- 太郎坊宮 -
奈良・京都を巡った後、青春18切符で帰る日の午前中に寄り道をして、太郎坊宮・箕作山・十三仏を歩いてきました。
地理的な山を歩くというより、昔からの人々の信仰の場所を巡る山歩きという感じです。そして、その信仰は現在も続いており、夫々の場所で純粋にお参りに来ている地元の人達に会いました。
歩程 【 太郎坊宮前駅~太郎坊宮~太郎坊山~瓦屋寺~箕作山~小脇山~岩戸山~十三仏~市辺駅 】
京都からの電車を近江八幡駅で降りて、近江鉄道に乗り換えます。
二両編成ワンマン運転の電車を太郎坊宮前駅で降ります。太郎坊宮前駅は無人駅です。
駅からは太郎坊宮を正面に見ながら参道を進みます。大きな岩が累々とした山の中腹に場違いのように太郎坊宮が見える姿は、今まで見たことのないものです。(最初の写真)
太郎坊宮への長い石段の始まりです。(現在は自動車でも上がることができます)
太郎坊宮の正式な名前は阿賀神社といい、太郎坊とは神社を守る天狗の名前だそうです。
大岩の間を縫う様に石段が続きます。
本殿の前の夫婦岩の間は、人一人通れるだけの幅しかありません。
心悪しき人や嘘をつく人が通ると岩に挟まれてしまうらしいです。気をつけましょう。
本殿の前からの眺め - 雨の心配は全くないのですが、雲が広がっています。
本殿の周りに見えるのは大岩だけです。
手水舎まで戻り、そこから細い山道に入ります。
道の周りには雪が少し残っているのですが、山道は融けた雪で滑りやすくなっています。
分岐から戻るように太郎坊山に向かいます。尚、新しい標識には赤神山とありました。
大岩のある山頂からの眺めはなかなかです。
太郎坊山からの眺め (山名は個人的には調べましたが省略)
(クリックで拡大)
分岐まで戻り、箕作山方面に向かうと再び分岐があり、それを瓦屋寺に向かいます。
瓦屋寺までは下りになります。
着いた瓦屋寺は人影もなく森閑としていました。
瓦屋寺 - 聖徳太子が四天王寺を建てた際に、ここで瓦を造ったことが名前の由来ということです。
由緒は別にして、瓦屋寺の雰囲気は何ともいえずいいものでした。凛とした厳しさと清々しさが同居しているような、なんとも言えない空気が漂っていました。
瓦屋寺からは先の分岐まで登り返し、そこからさらに箕作山に向かって登って行きます。
箕作山の山頂は特に特徴もなく、展望もいいとはいえません。
登り下りを少し繰り返していくと、三角点のある小脇(おわき)山です。ここも展望がいいとはいえませんでした。
小脇山からさらに下っていくと、岩戸山に着きます。
その名の通り、山頂は大岩が露呈しています。
岩や木に紅白の布が何本も巻かれていましたが、何を意味するのかはわかりません。
岩戸山からの眺め - 写真ではハッキリしませんが、比叡山や琵琶湖が薄っすらと見えていました。
岩戸山の直ぐ下に十三仏があります。
残念にも、私には磨崖仏は判別できませんでした。
十三仏からの眺め
(クリックで拡大)
十三仏からは石段のある広いいい道が続きます。地元の人達の信仰心が生んだものだと思います。
田んぼのあぜ道を辿って、無人の市辺駅で歩き終わりです。
近江鉄道で再び近江八幡駅まで戻り、そこから自宅までJRの普通列車を乗り継いで帰りました。