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あなたの地図は?

2006年10月30日 | 山歩 - 雑感
多くの中高年が山歩きをしていますが、地図を持たずに歩いている人というのが結構見受けられます。一方、何かの案内書のコピーを「読みながら」歩いている人を見かけます。

ある峠で一人で休んでいると、二人連れの女性がやってきました。峠に到着すると、一人が「読んで」と言いました。すると、もう一人の女性が「xx方面にxx山が見えて・・・」と何かの紙切れを読み始めました。案内書のコピーのようです。読み終わると周囲を見回して「大丈夫ね」と互いに確認し合っていました。もし、霧で周囲が見えなかったらどうするのでしょう。それに、山の状況は不変ではありません。そして、もしそこが目的の場所でなかった場合、一体どうやって現在地を知るのでしょう。案内書にはコース以外に関する情報は書かれていませんから、そこが何処かを知るすべはありません。

別の山ではこんなこともありました。歩き始めは沢沿いの道でした。少し歩いて暑くなったので上着を脱いでいると、後から一人の男性がやってきてわき道に入ろうとしています。明らかに登山道ではないと思われたので、その道は違うのではと注意しました。すると、案内書では小さな橋を渡り右に曲がると書いてあるという返事が返ってきました。確かに言葉の上では適合しているかもしれませんが、現場の様子では違うとしか思えません。しかし、私も初めての山だったので断定はできませんでした。結局男性はその道に入っていきました。私はもちろん真っ直ぐ進みます。しばらく行くと道が右に曲がって橋を渡りました。案内書はここのことを書いていたのでしょう。少し先で休んで様子を伺っていると、先の男性の姿が見えました。やはり、戻ってきたようです。

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地図を持っていても、もちろん地図が読めなければ何の意味もありません。それに、地図が読めても迷わないという保証はありません。私もかつて、二度山中で現在地を誤解していたことがあります。その時は途中で地図をきちんと確認していませんでした。それは二回とも人の多い小さな山でした。明らかに「気の緩み」の結果です。

最近は国土地理院発行の二万五千分の一の地図の方が一般的みたいですけれど、私は五万分の一の地図を使用しています。その最大の理由は「昔から使っている」からです。私が山歩きを始めた頃には五万分の一の地図しか手に入れることができませんでした。長年使っているせいでしょうか、五万分の一の地図でないと、どうも距離感などが感覚的にしっくりしません。

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しかし、地図といってもこんな人もいました。ある山の山頂で休んでいると、一人の男性が下りの道について聞いてきました。口では上手く説明できないので、地図を出して説明しようとしました。五万分の一の地図を見てその男性は「専門家の地図だ!」と言いました。あまりのことに返す言葉がありませんでした。逆に「地図は持っていないのですか」と私が聞くと、男性は「持ってますよ」とザックから地図を取り出しました。それはなんと「道路地図」だったのです。
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鼻曲山 - 甲信越

2006年10月27日 | 山歩 - 甲信越
久しぶりに鼻曲山を歩きました。最初に歩いたのは1976年の春で、友人3人と出かけました。その時は、峠(熊野神社)から一ノ字山・留夫山を越えて山頂に立ちました。山頂からは霧積温泉に下りて金湯館に宿泊したのですが、当時は予約なしでも問題なく泊まれました。金湯館は山の中の一軒家で、素朴で静かな宿でした。翌日は剣ノ峰、角落山を歩きました。今はこの二つの山の情報もインターネットなどで簡単に得られますが、当時は「道がある」という程度の情報しか得られませんでした。しかし、十六曲峠からちゃんとした道があり、問題なく歩けました。新緑の頃の土曜・日曜でしたが、2日間とも山中では他の登山者に会いませんでした。

そのようなわけで今回は、前回歩いていない二度上峠からの往復コースとしました。平日とはいえ予想に反して、今回も山中では誰にも会いませんでした。歩いたのは昨年の今頃です。

行程 【 二度上峠~氷妻山~鼻曲山~氷妻山~二度上峠~駒髪山~二度上峠 】



途中から眺めた鼻曲山。左=大天狗、右=小天狗です。

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浅間隠山の登山口には何台かの車が停まっていましたが、二度上峠には車はありませんでした。ここから出発です。



