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久々の温泉

2009年07月18日 | 山歩 - 温泉
家族と久々に「温泉」に出かけました。

東北の温泉でもと考えていたのですが、年老いた母親が「遠くだと疲れる」というので、近場の温泉にしました。

最近は温泉に興味がなくなってしまいましたが、30歳代半ばから40歳代にかけては、前日に温泉に宿泊してから山を歩くというパターンが多かったです。理由はハッキリしていて、請負の仕事の責任者として日常の仕事が猛烈に忙しく、心身共に疲れていたからです。ですから、土曜日にのんびり出かけて温泉で一泊して疲れを取ってから、日曜日に山を歩くという形でしか歩くことができませんでした。それも、一ヶ月に一度行けるか行けないかという状況でした。その後、仕事の量も自分でコントロールできるような状態になったり、温泉そのものの雰囲気が変わってしまったこともあり、最近は温泉に積極的に出かけることはなくなりました。

当時訪れた印象的な温泉をあげると(カッコ内はその時歩いた山) ・・・

中ノ湯(磐梯山)、甲子温泉(甲子山)、新野地温泉(東吾妻山・安達太良山)、逆巻温泉(苗場山)、
梅ケ島温泉(七面山・八紘嶺)、浜平鉱泉(諏訪山)、黒湯(乳頭山)、二岐温泉(二岐山・大白森山)、
駒ノ湯(栗駒山)、酸ケ湯・蔦温泉(八甲田山)、北温泉(三本槍岳)、温川温泉(浅間隠山)、
熱湯・梶山新湯(雨飾山)、日向見温泉(稲包山)、湯ノ花温泉(田代山)、湯野上温泉(小野岳)、
渋ノ湯・稲子湯(天狗岳)、滝ノ原温泉(七ケ岳)、後生掛温泉(八幡平・焼山)、みくりが池温泉(立山)、
鑓温泉(鑓ケ岳)、蓮華温泉(白馬岳)、高峰温泉(篭ノ塔山)、姥湯(一切経山)、孫六温泉・鶴ノ湯(大白森)、
新高湯(西吾妻山)、平湯・白骨温泉(乗鞍岳)、鬼首温泉(禿岳)、泥湯(栗駒山)、樫立向里温泉(八丈冨士)、
湯ノ沢温泉(森吉山)、青根温泉(後烏帽子岳)、藤七温泉・松川温泉(三ツ石山)、大釜温泉・蟹場温泉(乳頭山)

・・・ などです。山の中の鄙びた温泉が多いですが、今も昔のような風情が残っているかどうかはわかりません。

今回出かけたのは秩父の「和銅鉱泉」です。蓑山の南西の麓、横瀬川沿いにある温泉宿ですが、鄙びた温泉宿ではありません。むしろ、現代的なサービスの宿です。私は初めてでしたが、家族は以前に何回か泊ったことがあります。鄙びた宿は、家族には「拒否」されてしまいます。

宿の前に蓑山に寄っていくことにしました。蓑山の山頂部では今の季節アジサイが咲きます。しかし、蓑山は低い里山ですから、今の時期とても歩いて登る気はしません。それに、山頂部まで自動車道路が通じています。年老いた母親も一緒ですから、当然車で上がりました。



蓑山の山頂部は「美ノ山公園」として整備されています。

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全体としては盛りを過ぎた感じですが、まだまだ新鮮な花が多かったです。



蓑山は低いといっても、やはり下界よりは涼しいです。

宿に着くと早速に温泉ですが、大浴場は貸切状態でのんびりすることができました。

また、部屋は半露天風呂付の部屋にしました。近場ですから交通費が安くなりますので、その分を宿泊費にまわしたわけです。



部屋毎に付属の風呂は異なるようですが、今回泊った部屋の半露天風呂です。



早朝、緑の中、川のせせらぎを聞きながらの入浴は格別でした。
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逆巻温泉 ( 苗場山 )

2007年06月10日 | 山歩 - 温泉
名前が似ている坂巻温泉と間違われやすいですが、逆巻(さかさまき)温泉です。

訪れたのはなんと30年前の1977年のことです。「川津屋」という旅館が一軒あるだけでしたが、それは今も変わらないようです。「川津屋」のHP(http://www.tsunan.com/kawatsuya/index.html)を見ると、リニューアルされたようですが、宿の雰囲気はあまり変わっていない印象を受けます。

この時は、祓川から苗場山に登り、山頂で一泊しました。次の日素晴らしい日の出を見た後、小松原湿原を通って清水川原に下りましたが、途中全く人に会いませんでした。また、自分でも残念に思うのですが、実はこの時の写真は一枚もありません。理由はわかりませんが、カメラを持っていかなかったようです。

当時は下り立った清水川原までバスが来ていませんでしたし、道路も未舗装の状態でした。バスに乗るには3km先の見玉まで歩かねばならず、それにバスの時刻もわかりませんでした。時刻は午後の1時近くだったにもかかわらず、その日の内に帰宅できるかは不明でした。翌日まで仕事は休みでしたから、対岸の逆巻に泊まることにしたのです。そして、もう一つ泊まっていこうと決心させたものがあります。それはそこが秋山郷という地であったからです。鈴木牧之の「北越雪譜」を知っていましたので、秋山郷は私にとって一度訪れてみたい場所だったのです。(季節は夏でしたが・・・)

もちろん、宿は予約などしていませんでした。しかし、当時のご主人に暖かく歓迎され、問題なく泊まることができました。その日の宿泊客は結局私一人だけだったのです。

二階の奥のおそらく一番いい部屋だったと思いますが、そこがあてがわれました。さっそく温泉ですが、小さな洞窟風呂があるだけでした。先のHPでは「めいそうの湯」となっていますが、当時そんな名前があったかどうか記憶にありません。ここも改装されたということですが、HPの写真で見る限り全体の雰囲気は当時とあまり変わっていないような気がします。また、最初の御主人のあたたかい歓迎が示すように、当時の「川津屋」のもてなしはたいへん好ましいものでした。家族で経営しているという感じでしたので、そのもてなしは今も引き継がれているのではないかと思います。

次の日、見玉まで歩いてバスを待ちました。やってきたバスに乗り込んだのは私一人だけでした。しかも、バスは津南駅ではなく手前の大割野まででしたので、駅までは再び歩かざるをえませんでした。

結局3日かけて歩いたことになります。この3日間の山旅全体が思い出として残っているわけで、逆巻温泉の思い出は苗場山・小松原湿原の思い出とは切り離せません。苗場山・小松原湿原を思い通りに歩いた後、この気持ちのいい宿で旅を締めくくれたのは今考えても本当によかったと思います。

苗場山も小松原湿原も、今は麓まで林道が入り込み、逆巻温泉の入浴を含めても、日帰りで行ってこれるようになったようです。これだけ便利になってしまうと当時私が感じた思いを逆巻温泉に抱くということはおそらくないだろうと思います。
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