最近、涙もろくなったような気がします。
映画や小説に感動したとき
人の勇気ある言動を見聞きしたとき
そして・・・
人のやさしさに触れたとき
心が揺さぶられ、熱いものがこみ上げてきます。
最近読んだ文庫本は、本文を1ページも読まないうちから、涙があふれ出て止まらなくなりました。
「空が青いから
白をえらんだのです」
これは、寮美千子さんが書かれた本のタイトルです。
青い空と白い雲のシンプルな表紙の本
右下に少し見えるのは、奈良少年刑務所のレンガ造りの建物の一部です。
この本は、奈良少年刑務所の更生教育において、作家の寮氏が担当したプログラムから生まれた詩集なのです。
前書きにも書かれている通り、詩など書いたこともない彼らには作為など微塵もなく、だからこそ、みずみずしく繊細で宝石のような美しさに輝いているのです。
表題は、母親を亡くした少年が、亡くなる前にお母さんが言った言葉~「つらいことがあったら空を見て、そこにわたしがいるから」を想って書いた詩。
父親は、体の弱い母親に暴力をふるっていたようです。
それを目の当たりにする日々を生き、やがて、その母も失い、どんなにつらく寂しかったことでしょう!
さらに、感動したのは、発表された仲間の詩に対して述べる彼らの感想。
すきな色
ぼくのすきな色は
青色です
つぎにすきな色は
赤色です
この詩に対して、受講生の二人が、手を挙げて伝える感想は・・・
「ぼくはBくんの好きな色が一つだけじゃなくて二つ聞けてよかったです」
「ぼくも同じです。Bくんのすきな色を二つも教えてもらって嬉しかったです」
号泣でした。
このシンプルな詩に対して、これ以上の肯定的な感想ってあるでしょうか!
とても、大人には思いつかない感想です。
私の2歳の孫が
「ミーちゃん、青が大すき。黄色もすきだよ」
と話すのを聞いても、「そうなの」としか言えなかった私が恥ずかしくなりました。
それにしても、こんな優しい気持ちを持った子どもたちが、どうして、罪を犯すことになるのか?
その理由が、この本を読んでいるうちに少しずつ解き明かされます。
不幸な生い立ち
虐げられ愛情を受けず育てられた彼らの心は傷つき、寂しさに打ち震えながら心を閉ざして生きてきたのです。
受け止めてくれる誰かの気持ちを感じることによって、彼らは、少しずつ眠っていたやさしさや柔らかい感性を取り戻していくのです。
更生は、厳罰や強制的な反省によってなされるものでないことを、この本は教えてくれます。
そして、子どもの健やかな成長にとって、最も大切なものは、家族の受容的な暖かい心であることを!
昨年暮れに発売された、同じ作者による「あふれでたのはやさしさだった」も、おススメします。
どちらを読んでも、夏の暑さに負けないくらいの、熱い涙を流すことになるでしょう。
映画や小説に感動したとき
人の勇気ある言動を見聞きしたとき
そして・・・
人のやさしさに触れたとき
心が揺さぶられ、熱いものがこみ上げてきます。
最近読んだ文庫本は、本文を1ページも読まないうちから、涙があふれ出て止まらなくなりました。
「空が青いから
白をえらんだのです」
これは、寮美千子さんが書かれた本のタイトルです。
青い空と白い雲のシンプルな表紙の本
右下に少し見えるのは、奈良少年刑務所のレンガ造りの建物の一部です。
この本は、奈良少年刑務所の更生教育において、作家の寮氏が担当したプログラムから生まれた詩集なのです。
前書きにも書かれている通り、詩など書いたこともない彼らには作為など微塵もなく、だからこそ、みずみずしく繊細で宝石のような美しさに輝いているのです。
表題は、母親を亡くした少年が、亡くなる前にお母さんが言った言葉~「つらいことがあったら空を見て、そこにわたしがいるから」を想って書いた詩。
父親は、体の弱い母親に暴力をふるっていたようです。
それを目の当たりにする日々を生き、やがて、その母も失い、どんなにつらく寂しかったことでしょう!
さらに、感動したのは、発表された仲間の詩に対して述べる彼らの感想。
すきな色
ぼくのすきな色は
青色です
つぎにすきな色は
赤色です
この詩に対して、受講生の二人が、手を挙げて伝える感想は・・・
「ぼくはBくんの好きな色が一つだけじゃなくて二つ聞けてよかったです」
「ぼくも同じです。Bくんのすきな色を二つも教えてもらって嬉しかったです」
号泣でした。
このシンプルな詩に対して、これ以上の肯定的な感想ってあるでしょうか!
とても、大人には思いつかない感想です。
私の2歳の孫が
「ミーちゃん、青が大すき。黄色もすきだよ」
と話すのを聞いても、「そうなの」としか言えなかった私が恥ずかしくなりました。
それにしても、こんな優しい気持ちを持った子どもたちが、どうして、罪を犯すことになるのか?
その理由が、この本を読んでいるうちに少しずつ解き明かされます。
不幸な生い立ち
虐げられ愛情を受けず育てられた彼らの心は傷つき、寂しさに打ち震えながら心を閉ざして生きてきたのです。
受け止めてくれる誰かの気持ちを感じることによって、彼らは、少しずつ眠っていたやさしさや柔らかい感性を取り戻していくのです。
更生は、厳罰や強制的な反省によってなされるものでないことを、この本は教えてくれます。
そして、子どもの健やかな成長にとって、最も大切なものは、家族の受容的な暖かい心であることを!
昨年暮れに発売された、同じ作者による「あふれでたのはやさしさだった」も、おススメします。
どちらを読んでも、夏の暑さに負けないくらいの、熱い涙を流すことになるでしょう。