静かな道を進みます。

二度上峠からの道は氷妻山を越えるだけで、どちらかといえば楽なコースです。

氷妻山は展望もなく、これといった特徴のない山でした。



道の途中から、かつて歩いた角落山、剣ノ峰。

鼻曲山も個性的な山容をしていますが、この二つの山(特に角落山)も個性的な山容という点では負けていません。

鼻曲山頂には大天狗・小天狗の二つの峰があり、山頂の標識は大天狗に立っています。 大天狗から浅間山は見えませんが、群馬県側の山々を望むことができます。



小天狗からの浅間山。頭は雲の中です。

誰もいない小天狗でのんびり昼食を済ませ、来た道を戻ります。

二度上峠に戻ってから、すぐ反対側にある駒髪山を往復しました。



駒髪山頂は大岩と祠があるだけで、展望はありませんでした。
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大台ケ原 大杉谷 - 関西

2006年10月23日 | 山歩 - 関西
大台ケ原の大杉谷を歩いたのは1978年の秋ですから、今から28年前のことになります。当時の東海道線大垣行夜行で出かけました。眠い中、早朝名古屋で下車し、近鉄に乗り換えて松阪へ、そして松阪からはバスです。

しかし、途中宮川ダムの手前で土砂崩れの為通行不能となっており、そこでバスを降りざるをえませんでした。土砂崩れは道を数メートルふさいでいるだけなので歩いては簡単に通過できます。乗客は私と友人、そして登山姿の女性一人で、その女性が道の少し先で手を振って我々を呼んでいます。見ると彼女を迎えに小型トラックが来ていました。喜んで便乗させてもらいました。彼女は前の助手席に、我々は後ろの荷台です。

トラックは結局宮川ダムの船乗り場まで運んでくれました。そして、そこで話を聞いてわかったのですが、彼女は桃ノ木山の家の娘さんで、これから山の家に行くのだというのです。その為に船が特別に出るので、我々もこれに乗せていってくれるというのです。バスが途中までしか行けないということで、今日はダム湖付近に泊まるしかないと思っていましたので、ちょっと予想外の展開でした。



ダム湖を渡ります。船は結構速く、風が冷たいです。

船を降りると彼女にとっては歩きなれた道、ずんずん行きます。我々は「今夜、泊まりますから」と後から声をかけて宿泊予約(?)をし、のんびり歩いていきました。

朝から降りそうな気配でしたが途中からとうとう雨が落ちてきました。



千尋滝。

桃ノ木山の家に着くと受付に彼女が出てきました。

小屋はさほど混んでいませんでした。当時も最盛期にどの程度混むのかはわかりませんでしたが・・・。それに、ここは山小屋ですが、水が豊富なせいか風呂に入ることができました。

翌日も天気は思わしくありません。朝食後呑気にコーヒーを沸かして飲んだりしていたため、我々以外皆が出発してしまいました。皆下って行くようです。我々はもちろん山頂目指して登って行きます。



七ツ釜滝。この七ツ釜滝が一番の見ものだったと思います。



七ツ釜滝のつり橋で。(友人撮影)

この頃は高いつり橋でも特に恐いとは思いませんでした。最近は、時々高い場所で恐いと思う時があります。年のせいでしょうか。



光滝。

つり橋を渡り、滝を眺めながら歩いて行きます。



隠滝(左下)とつり橋。(友人撮影)

つり橋には必ず人数制限があり、ほとんどの橋を一人づつ渡ったと思います。幸い谷の中では他の登山者に会うことがなかったので、待たされることはありませんでした。私が橋を渡っている写真が何枚かあるのは、私が渡るのを待っていた友人が撮影していたからです。



撮影場所不明。



撮影場所不明。



堂倉滝。ここで、またしてもコーヒーを沸かしてのんびりしてしまいました。この時同行した友人はコーヒー好きでしたので・・・。

堂倉滝を最後に道は谷を離れ、尾根道となります。この付近から、下ってくる人とすれ違うようになりました。

それまで時々落ちていた雨も、堂倉小屋が近づくととうとう本降りとなってしまいました。堂倉小屋にはかなりの人が雨宿りし、昼食を食べていました。我々も小さな空間を見つけて、ここで昼食にしました。

堂倉小屋からは下ってくる人達とすれ違いながら、本降りの雨の中を登って行きました。谷の中では時々小雨が落ちてくる程度だったので運がよかったです。

着いた日出ケ岳も白い霧の中で何も見えません。この日は山頂の山小屋に泊まりました。

翌日も天気は悪く、真っ白い中大台ケ原の山頂部を一回りしてからバスで下山です。一回りした山頂部はほとんど記憶に残っていません。

写真についての記録が全く残っていませんので、撮影場所が不明のものがあります。私が写っているものは友人の撮影ですが、確実に友人から幾枚かの写真を受け取っていますので、掲載した中に友人が撮影したものがあるかもしれません。

