かんじゃまのつぶやき(海の見えるチベットより)

日本一細長い四国佐田岬半島での慣れない田舎暮らしの日常や風景、
  そして感じたこと、思い出などをひとコマひとコマ

甘茶でかっぽれ

2009-04-08 12:02:11 | 田舎の生活
今日4月8日は花祭りです(本来は旧暦ですが)。

花祭りといえば甘茶。
甘茶といえば、♪かっぽれ かっぽれ 甘茶でかっぽれ♪
を思い出します。

えっ? それって 何?  
と問われても私もわけわかりません。
子供のころ、意味もわからず口ずさんでおりました。

とはいえ、「花祭り」は仏教では「潅仏会(かんぶつえ)」といい、お釈迦様の誕生日だそうです。
子供の頃は、この日お寺に行くと甘茶が用意されていたのですよ。
なんかわけわかんないけど、樽? 桶? みたいな中にお釈迦様の像があって、その像に甘茶をかける。
そして薬缶に甘茶を入れて、家に持ち帰ってきていた記憶があります。
そのころはジュースもコーラもなく、この甘茶の甘さは子供心に魅惑的だったような気がします。

そんな行事ですが、当地区でも、とうに廃れたものと思っておったのですが、
なんと引き継がれております。

てなわけで、本日、地区の無人のお寺へ行ってまいりました。
甘茶の入ったたらいの中に小さな像が立てられております。
ちゃんと係りの方が用意してくれています。



たらいは木のほうが趣がありますが、これも時代の流れでしょう。

さて、釈迦像は小さくて、表情はよくわかりませんが、
このポーズは、あの「天上天下唯我独尊」でしょう。
釈迦が生まれたときに、七歩歩いて右手で天を指し、左手で地をさして言ったという伝説の・・・。
お賽銭を忘れましたが、私もお釈迦様の像に甘茶をかけさせていただきました。



そして、柄杓で甘茶を汲んでペットボトルに入れて持ち帰りました。
まず一杯と、少し飲んでみました。
やさしい甘さがいいです。
懐かしい味でしょうか。
またひとつ、引き継がれている田舎の行事に久々に出会えて満足です。

ところで、先に記しました「かっぽれ」とは何ぞや? ということになるわけですが(個人的には)、
この「かっぽれ」は、江戸時代にあった「かっぽれ」という踊りの囃子詞(はやしことば)だそうです。(そんなこと誰も聞いちゃいないか)
そんななか、ある民謡の文句「私しゃお前にかっ惚れた」を取り入れて、「かっぽれ」が誕生したらしいです。
本当かどうかは知りません。

あの~ それと、もうひとつ勉強になったのは、
失敗してものをダメにすることを「おしゃかにする」と言いますが、これは今回の話に関係があって、江戸の鍛冶職人の隠語として、あぶり過ぎて鈍くなってダメにしてしまった金物に対し、江戸っ子訛りで「しがつよかった(火が強かった)」=「四月八日だ」=釈迦の誕生日、というつながりでできた言葉のようです。
お後がよろしいようで・・・

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