耳をすませば~ ♪

      心の声が聞こえる

      『傾聴習慣』のススメ by MAKIE

一時停戦

2011-03-31 17:01:24 | 日記
節電が始まって以来、西武新宿線は、車内の照明を暗くし各駅に停車しながらトロトロと走ります。(準急も運行はしていますが~)

本数も少ないので、車内は、昼間の時間帯でも結構混雑しています。

時間調整のため、途中駅で数分停車することもあり、
高田馬場や新宿まで、普段の1.5倍の時間がかかります。

暗い車内では、外から入る日の光をたよりに読書する人もいれば、
目をつぶってじっと座っている人もいます。
いずれにしろ、誰ひとりノロノロ走る電車にイライラする様子もなく、
「着く時には着く」と覚悟を決めて静かに乗っています。

その光景は、今まで見たことがないような気がするのは
私だけではないはずです。

なんだか、誰もが勝負を降りた安堵感といったらいいのか、
どこか安らいだ表情をしているのです。

3週間前までは、
東京を走る電車内は、一秒一刻を争って動く気忙しさ、競争心、
貪欲さに ギラギラとしたエネルギーにあふれていたように思います。

私自身も、前もって、ネットで目的地までの所要時間を調べ、
寸分の狂いもなく決めた通りの行動をしようとしていました。

自分の乗り遅れも電車の遅れも許されない。
正確な行動が要求される。
遅れたら、自分にも相手にも責められる・・・


世の中のすべてが先へ先へと進み、遅れをとるまいと必死な日々。

だから、いつもピリピリと神経を緊張させていたのです。

それが、11日の大震災を境に世の中の歩みが止まったのです。

震災がもたらした発電所の破壊、
それによる電力供給不可という恐ろしい置き土産のせいで
東京も混乱、機能のマヒが始まったのです。

無理をしてでも頑張っていた人が、
風邪でダウンした時、どこかでホッとした気持ちをいだくように、

日本全土を巻き込んでいるこの非常事態は、
一時停戦モードをもたらしたのかもしれません。

そして・・・

幸せの基準をグーンと下げて、
ささやかな喜びにも感謝できる今の状況の中で
穏やかな気持ちを取り戻したような、そんな風にもみえます。

残念ながら(?)、西武新宿線も本日から通常ダイヤに戻るそうです。

きっと、喧騒の中であくせくしてしまう私たちに返るのでしょうね。

再び、「より高くより速く」の呪文に心急く私たちに・・・。

停電の夜に

2011-03-27 17:32:51 | 日記
ふだん、無口な新聞の集金のお兄さんが、
「地震、すごかったですね。」と彼のほうから話しかけてきました。

いつもなら、だまってお金を受け取って、サッと帰ってしまうのに、
10分以上も地震や原発の話をしていきました。

ちょっと、こわもてのお兄さんなんですが、
「本当にこわかった。
今度大地震が起こったら、どんなところに逃げたらいいんスかね?」
などと不安げに話し続ける。

見かけによらずこわがりなのを知って、急に親しみを覚えました。

あの大地震後、クライアントさんも周囲の友人知人も店員さんも
なんだか饒舌になったような気がします。

たぶん、どこか不安な気持ちが人との交流を求めるのでしょうね。


わが家でも、停電によって、明らかに家族で話す時間が増えました。
テレビも映らないからしゃべるしかないのです。

ジュンパ・ラヒリというニューヨーク在住の作家による「停電の夜に」という名作があります。数々の賞に輝いたこの短編集の深い味わいに魅了されたことを思い出します。

表題作「停電の夜に」では、子供の死産をきっかけに冷え切っていた夫婦が、停電の夜の闇の中で、お互いが今まで言えなかったことを話すことになり、それによって、夫の気持ちが少しずつ変化していく~その心の動きが、実に繊細に描かれています。機会があったら、ぜひ、読んでみてください。作者はインド系の美人です。

さて、私たちも停電の不便さを嘆くばかりでなく、
家族とのコミュニケーションを深める、絶好のチャンスととらえてみてほしいと思います。

そして、静かな暗闇の中で、じっくり相手の話に耳をすましてみてはいかがでしょう?

なにか新しい発見、新たな展開があるかもしれませんよ





泣いてください

2011-03-26 17:17:42 | 日記
今日の朝日新聞の読者投稿覧にこんな記事を見つけました。

タイトルは「思い切り泣いてほしい」

投稿者は60代の女性で、阪神淡路大震災の体験者です。

あの過酷な日々をどんなに苦しくても、
彼女は、泣かずに乗り越えてきたそうです。

「震災にあった時点で、泣きたいだけ涙を流せばよかったと、
今も悔やむ。ワッと泣かなかった分、喪失感と心の傷が私を苦しめる。
以前のように楽しいことを楽しいと、感じることができない心になった。」

さらに、、彼女はうったえます。

「今回被災された方々は、大人も声に出して泣くことだ。
愚痴ったらいい。混乱してもいい。怖かったこと、つらいことを、
人に聞いてもらうことで癒やされる。・・・
タオルがぐしゃぐしゃになるくらい、思い切り泣いてほしい。」


先日、赤十字のスタッフが避難所の被災者一人ひとりに声をかけ、
彼らの話に耳を傾けている様子をテレビで放映していました。
ある女性は、「不安な気持ちを聞いてもらえて言葉で表せないほどうれしい。」とホッとした表情で言い、
また、ある老人は、今まで抑えていた感情が一気にあふれて泣き崩れていました。

一昨日、仙台のいとこに電話をしました。
話しているうちに、ワーッと泣き出しました。
電気も水も戻った今、少しずつ緊張感がうすれ抑えていた感情が外に出てきたのでしょう。
泣いた後、声に力が戻りました。

