スマートフォン/タブレットブームは日本にも追い風
アンドロイド登場で日本の部品産業に追い風が吹く
ニッポンのモノづくりは負けない。スマートフォンとタブレットには日本の部品が搭載されており、日本部品産業には凄ましい追い風が吹いていると、産業タイムズ社の泉谷社長の講演は聴衆に元気を与えた。
その要旨を次のとおりです。
① iPhone4を見れば、CPUはサムスン、電源ICはダイアログ、無線送受信LSIおよび無線LAN、ブルートゥースはブロードコム、オーディオレコーダーはシーラスロジック、タッチパネルコントローラーはTI、3軸加速度センサーはSTマイクロで一見すれば外国勢が圧倒的に強い。フラッシュメモリもサムスン電子だ。しかしながら、液晶パネルは低温ポリシリコンの東芝モバイルディスプレイがメインに供給しており、SAWフィルターは村田製作所が圧勝、電子コンパスは旭化成エレクトロニクスの独壇場。
② アンドロイド登場で日本の部品産業に追い風が吹く。積層セラコンの村田製作所、電子部品のTDK、水晶振動子の日本電波工業、振動モーターのシコー、日本電産などに注目が集まる。タッチパネルではグンゼ、アルプス電気、日本写真印刷、日東電工などの日本勢が非常に強い。中小型LCDはシャープ、東芝、日立などが強く、世界シェア70%をもつ。この3社はともに1000億規模の新工場を建設し、アップルの出資もあり3000億円の大型投資。もちろん、リチウムイオンなどの二次電池はパナソニックとソニーが活躍し、コネクターはSMK、ホシデン、ヒロセ電機の世界であり、フレキシブルプリント基板はNOKが圧勝。
③ iPhone3GSにはエルピーダの2GのDRAMが搭載。NANDフラッシュメモリーは16Gの東芝が搭載されている。アップルTV第二世代においては、やはり東芝の8GNANDフラッシュメモリーが搭載されている。
④ エルピーダメモリは中小型向けのDRAMに強く、すでに全生産の20%以上がスマートフォンなど携帯向け。40nm~45nmプロセスを東広島に構築し、さらにシェア拡大。東芝のNANDフラッシュも最先端プロセスを確立しており、四日市の大型投資を続行することでサムスンに対抗。iPadの例をとれば、DRAMは部品コストで7ドルに対し、NANDフラッシュは30ドルと高い。また、iPhone4をとればDRAMは14ドルに対し、NANDフラッシュは27ドルと高い。つまりは、NANDフラッシュに凄まじい追い風が吹く。
今日本企業を取り巻く環境は厳しく、大変だということは解るが、日本企業が頑張っている情報もほしいですね。その意味では元気のでる情報でした。
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