西洋音楽歳時記

旧称「A・Sカンタービレ」。07年には、1日1話を。その後は、敬愛する作曲家たちについて折に触れて書いていきます。

フランソワ・クープラン

2007-09-11 11:30:05 | バロック
今日は、フランスの作曲家フランソワ・クープランの亡くなった日です(1733年)。
フランソワ・クープランは、ブルボン王朝の最盛期ルイ14世・15世時代に活躍しました。音楽史でいうと、後期(盛期)バロック時代にあたりますが、特にフランスにおいては、ロココ時代と言い慣わしていいように思います。ヴェイロン・ラクロワによる彼のクラブサン曲の演奏を聴けば、まさに優雅なその調べはロココ趣味にピッタリなように感じられるからです。
クープランの名は、その後の作品にも出てきます。同じフランスの作曲家ラヴェルの6曲からなるピアノ曲「クープランの墓」です。またこのうちの4曲は、管弦楽組曲にラヴェル自身により編曲されました。
ドイツの作曲家リヒャルト・シュトラウスも「クープランのクラヴサン曲による舞踏組曲」を書いています。これは8曲からなるもので、歌劇「薔薇の騎士」に通じるような響きです。
クープランは、バッハと同じく一族が音楽家であった。ルイ・クープランもこの一族である。J.S.バッハが大バッハといわれているように、このフランソワ・クープランも大クープランと言われています。その作品の多さや後に与えた影響を見ると頷けるように思います。