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      『傾聴習慣』のススメ by MAKIE

気楽坊

2019-06-27 15:08:11 | 日記
東京の九段下にある国立劇場のロビーに「鏡獅子」の木彫像が置かれています。

六代目尾上菊五郎をモデルにした、この2メートルもの見事な木彫像は、平櫛田中という著名な彫刻家の作品です。

昨日、初めて、小平市にある平櫛田中彫刻美術館に行ってみました。

平日とあってか、訪れる人も少なく館内は閑散としていて、途中に置かれているソファに座りながら、ゆるりと流れる時間を心行くまで味わうことができました。

田中が最期の10年間を過ごしたという平屋の邸宅が、併設の記念館となっていて見学することもできます。

緑美しい日本庭園も堪能でき、至福のひとときでした。

作品は、初期のものでさえ完成度が高く、その生命力が心に迫ってきます。

小さな作品でも細部に至るまでリアルに丁寧に彫られ、表情は生き生きとし、作品の放つ輝きに目が釘付けになり、離れがたい気持ちになりました。

その中に、「気楽坊」という笑顔の人形がありました。

「気楽坊」とは、後水尾天皇が不遇の自分を慰めるために、そばに置いて愛玩したと伝えられる指人形です。

「世の中は気楽に暮らせ何ごとも思へば思う思はねばこそ」と詠み、その歌を体現した指人形を作ったと言われています。

田中はその「気楽坊」の自由でのびやかな精神を自分の作品に込め、何体も彫ったようです。

もしかしたら、天才であるが故の焦りや苦悩を鎮めるために「気楽坊」を無心で彫ることを続けたのかもしれません。

先日開いたセミナーに参加してくださった方々も、まじめで誠実なだけに、どこか生きづらさを抱え苦しんでおられました。

こんな自分ではだめだ!

自分が情けなくていやになる!

もっと、頑張らないといけない!

どうして、そんなに自分に厳しいのでしょうね?

かつて、親から言われ続けた言葉に、大人になった今でも苦しめられている・・・

次回のセミナーでは、「気楽坊」のお話をお伝えしようかしら。

たまには、こんな地味だけど、超一流の芸術家の作品が堪能できる美術館に足を運び、時間にとらわれず、ゆったりと幸せを感じてみては如何でしょうか?

何ごとにもとらわれない感覚を取り戻せるような気がしますよ。

ちなみに、入館料は300円です。


『傾聴習慣』のススメ    ハッピーイヤー

多くの人は、自分の話を聞いてもらいたいのです。 だから、コミュニケーション最強ツールは「聞く技術」! 相手の話に耳を傾けることは、「相手を大切にするあり方」です。 それだけで、人間関係が変わります。 あなたに幸せをもたらします。 だけど、「聞く」ことは、「話す」ことより、数倍難しい。 だから、「聞く技術」は、学ぶ必要があります。 そして、学びを通して、心の深さ、神秘、愛を知ります。