- 南雁戸山の稜線から紅葉の雁戸山 -
南東北の二つ目の山は雁戸(がんど)山です。
蔵王連峰の一番北にある山ですが、雰囲気的には二口山塊の山々の仲間という感じです。
雁戸山は二つの峰が南北に並ぶ双耳峰で、南側の峰は南雁戸山と呼ばれます。
今回はこの二つの峰が目的です。
天気予報は曇り後雨ということでしたが、午前中は青空が顔を出しました。
笹谷峠を基点にして、宮城側の道を登り、山形側の道を戻るという、半分が往復で残りが周回というコースで歩きました。
笹谷峠付近は笹原が広がり、幾つか通信施設があります。
背後のハマグリ山に見送られて、まずはカケスガ峰を目指します。
有耶無耶の関跡を通過し、少し進むと鶏亀地蔵があります。
展望はありませんが ・・・
登るにつれて次第に葉が色づいてきます。
しばらく登ると周りの木々も潅木となり、草原の広がるカケスガ峰に到着です。
通信施設がありますが、明るく展望が開けています。
二つの神室岳と前日に歩いた大東岳が見えます。
こちらは雁戸山と前山
カケスガ峰から少し進むと、山形側の道と合流し、前山の東側を巻いて行きます。
巻き道は雁戸山との鞍部で尾根に戻ります。
ここから雁戸山までは細い尾根の道となりますが、視界が開けているので爽快な歩きが楽しめます。
紅葉の先に二つの神室岳と大東岳
振り返って見た紅葉の前山
そして、行く手の雁戸山
周りは全て紅葉という感じです。
爽快な眺めに何度か立ち止まりながらも、山頂に到着です。
山頂には誰もいませんでした。
笹谷峠の駐車場には他に数台車が止まっていましたが、どうやら反対の神室岳方面に向かったようです。
山頂からの展望も素晴らしいです。
雁戸山山頂から蔵王の熊野岳方面の眺め
帰りにのんびりすることにして、南雁戸山へ向かいます。
紅葉の綺麗な急な道を下って行きます。
雁戸山と南雁戸山はほぼ同じ高さで、其々に移動するには、約100m弱下ってから同じ高さを登り返さなくてはいけません。
その上結構急な道なので、友人は途中で行くのを諦めました。
雁戸山の頂上で待っているようにと言って、一人で南雁戸山に向かいます。
鞍部付近の紅葉
その鞍部付近から眺めた南雁戸山
当然ですが、南雁戸山の稜線も紅葉が綺麗です。
南雁戸山の稜線から紅葉の雁戸山
ここでもあまりの眺めに何度も立ち止まってしまいます。
南北に細長い南雁戸山の山頂部まで来ました。
その細長い山頂部の真ん中が少し低くなっているので、南雁戸山自体が双耳峰のようになっています。
山頂部の南端までやってくると、そこに標識と大きな石碑がありました。
石碑は南側を向いていました。何処の人々によって祭られたのでしょう。
ここも展望がいいです。
南雁戸山から雁戸山
南雁戸山山頂直下から蔵王連峰の山々
(クリックで拡大) - 雲がかかっているのが残念です。
南雁戸山から八方平
静かに独りで少しのんびりした後、友人が待つ雁戸山に戻ります。
同じような紅葉の道ですが、進む方向が反対になります。
それに雲が少し出てきたので、雲間から射す陽射しが紅葉の山肌に表情を与えます。
鞍部からの南雁戸山 - 陽射しがなくなった為に逆光の位置にあった山肌が見やすくなりました。
紅葉の中、時々振り返りながら雁戸山に登り返します。
(クリックで拡大)
笹雁新道分岐まで上がってきました。そこから振り返って見た南雁戸山です。
笹雁新道分岐から友人の待つ山頂は直ぐです。
友人は写真を撮りながら先に行くというので、前山との鞍部で待っているように言って、独りで少しのんびりします。
雁戸山山頂
雁戸山山頂から前山
適当なところで腰をあげて、私も下山です。
一度通った道ですが歩く方向が逆になり光の向きと強さも異なりますので、帰りも何度となく立ち止まってしまいます。
前山の手前で友人と合流して、巻き道を戻ります。
この巻き道は少し歩き難いのですが 紅葉は綺麗です。
同じ紅葉でも、光の具合で随分とその表情が変わるものです。
分岐からは山形側の道に入り、笹谷峠まで下って行きます。
笹谷峠に戻って歩き終わりです。
この日は、紅葉の眺めを存分に楽しむことができました。
それに、下山時に二組の登山者に会っただけで、この日も静かな山歩きを楽しめました。