
【タイ・バンコク】ワット・ポー(Wat Pho)は、西暦1788年(仏歴2331年)にバンコク王朝のラーマ1世が建てたバンコク最古の王室寺院との説明が多いが、タイ国政府観光庁のHPではアユタヤ王朝末期のプラペートラチャ王時代(1688~1703年)の建立とある。
ワット・ポーとは「菩提の寺」の意で、ラーマ3世が17年の歳月を掛けて本堂、礼拝堂、仏塔、回廊など71基の堂塔を造立した。 境内にはラーマ1世から4世を祀る色鮮やかな大きな仏塔が聳え、仏塔は王によって緑・白・黄・青に色別されている。
本堂には金色の釈迦坐像が安置されているが、その台座にはラーマ1世の遺骨が納められている。 礼拝堂には黄金に輝く長さ46m、高さ15mの巨大な寝釈迦像を祀っていて、足裏にはバラモン教の宇宙観を表現した精緻な螺鈿細工画が描かれている。
境内はチェトゥポン通りで南北に分断されていて、堂塔は北側に集中、南側には僧坊がある。 なお、ワット・ポーは伝統的なタイ式マッサージの総本山で、北側の東隅に2ヶ所のマッサージ場がある。
ワット・ポーのシンボルは、何といっても、眩しいほどに輝く黄金の巨大寝釈迦像だ。 入口の直ぐ傍に建つ礼拝堂に入ると、大勢の観光客が溢れている。 目の前に右手で頭を支える寝釈迦の大きな横顔が迫って来る。 寝釈迦像はかなり窮屈そうに御堂いっぱいに横たわっていて、とにかくデッカい! 穏やかなお顔で横たえる寝釈迦像....まさに涅槃に達し悟りを開いた姿だ。
足裏の前に行くと群がるように多くの観光客がいて、身を乗り出すようにして足裏の精緻な螺鈿細工画に見入っていた。
境内に大小の仏塔が林立....国王を表す大きな仏塔4基は墓ではないが、小さな仏塔には遺骨が納められている。 以前は王族専用だったが、いまは寄進次第で誰でも納骨できるようだ。

境内には涅槃像を祀る御堂、仏塔群、釈迦坐像を祀る本堂などがある

境内に歴代国王(ラーマ1世~4世)を表す大仏塔とタイ風墓碑の小仏塔が林立

ラーマ王1世~4世を祀る仏塔..塔は色でラーマ王を表し、緑が1世、白が2世、黄色が3世、青が4世


ラーマ1、2、3世の大仏塔が並んで聳える..手前から黄色の3世、中の緑がラーマ1世、奥が白のラーマ2世の各仏塔/大仏塔は全面が繊細なタイル張りになっている


ラーマ1世が最初に建立した本堂..金箔で覆われた釈迦坐像が祀られ、台座にはラーマ1世の遺骨が納められている/本堂の8扉の一つで、「ラーマキエン」の要約が螺鈿で描かれている..訪問時はカバーで覆われていたが僅かに螺鈿が見える

高さ3m程の仏塔はタイ風墓碑..中に遺骨が納められれている

礼拝堂に安置されている黄金に輝く釈迦涅槃像


涅槃に達し悟りを開いた穏やかな顔


長さ5n、幅1.5mある巨大な偏平足の足裏には、バラモン教における宇宙観が描かれている

足裏にバラモン教の宇宙観が108面の螺鈿細工画で表現されている


足指の指紋 研磨した貝殻を嵌め込んだ螺鈿細工

本堂囲りの二重回廊..外回廊に244体、内回廊に150体の仏像が並んでいる
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