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親に認められない不幸

2010-12-16 17:29:28 | 日記
大学の同窓会の幹事をしての苦労話を
友人から聞きました。

リーダー格の幹事に振り回され大変だった、という話。

リーダー格の女性は、
みんなの意見を聞きたい、と
忙しい幹事たちを何回も招集しながらも、
結局は、自分の思い通りにことを進めていくタイプだったらしい。

完璧主義のその女性は、
持てる力を存分に使い、同窓会の準備に励んだ結果、
さいわい、同窓会も上首尾に終わり、
友人も「いやな思いはしたけど、ま、よかったかも~。」と
ホッとしたそうです。

それもつかの間、
その夜から、その女性から、
「成功とは言えない。あれもまずかったのでは~。
あそこも失敗だった。」
と、不安と愚痴のメールと電話攻勢にうんざりだったとか。

聞くと、
その女性は、親との仲がうまくいかず、
兄弟姉妹とも疎遠な関係だという。

自分だけが、親に疎まれて育ったということです。

あー、なるほど、

と私は、その女性の気持ち、その女性の行動を納得しました。

彼女が、認めてほしいのは、親にだけなんです。
親に認めてもらいたくて、
彼女は、これでもかこれでもか、と一生懸命がんばるのです。

でも、どんなにいい仕事をしても、
ほめてくれるのは、他人です。

だから、達成感がないのです。

だから、満足感を持てないのです。

ある時、自分の心の不思議に気がつき、
なんらかの方法で
親への思いを手放さない限り、
彼女は、もしかしたら、
決して得られることのない親からの「承認」を求めて、
何かに、追い立てられるかのように
一生がんばり続けるのかもしれません。

そんな人を
ゲシュタルト療法のワークショップなどで
たくさん見てきました。

そして、そんな人の切ない気持ちに触れ、
たくさん涙を流してきました。

その人たちは、
子どもの頃の自分にもどって
自分の心の中の親に癒してもらうことが必要なんですね。

子ども、特に幼い子どもにとって、
親は世界のすべてです。
親に否定されることは、
世界に拒否されるに等しいのです。

その子が大人になって、
生きづらさを感じ、
なんらかの心理療法に
助けを求めるようなことにならないように、
親は、子どものありのままを認めてほしい、と思います。

子どもは、
思っていることが言え、受け止めてもらえる中で、
心が育ちます。

子どもの言い分に反対でも、
まずは、
「そうか。そう思っているんだね。」と
必ず、子どものことばを受け取ることが大切です。

一度、受け取ってもらうと、
子どものほうにも、
親の言葉を聞く気持ちが生まれます。

私たちは、
勉強でも仕事でも、人から、
評価されることの連続かもしれません。
否定されることも少なくないかもしれません。

親だけは、
評価の目ではなく、
まるごとの存在を受け止める愛の眼差しで
わが子をみてほしいものです。



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