感情は、出さないとたまっていきます。

自分では、忘れていても、
怒り、悲しみ、悔しさ、恐れ、不安・・・
外に出さないかぎり、そのほとんどが確実に残ってしまいます。

震災直後は、まだ、元気です。
笑顔も出ます。

でも、そろそろ、心身ともに限界ではないかと思います。

それなのに、彼らはテレビカメラの前で、努めて明るく言い切ります。

「頑張るからね!」

それを見て、ホッとするのは、暖かく安全なところでテレビをみている私たちです。

「きっと、大丈夫だよ。きっと、頑張れるよ。」
と私たちは安心し自分を納得させ、

そして・・・やがて、忘れていくのです。

これから頑張らなくちゃならないのは、私たちのほうです。
頑張って彼らのために何らかの援助をすることです。

被災者はもう、じゅうぶんに頑張ってきたのだから。


お子さんを不安にさせないために

2011-03-25 16:24:07 | 日記
友だち情報だから真偽のほどは定かではないけど
デパートなどで、お菓子類が売れているらしい。

実は、私も最近やたら甘いものに食指が伸び、
外出先でつい草もちやプリンなどを買ってしまいます。

どうやら、天災がもたらしたストレスのせいなのでしょう

被災地の方々とは比較にならないほど心地よく暮らせてはいますが、それでも、放射能や余震、停電に電車の遅れ、そして、被災地の悲惨な映像・・・楽しいはずはない。
楽しくあっては被災者に申し訳ないという気持ちもあります。

そして、またいつ、あの破壊的な揺れが起こるか、という不安

それどころか、今度は東京を直下型大地震が襲うかもしれない、という恐怖

いつもどこかで心身が緊張しているのでしょう。

今朝、犬の散歩中の近所の奥さんが、「犬がちょっとの揺れにも怯えて大変。」と言っていました。
岩手のいとこも、「あれ以来、犬がガタッと音がしただけで、家具のすき間に逃げ込むのよ。」と同じように話していました。

犬もかなりのストレスを感じているはず

もちろん、小さなお子さんたちも、犬以上に怯えているかもしれません

そうそう、そんなときの対処法をお伝えしますね。

お子さんがいるご家庭は次のことを心がけるといいと思います。

1 災害の状況を伝える映像を流しっぱなしにしない。
  むしろ、楽しい子ども番組をみせるほうがいい。

2 子どもの前では、できるだけ、パニックになったり、
  不安を口にしたりしないようにする。

3 必要以上に災害のことを詳しく子どもに話すことはしない。

4 甘えてきたら、やさしく抱きしめる。
  体をさすってやるといい。(スキンシップが大切)

5 普段よりわがままが目立つかもしれない。
  決して、叱らず、気持ちをよく聞いてあげる。

そして、たまには、美味しいケーキを買って
お子さんと一緒に楽しんではいかがでしょう?

やさしく抱きしめてくれる人がいない私は、

せめて、ひとりで大福食べよう

忘れてはいけない

2011-03-23 11:48:18 | 日記
被災地に住む、ほとんどの親戚や友人と連絡がとれました。


元気な声を耳にし、ホッとしています。

元気!?  元気ではないっショ?

いや、意外に元気なんです。

むしろ、普段より明るくエネルギッシュな感じ。

命からがら逃げのび避難所で過ごす人たちも笑顔だったりします。

たぶん、あまりのすご~い体験によって、アドレナリンが噴出、
いまだ、出続けているんだと思います。

そして

歴史的な大災害にも命があった幸運

ライフラインを断たれ、寒さと飢えと余震の恐怖の日々に
電気がつき水が出て余震も減少し・・・
少しずつ少しずつ暗いトンネルから明るい出口に向かっている、
という確かな希望

どん底には逆に幸運や希望が輝いて見えます。

だから

彼らは、普段忘れがちな幸運や希望という
きわめてポジティブな言葉を命がけで知り感じ味わえたことで
とっても元気なんだと思います。

でも・・・

残念なことに、やがて、アドレナリンは消えます。

命があった幸運より、命以外のたくさんのものを失った不運を

トンネルの出口は、次のトンネルの入り口でもあるという過酷な現実を

やがて、痛感するのでしょう。

幸い、私の親戚や友人のほとんどは、
少なくとも家は残っています。

津波にすべてを持っていかれた被災者のみなさんにとって、
これからの時間が厳しく苦しいものになっていくと思います。

今は、日本中世界中から人々の想いが寄せられます。
でも、次第に、世の中は、何事もなかったかのように
彼らを置き去りにし進んでいくかもしれません。

被災者でも、失ったものの大きさ、多さは違います。
みんな同じではありません。

より多くのものを失った人は、
「なんであの人ではなく、私なんだろう?」
と、被害の少なかった人をうらやむ気持ちが出てこないとは限らないような気がします。

日常が戻ったとき、その寂しさや空しさに心が折れそうになるでしょう。

みなさん!!
いつまでもいつまでも、この大災害を、
そして、過酷な状況下で生きていく人たちのことを想い続けていこうね!

「今、彼らのために何ができるだろう?」

と、これから先も、

その時の「今」として

考え続けていくことが必要なのではないでしょうか。





『傾聴習慣』のススメ    ハッピーイヤー

多くの人は、自分の話を聞いてもらいたいのです。 だから、コミュニケーション最強ツールは「聞く技術」! 相手の話に耳を傾けることは、「相手を大切にするあり方」です。 それだけで、人間関係が変わります。 あなたに幸せをもたらします。 だけど、「聞く」ことは、「話す」ことより、数倍難しい。 だから、「聞く技術」は、学ぶ必要があります。 そして、学びを通して、心の深さ、神秘、愛を知ります。