goo

関八州見晴台

2008年12月24日 | 山歩 - 秩父



- 関八州見晴台からの眺め -

関八州(かんはっしゅう)とは、今の関東地方の江戸時代における呼び名で、武蔵、相模、上総、下総、安房、上野、下野、常陸の八つの国のことです。

その名前に反して、この日見えていたのは武蔵だけといっていい状態でした。晴れて空気が澄んでいれば、また違ったと思います。

関八州見晴台は二度目ですが、前回は真っ直ぐ黒山三滝に下りて、そこから顔振(こおぶり or かあぶり)峠を越えて吾野まで戻るという変則コースでした。その結果、関八州見晴台から顔振峠までの稜線は歩いていません。今回はその稜線歩きが目的ですが、あまり期待はしていませんでした。実際歩いてみて、やはりという感じでした。この稜線を再び歩くことはないと思います。

歩程 【 西吾野駅~萩ノ平~高山不動尊~関八州見晴台~花立松ノ峠~傘杉峠~顔振峠~吾野駅 】

関東平野や秩父盆地では青空が広がっていました。そして、秩父盆地を囲む山々の上部が薄っすらと白くなっていて、前夜は山の上部は雪だったようです。

しかし、西武秩父駅からの電車が正丸トンネルを抜けると、空には雲が広がっていました。

電車を西吾野駅で下りて、歩き始めます。

人家の間の細い道を通って、山道に入ります。



濡れた落ち葉の道を登って行きます。



雲が広がり、寒々とした感じです。



途中の萩ノ平には茶屋がありますが、閉まっていて誰もいませんでした。



前夜の雪が枝に残っていて、上から見ると真っ白な木に見えます。

しかし、杉の植林地の中では、葉に残った雪が融けて、ポタポタと雨のように降ってきます。



やがて、山の中の高山不動尊に着きます。



山の中なのですが、大きな不動堂です。

不動堂の裏手から見晴台に向かいます。



上の方では雪が少し残っていました。

ここまで他の登山者に会わなかったのですが、関八州見晴台に着くと、何人かの人達が休んでいました。



関八州見晴台には高山不動尊の奥の院があります。

展望は木々が邪魔をして、360度というわけにはいきません。その上、この日は雲が多く、遠望もダメです。



秩父の山々も頭は雲の中でした。



関八州見晴台から南東方面の眺め



雪の付いた枯れ木、まるで花が咲いたようでした。

関八州見晴台から顔振峠に向かいます。



まず、融けた雪が雨のように降る中、このような植林の中を小さく登ったり下ったりの繰り返しが何回かあります。そして、最後は少し自動車道路を歩かねばなりません。正直、面白くありません。

結局、途中誰とも会わずに顔振峠に到着です。

顔振峠から南にあるピークを往復します。



顔振峠の南のピークからの関八州見晴台

最後は吾野駅に向かいます。



顔振峠下からの眺め

西武鉄道の吾野駅で歩き終わりです。
goo | コメント ( 0 )

野生動物との遭遇 - カモシカ

2008年12月22日 | 山歩 - 雑感
サルの次に遭遇した回数が多いのがカモシカです。

群馬県の高田山を歩いていた時のことでした。何か右前方に気配を感じて、そちらに目を向けると、一頭のカモシカが私の方をジーッと見ていました。そんな所で何をしているのと話しかけるような気持ちで進んでいきましたが、カモシカは動かずに私の方を見ています。カモシカとの距離がだんだん縮まり、結局、私はカモシカの数m脇を通り過ぎたのですが、カモシカはその場を動きませんでした。少し進んで後ろを振り返ると、カモシカは同じ場所で足元の草を食んでいました。

同じく群馬県の王城山でもカモシカに遭遇しています。開けた林間の中の緩やかな山道を登って行くと、突然右手前方から左手にカモシカが走り抜けました。左手に回ったカモシカはそこで立ち止まって私の方を見ていました。私の方は何事もなかったかのように、それまでのペースで歩みを進めました。そうすると、カモシカも警戒する必要がないと思ったのか、足元の草を食み始めました。この時は、高田山の時よりカモシカとの距離はありました。

