省から連絡が入る。ついに時は来た…。父と娘は残された時間をどう過ごすか…。
 実は、木村多江さんは役の幅の広い女優さんで、 好きな女優さんNo.1なのだが、この役は特別綺麗。
 主演の3人もいいが、脇の速水もこみち、ブラザー・トム、美保純もいい味出している。
 これは是非とも観て頂きたい作品だ。
 原作は柳美里。彼女の幅広いセンスもお見事。

「その5分前」。5分の超短編オムニバス

2010年06月26日 | 映画・ドラマ
 4編がほとんどみな2人劇の超短編集。「あれっ」と思っている間に終わっちゃう。印象は、これまでどの作品観ても、「松山ケンイチってのが、イケ面???」くらいの印象だったのだが、今回、可愛かった。若かったからか? 

或る夜の出来事 原田知世、松山ケンイチ
 恋に夢見る三十路女の乙女チックなラブストーリー。

ラスト・ファイト 木村祐一、泉澤祐希
 離婚して別居する父と息子の別れ。

明日への船出 小林聡美、多部未華子
 それぞれの夢を追い掛ける娘と母。

最後の翼 夏八木勲、福田麻由子
 絵に託された思い。

 全体に簡単過ぎるお話。