耳をすませば~ ♪

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      『傾聴習慣』のススメ by MAKIE

幸せの青い鳥

2010-11-24 11:07:17 | 日記
今朝、洗濯物を干しながら、

秋の柔らかい陽射しを感じ、

ゆったりとした風の流れを感じ、

赤茶色や黄色に染まった木々の美しさを目にし、

この上なく幸せな気分になりました。

そして、数時間後、
やさしい温もりに満たされながら、
ふっくらと乾き、
清潔な香りを放つ洗濯物を取り込む自分を想像し、
さらなる幸せも感じました。


若い頃、私は、日常性を嫌悪していました。

味噌汁を作ったり、掃除をしたり、洗濯をしたり、
学校に行ったり、仕事に行ったり・・・、
昨日も今日も、おそらく明日も、
同じ時間の繰り返しであろう日々。

変化のない日常
刺激のない日常
何も面白い事の起きない日常にあきあきし、
華やかでドラマチックなことを求めていました。


この夏、盛岡から友人が上京し、
久しぶりに会いました。

彼女のお子さんは、中二の頃から、
もう、20年近くも家に引きこもっていました。

もちろん、精神科医やカウンセラーを訪ね、
様々なアドバイスや治療を受けたそうです。

でも、なかなか、いい結果が得られず、
あきらめかけていたのです。
中には、助けを求めに行ったのに、
心傷つくようなことを言われたことも
多々あったとか。

そんな時に、80歳位のおばあさんカウンセラーと
出会ったんだそうです。

その人は、穏やかな笑顔で、次のように言ったそうです。

日ごろの生活を大切にしなさい。
それだけでいいのですよ。

どうしたら、わが子が立ち直るだろう、
と、悩み考えるのは止めなさい。

ただ、お子さんが美味しいと思う料理を一生懸命作ったり、
気持ちよく部屋を片付けたり、
ご自分が楽しいな、と思える趣味を始めたり~
あなたが、日々の生活を愛おしみ、大切にする、
それだけですよ。」

友人は、そう言われても、納得できずに帰って来たそうです。

「そんなことで、解決するような問題ではないよ。」

と思ったそうです。

でも・・・

そんなことで、少しでもよくなるなら、と思い、
その日から、子どものことをあれこれ悩むことは止め、
その方に言われたように、
日々の生活に心を向け、
自分の時間、思いを大切に過ごすようにしたそうです。

そして、奇跡が起きたのです!

お子さんの精神が安定し、笑顔が戻り、
やがて、外に出てボランティア活動を始めたというのです。

今も、少しずついい方向に向かっている、と
友人はうれしそうに報告してくれました。


人生は、日々の生活の積み重ねです。
私が若い頃、同じ時間の繰り返し、と思っていたのは、
大きなまちがいで、

実は、この一瞬は、今しかないのです

すべては、刻一刻と変化していくもの。
「今、この時」に心を向け、大切に味わうことが、
「よく生きる」ことなんだ
、ということが、
私も、やっと、50歳を過ぎてわかってきました。

その時、人は、まだ起きてもいないことに思い煩うこともなく、
純粋に今この時と向き合って生きているのですね。

そう、友人は、「今、この時」を生きることにより、
わが子に関する悩みを手放したのです。

お子さんにとって、自分に向けられる母親の思い煩いは、
自分が否定的にとらえられている、ということに他なりません。

母親が、自分へのネガティブな思いを手放し、
日々、喜びをもって生きることを選択したことは、
お子さんに、長い冬の終わりごろ、
春を告げる鶯の鳴き声を耳にした時のような安堵感、解放感を
そして、プラスのエネルギーをもたらしたのかもしれませんね。


サイコシンセシスの継承者 ピエロ・フェルッチ氏の著書の中に
次のようなことが書いてあります。

「あたりまえのことを無視せずに探求すれば、私たちは、
本当の豊かさを見つけられる」
(『人間性の最高表現』より)

人は、「山のあなたの空遠く」に青い鳥を探そうとします。

でも、やはり、青い鳥は、
私たちのすぐ近くにいるものなんですね。











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