群馬県では他に、谷川岳、三国峠付近でカモシカを目撃しています。

群馬県以外では、長野県の五里ケ峯でカモシカを目撃しています。直線的で見通しのきく急な坂道で、下って行く先にカモシカの姿を見つけました。カモシカも私の存在に気が付いているようです。私がゆっくり下って行くと、カモシカもそれに合わせたように下りていきます。同じ距離を保ったまましばらく下っていきましたが、やがてカモシカは道を外れて姿を消してしまいました。
goo | コメント ( 0 )

野生動物との遭遇 - サル

2008年12月19日 | 山歩 - 雑感
今までの山歩きの中で、何回か野生動物に遭遇したことがありますが、その中で目にした回数が一番多いのがサルです。

ヒトリザルと二回ほど遭遇したことがありますが、他は全て群れとの遭遇ですから、目にした個体数では他の動物より圧倒的にその数が多いです。

那須の沼原から板室温泉に下りる途中でサルの群れと遭遇したことがありました。斜面を斜めに下っていく道で、前方の下の方からサルたちが上がってきました。サルも私に気がついていますがゆっくりと上がってきます。私が歩を緩めずにそのまま進むとサルたちの中に突っ込む形になってしまいます。そこで、少し手前で立ち止まっていると、目の前を悠然とサルたちが上がっていきました。何匹かのサルと目を合わせていますが、威嚇されるようなことはありませんでした。(一般にサルと目を合わせてはいけないといわれています。)

同じような地形で同じような形ですれ違ったことがもう一回あって、それは秩父の三峰神社から秩父湖に下りる時のことでした。この時もかなり近距離で互いに顔を見合わせながらすれ違いましたが、やはり威嚇されるようなことはありませんでした。

意外な所でサルを目撃したこともあります。それは北アルプスの大天井岳から常念岳に向かう途中でした。あの高さの所でサルに出会うとは想像していませんでしたので、その時は結構驚きました。その後、テレビで、夏には高い山にも上がっていく群れがいることを知りました。

蓼科山から親湯に下る途中でヒトリザルに出会ったことがあります。女神茶屋を過ぎて、腰を下ろして水を飲んでいた所、少し離れた背後で何か音がします。座っていると笹のために周囲が見渡せないので、立ち上がって振り返りました。すると、音の主は木の上にいた一匹のサルでした。サルにしてみれば、思いもかけない所から突然人間が現れたわけで、相当に驚いたようです。興奮してさかんに吼えていました。まずいと思い、すぐに立ち去りましたが、サルを興奮させてしまったのはこの一度だけです。

サルと遭遇した場所の記録は残していませんが、記憶に残っている所としては上記の他に、秩父の武甲山、熊倉山、御岳山で目撃しています。秩父での回数が多いのは単に私が出かけている回数が多いからで、特別に生息数が多いということはないと思います。
goo | コメント ( 0 )

大掃除をしていたら ・・・

2008年12月14日 | 山歩 - 雑感
まず、栗駒山に関する以下の二つの文を読み比べて下さい。

(A)”5月中・下旬ころ、山頂の西側に、飛翔する天馬の雪型が浮かびあがることからその名がついたといわれ、”

(B)”5月中・下旬の頃、山頂西側に飛翔(ひしょう)する天馬の雪形が浮かびあがるのが、山名の由来だという。”

似ているというより、「同じ」と言っていいかと思います。間違っても「偶然の一致」とは言えません。

各々の出所は以下です。

(A)早川輝雄 「分県登山ガイド 宮城県の山」 (山と渓谷社 1994年)<現在は新版になったようですが、そちらは未確認>

(B)岩崎元郎 「新日本百名山」

岩崎の書く文章は酷いもので、場合によると日本語として意味不明の部分もあります。文章力を問う前に、作文力が問われる程度だと思っています。

その岩崎が「飛翔(ひしょう)する天馬の雪形」などという表現を自ら生み出すことができるはずはないので、この部分は他所からの引用 - 断りがないから無断引用だろうと思っていました。そして、大掃除の一環としてパラパラ頁をめくりながら本棚の本を整理していて、偶然見つけたのがこの出所元と思われる箇所です。

「新日本百名山」で岩崎のいい加減さというものが広く世間に認知されるのではと期待していたのですが、どうも期待外れだったようです。それに、プチプチ岩崎現象といっていいようなことも起きています。
goo | コメント ( 0 )

