耳をすませば~ ♪

      心の声が聞こえる

      『傾聴習慣』のススメ by MAKIE

子どもたちが善逸が好きな理由

2021-01-10 18:20:10 | 日記
再びの緊急事態宣言が発令されました。

お籠り生活も一年近くにもなると、他に現実世界があることを忘れてしまいそうです。

Zoomによるセッションやセミナーを行ってはいますが、移動時間もないので、時間的な余裕は、以前とは比較になりません。

怖ろしい状況とは言え、ゆとりの時間に沢山本を読み漁り、心の旅を楽しめます。

今話題の「鬼滅の刃」23巻も揃え、6歳の孫と夢中で読み耽りました。

大人でも読めない難しい漢字満載ですが、ふりがなのお陰で、少々おませな孫は難なく読みこなし、おそらく、かなりの漢字をマスターしたようです。

首が転がり血しぶきが飛び散る残虐なシーンが多いアニメは、神回と言われる那田蜘蛛山編の最終場面以外は、怖がって観ようとしません。

コミックは、リアリティーが薄まるのか、彼女は抵抗なく読んでいましたし、アナログ世代の私も紙のほうが文字による言葉がスムーズに心に入ってきます。

孫の推しは、黄色い髪の少年我妻善逸(あがつまぜんいつ)であり、他の保育園児の一番人気でもあるらしい。

彼は、強く賢い正義のヒーローとは掛け離れた、小心者で女の子大好きというヘタレキャラ。

鬼を前に極限の恐怖と緊張で気絶するように眠りに落ちるのですが、その瞬間、突如、強い剣士となり、見事な技を繰り出すのです。
(私もソファで寝落ちした際に、何か特殊な能力を発揮したいものですが・・・)

おそらく、眠ることで、恐怖から解放され、本来の力が存分に発揮されるのでしょう。

正に、火事場の馬鹿力的な能力なんだと思います。

ヘタレからかっこいい剣士への突然の変貌、そのギャップが魅力ではありますが、その凛々しい姿を見られるのは滅多になく、普段は、騒がしいだけの少年。

しかも、自分がきらい、という自己肯定感の超低い自信のない少年。

どこかお人好しの憎めない面はあるにせよ、子どもの心を惹きつけるのは何故でしょう?

そこで思い出されるのが、アンパンマンに登場するキャラクターの中で子どもに一番人気なのが、実は強く正しいアンパンではなく、憎まれ役のバイキンマンだという新聞の記事。

いつも正しく立派なアンパンマンより、ずるくて、だけど、どこかドジで憎めないバイキンマンのほうが、子どもたちは、親しみを感じるのでしょう。

そもそも人間って、本来、弱くてイジイジした生きものだ、ということを、子どもは本能的にわかっているのだと思います。

自分たちの中に、ずるさや怠け心や臆病な気持ちなどのネガティブな要素が確かにあることを、彼らは知っているのです。

でも、同様に、自分たちには、思いやりもいい人であろうとする気持ちもあることも、わかっているのです。

だから、どんな時も、人に優しく真っ直ぐな心を持ち、努力を怠らない炭治郎に憧れても、好きなのは、ヘタレキャラだけど優しさも秘めてる善逸のほうなのかもしれません。

彼らは、善逸やバイキンマンに、自分たちの姿を見て、共感するのでしょう。

どんなときも毅然としていること、誰にもでも優しいこと、強い意志をもって努力を怠らないこと・・・みんな、そんな人間になりたいと願います。

でも、目指すことは大切ですが、それが叶わなくても、決して、自分を責めないでください。

私たちは弱くて怠け者です、人間だもの。



ただ耳を傾けるということ

2021-01-10 18:14:12 | 日記
かつて、友人が最愛の伴侶を病気で失い、その悲しみから立ち直れないでいたとき、
彼女を支えたのは、長年飼っていた愛犬でした。

もちろん、周囲は、彼女に励ましと慰めの多くの言葉をかけました。
私も、その一人でした。

「これからは、きっと、いいことがあるよ」

「いつまでもメソメソしていたら、彼もあの世で悲しむよ」

「あなたが、元気になることが、彼の一番の供養だよ」

「やさしい息子さんもいるのだから、成長を楽しみに頑張って」

などなど、会う度に元気づけようとしました。

でも、残念ながら、彼らの言葉は、友人にはほとんど響かなかった、と後に彼女は言いました。

そんなこと言われなくても、彼女自身がわかっていること。

頭でわかることと、心で納得することは別です。

時には、周囲の励ましに応えられない自分を責めたこともあり、余計に、つらくなったそうです。

そんなときに、彼女の心を癒してくれたのが、愛犬でした。

10年以上飼っていて、いつも、彼女の独り言を静かに聞いてくれていた愛犬は、このときも、じっと傍にいて、彼女を見守り、彼女の言葉に耳を傾けてくれたそうです。

もちろん、犬がどこまで彼女の言葉を理解できたかはわかりません。

でも、少なくとも、犬は

「悲しんだら、だめよ」

「早く、元気出しなさい!」

「前向きに生きていってね!」

などと無理は言いません。

ただ、寄り添うことだけをしてくれたのです。

それが、友人にとっては、何より有り難いことに感じられたのです。

やがて、彼女は、少しずつ現実を受け入れ、自ら心を立て直し、笑顔を取り戻していったのです。

相手の話を聴くことほど、奥が深く難しいものはないことを、コーチングを学んだとき、私は知りました。

時には、力強い言葉で背中を押したり、的確なアドバイスを与えたりすることも必要かもしれません。

ただ、人が打ちひしがれているとき、その人が最も望むことは、ひたすら、話に耳を傾け思いを受け止めてくれることだと思います。

そのとき、人は、自分は独りじゃない、とどこかで「絆」を感じ、悲しみや怒りで固くなった心のしこりがほぐれていく心地よさに救われるような気がするのです。

落ち込んでいるときには、どんなに相手が問題解決能力に優れた、世話好きな人であっても、口数の多い人とは会いたくないのも、そんな理由からだと思います。

『傾聴習慣』のススメ    ハッピーイヤー

多くの人は、自分の話を聞いてもらいたいのです。 だから、コミュニケーション最強ツールは「聞く技術」! 相手の話に耳を傾けることは、「相手を大切にするあり方」です。 それだけで、人間関係が変わります。 あなたに幸せをもたらします。 だけど、「聞く」ことは、「話す」ことより、数倍難しい。 だから、「聞く技術」は、学ぶ必要があります。 そして、学びを通して、心の深さ、神秘、愛を知ります。