水晶山きまぐれカバン店

安曇野 十色屋 日々のこと 

思い出の岡崎荘

2009-03-15 | ノスタルジー

Dscn0672 Dscn0670_2仕事で京都に行っていた夫から「岡崎荘がまだあった!」とメールがきた。少し時間があったので見に行ったらしい。その一言で瞬間に心はタイムスリップ、思い出が甦る。
まず住んだのは独身の夫、そして結婚して一人目の息子が生まれた。言わば私達のスタート地点の古いアパート。染色の仕事を始めたのも、始まりはここの二階の角部屋からだった。大覚寺のはずれで裏に見える山は竹薮の繁る嵯峨天皇陵、横を流れる有栖川にはあの頃は蛍が生息していて、京都市内にいながら田舎の風情があった。かつてここはまるで「トキワ荘」のような面白いアパートで、絵描きや造形作家やデザイン事務所をやっている住人が集まっていた。きれいに白く塗り替えられた壁を見て、今はどんな人が住んでいるんだろうかと思ったりする。懐かしの岡崎荘、まだ見ぬ未来を夢見ていた若かりし私達の、楽しい思い出がたくさん詰まっている場所…。