丸山~日向山

2008年12月08日 | 山歩 - 秩父



- 倉掛地区からの武甲山 -

秩父の夜祭も終わり、いよいよ冬がやってきます。これからが秩父の里山歩きの季節です。

若い頃はしばらく山を休んでいて急にきつい山歩きをしても歩くことができました。しかし、年を取るとそうもいきません。弱くなった足腰を補助するためにストックなどに頼る方法もありますが、その前に自分で足腰を鍛える(衰えるのを防ぐ)のが先だと思っています。それで軽くてもいいからなるべく出かけるようにしているのですが、冬場は秩父の里山がうってつけです。

気軽に歩けて、山を下りてからの楽しみもありますし、交通費を安く済ますこともできます。

今回は丸山です。山頂からの展望がいいです。

また、丸山からは秩父の札所の二番、四番、六番に下りる道があります。今回は六番への道にしました。

歩程 【 芦ヶ久保駅~倉掛~丸山~日向山~ト雲寺~秩父神社~御花畑駅 】

西武鉄道の芦ヶ久保駅から歩き始めます。

倉掛地区までは一部直登する山道がありますが、基本的に自動車道路を上がっていきます。上がるに従って武甲山がその姿を現します。

倉掛地区の一番上から撮ったのが、最初の写真です。

山道に入りますが、秩父の里山ではどうしても薄暗い植林の中を歩くことは避けられません。これだけは正直あまり面白くありません。

でも、最初から最後まで植林の中の道ということもありません。必ず雑木の中の道 - 葉の落ちた今の時期は明るい雑木の中の道を歩くことができます。



明るい落ち葉の道



「紅葉」は終わりで、今は「黄葉」が少し残っています。



山道にも黄色い葉が・・・。



県民の森展示館からの道を合わせると、少し下ってから丸山への最後の登りになります。

丸山山頂には展望台があり、そこからの眺めは見事です。

展望台に上がると誰もいませんでした。一人でのんびり展望を楽しみます。

展望台の下には数人の人達が湯を沸かしてラーメンを食べている姿があります。私はテルモスで熱いコーヒーを持ってきています。火を使う必要がないので、展望台独り占めとなったわけです。



丸山山頂からの展望(南西から北西の方角)(クリックで拡大)

両神山の左側に頭を出しているはずの八ヶ岳は、この日は見えませんでした。



丸山山頂からの展望(北西から北東の方角)(クリックで拡大)

武尊山は確認できましたが、上越国境の山々は雲で判然としませんでした。



丸山山頂からアップで撮影した筑波山



十分に展望を楽しんだ後、日向山に向かいます。



途中、突然現れた「黄色の絨毯」 - 山道が黄色になっていました。

一旦自動車道路に出た後、再び日向山への山道に入ります。



小さな日向山を目指して進みます。



日向山近くからの眺め - 二子山~武甲山 (クリックで拡大)



日向山山頂

山頂は木で覆われていますが、葉が落ちた今の季節は明るく、二子山から武甲山にかけての山々を眺められます。



日向山からは気持ちのいい落ち葉の道をト雲寺に向かいます。



わずかに綺麗な紅葉が残っています。

果樹園の脇を通り、一旦自動車道路に出た後、再び山道に入ります。

一部歩き難い場所があったりしますが、植林の中を抜けると気持ちのいい雑木の中の道になります。









このような落ち葉の道は、今の時期の里山歩きの魅力の一つだと思います。

山道が終わり、人家が現れると、直ぐにト雲寺が右手にあります。



第六番札所 ト雲寺 - ねがい地蔵

さらに進むと法長寺がやはり右手にあります。



第七番札所 法長寺 - 本堂脇から武甲山

国道を横切り、横瀬川を渡って進むと明智寺です。



第九番札所 明智寺

明智寺からは、西武鉄道の横瀬駅の前を通って、羊山公園方面に向かいます。

羊山公園には上がらずに、再び国道に出て、常楽寺に向かいます。



第十一番札所 常楽寺

そして、秩父鉄道の踏切を渡って、秩父神社にやってきました。

つい先日、「秩父夜祭」(12月2 - 3日)がありました。

参考 : 「秩父夜祭」の様子 - ここ(2006年)ここ(2007年)



秩父神社 -大イチョウも葉がほとんど散ってしまっています。



最後は第十五番札所 少林寺です。

そして、秩父鉄道の御花畑駅で歩き終わりです。
goo | コメント ( 0 )