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我々が歩いた翌年につり橋のワイヤーが切れ死亡者がでる事故がありました。その事故については以下を参照してください。他にも参考になる記事が掲載されています。

・登山事故の法的責任について考えるページ( http://homepage3.nifty.com/tozanzikosekinin/ )

大杉谷の事故については、[ Top ] -> [ 寄稿文&投稿文 ] -> [ 大杉谷吊橋事故の損害賠償請求訴訟とその影響 ] 。

この記事を読むと、事故の後、つり橋の架け替えやコース変更が行われたようです。この時、7本の吊橋を撤去し、岸壁をハッパで崩して迂回路を作ったとあります。どうも七ツ釜滝のつり橋は撤去されたようですので、つり橋の上での写真はある意味貴重なものとなってしまいました。

しかし、それら新設のつり橋・コースも大雨のために破壊され、現在は通行不能のようです。

事故の前年に歩いていましたので、一部の橋が老朽化していたのは認識していました。それで、当時のニュースを聞いた時も、老朽化が原因かと思っていました。恥ずかしながら、このような問題を含んだ事故だということは長い間知りませんでした。

それにしても、事故を起こしたグループの責任者には呆れるばかりですし、裁判もいい加減だと思います。それ程危険ではないはずだがと思う道が行政によって通行止めにされているのは、この裁判の影響なのかもしれません。

もちろん、理由はそれだけではないと思います。自らを過信し無理をする中高年登山者やコースの下調べもせずに山に入る中高年登山者などの増加もその一因かと思います。それに自動車で簡単に山の中まで入れるようになった為に、観光気分で登山の領域に足を踏み込んでしまう人が増えていると思います。

また事故を起こしたようなグループも減っているというより増えていると思います。営利目的のツアーの大集団や中高年のサークル的大集団が規律もなく長蛇の列をなして山を歩いているのは決して珍しいことではありません。
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ヒガンバナの葉

2006年10月22日 | 風香 - 季節の風景
ヒガンバナの花を掲載した時に、葉がないのが不思議というコメントをいただきました。そこで、花が咲いた後の状態を連続的に撮影して、どのような状態になるのかを追ってみることにしました。

自宅近くの公園で花の咲いていた株で撮影を始めたのですが、次の週に行くと周辺の草刈をやっており、目当ての株はなんと刈り取られてしまいました。周辺には花の咲いている株は既にありませんでした。そこで、刈られる恐れのない木の脇に生えているヒガンバナの株を撮影していくことにしました。ところが・・・。

----- 10月初旬 ----------------------------------------------------------



花は終わっていますが、ヒガンバナであるのはなんとなくわかると思います。

----- 6日後 --------------------------------------------------------------





「何か」が出始めています。

----- さらに5日後 --------------------------------------------------------





少し伸びてきました。

----- さらに7日後 --------------------------------------------------------

なんと、この株も完全に刈られてしまいました。周辺の株も全て刈られています。完全に雑草扱いされているようです。

ここに至っては諦めざるを得ません。写真でお分かりのように、花が終わった後に「葉」が出てきます。これが成長して、冬の間陽の光をあびて根に養分を蓄えます。冬には他の植物は枯れていますので陽の光を独占できるわけです。

花が咲く時期は葉を見ることができませんし、葉のある時期は花は咲いていません。ヒガンバナが咲いていた場所を憶えているのでしたら、おそらく今は葉が出てきていると思いますので、興味ある方は確認されるのも一興かと思います。

中途半端ですが、この企画は挫折です。冬になって葉が茂る状態になったらまた掲載するかもしれませんが・・・。
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覚満淵 - 赤城山

2006年10月20日 | 風香 - 季節の風景
覚満淵は赤城山の山上に広がる湿原です。紅葉は既に終わっていました。ここには遊歩道もあり、観光客も訪れます。



鳥居峠から覚満淵。奥は大沼。

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覚満淵。右奥の鞍部が鳥居峠。



覚満淵。



覚満淵。



覚満淵から鳥居峠への道で。



鳥居峠から覚満淵。



覚満淵。



覚満淵。



覚満淵。白く雲が映っています。



落葉したマユミ。桃色の実がまるで花が咲いているようです。
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