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      心の声が聞こえる

      『傾聴習慣』のススメ by MAKIE

これって、マウントしてない?

2020-07-29 15:18:39 | 日記
気がつくと、私が生きてきた年月は、とうに半世紀を越えました。

日本は、若さに価値を置く国と言われていますが、個人的な感想としては、若い頃より年を取ってからの方が、数倍幸せです。

当然、容姿や体力、知能は比較にならない程、衰えてはいます。

特別の財力や名声を手に入れたわけでもありません。

だから、物理的に幸せとは言えないけれど、少なくとも、幸せな気持ちで生きていられます。

そして、幸せな気持ちこそが、幸せの正体そのものだと思います。

若い頃より、今の方が幸せな最大の理由は、日々、肩の力を抜いて気楽に過ごせることです。

若い頃、いえ、50歳くらいまでは、「相手に負けたくない」「相手に承認されたい」といった自己存在を誇示したい思いが、常に心のどこかに潜んでいたような気がします。

それは、必ずしも、相手より容姿や能力が優れているかどうか、という優劣を競うことに止まらず、時には、より苦労をしたかどうか、とか、より多忙かどうか、など今考えると、取るに足らないことにおいても、「私の方が~!」と主張したい思いに駆られていたのです。

最近よく耳にする「マウントする」ということに当てはまります。

例えば、「仕事で如何に苦労したか」といった話を聞いても、それを素直には受け取らず、「いえいえ、私なんか、そんなもんじゃないです」と、まいったかぁ!とばかりに自分の苦労話を披露する。

「最近、忙しいの」という友人には、自分の睡眠時間を削らなければならない程の多忙ぶりを話してしまう。

知識をひけらかす人に対しては、自分がより知っていることを匂わせる。

比較的穏やかで寛容だと思われている私なのに、かつては、自分の心の片隅には、いつも、相手との競争心が見え隠れしていたことを最近思い出します。

最近、こんなふうに思い出すのは、おそらく、コロナの自粛生活のお陰で、自分を振り返る時間ができたからなのでしょう。

競争は、緊張感を伴います。

緊張感は、不安や疲労感をもたらします。

不安や疲労感は、幸せな気分を遠ざけます。

でも、年を重ねるにつれて、そんな無駄な競争心や承認欲求は、ほぼ、消えつつあります。

そんなことはどうでもよくなる。

人にどう思われるか?より、自分が心地よく生きるにはどうするか?の方がずっと大事になってくる。

そして、競争心と承認欲求を手放すと、広い野原に放たれた仔馬のような自由を満喫できます。

もちろん、競争心や承認欲求は、向上心を生み出す原動力でもあるので、若い頃は、必要な感情です。

でも、ある程度の年齢になると、それは、無用のもの。もっていたら、邪魔なだけです。

ところが、いくつになっても、後生大事に持ち続けている方も少なからずいるのも事実。

そんな方には、普通以上に、そうした感情を受け止めてあげることにしています。

「本当に、大変でしたね!」

「そんなタイトなスケジュールをこなされるなんて、素晴らしい!!」

「すごーい!!!」

わざとらしく、いえいえ、心から受け止め、労い、褒めたたえます。

そのような余裕の対応ができる自分の成長に心の中で拍手を送る・・・

これって、もしかしたら、マウントしてるってこと?


『傾聴習慣』のススメ    ハッピーイヤー

多くの人は、自分の話を聞いてもらいたいのです。 だから、コミュニケーション最強ツールは「聞く技術」! 相手の話に耳を傾けることは、「相手を大切にするあり方」です。 それだけで、人間関係が変わります。 あなたに幸せをもたらします。 だけど、「聞く」ことは、「話す」ことより、数倍難しい。 だから、「聞く技術」は、学ぶ必要があります。 そして、学びを通して、心の深さ、神秘、愛を知ります。