何時からかわからないが土曜日の夜7時からBSジャパンで「男はつらいよ」を毎週やっている。
すっかりはまってしまい欠かさず見ているけど、やっぱり映画は丁寧に細部が作りこんであって、何回見ても面白い。ロケの地方の風景というか人情も醸し出てくるみたいで、日本は美しい。
今日は「寅次郎知床慕情」でしたが、三船敏郎は不愛想ながら歳を取っても歳をとったなりの男の色気がありますね。
マドンナは竹下景子でこのころは本当にかわいいというか色気があるというか魅力的ですが、この作品では実は脇役。メインは三船敏郎と淡路恵子の恋模様です。そこを後押しする寅次郎は活き活きとしているのですが、自分の恋愛は本当にまだろっこしい。人にはいろいろ勝手なことを言えても自分自身は古風なんですね。
ちなみに寅次郎も30目作を超えるころになると自分のことをさておき恋愛評論家みたいになってしまいパワーが衰えてきたかと思いますが、相手が三船敏郎ではいい味が出てきます。
ちなみに駆け落ち同然で東京に出てきた結婚生活は破綻、故郷の知床で心癒される竹下景子ですが、いまだに彼女を好きな漁師の青年がいるにもかかわらず、最後には結局東京へ出てきます。故郷は遠くにありて思うもの、故郷に残って漁業をやっている青年の淋しさと哀しさもさりげなく表現しています。
ところで「男はつらいよ」では記憶に残る名シーンが多々あるのですが、私の個人的に記憶にすごく残っているのは「寅次郎子守歌」で出てくる上条恒彦が十朱幸代に告白するシーン。いかにもしがない労働者風情の上条恒彦が本当に勇気を振り絞って告白します。「笑わないでください、笑わないでください」と叫ぶのですが、自称指南役の寅は「馬鹿だな~それじゃだめだよ。本当にわかっていないよね」という顔をします。でも十朱幸代はちゃんと受け止めようとします。結末は分かっているのですが、ひげもじゃのさえない少し婚期を逃しつつある男が告白する姿には妙に感動しました。
多分自分の経験に近しいことがあったのですが、勇気を奮って告白できなかったからでしょう。自分自身のふがいなさとやるせなさが記憶に刷り込まれてしまったと思います。この作品も寅次郎自身の恋愛は脇役で少しにぎやかす程度のこともあって、調べてみるとあまり評価は高くないのですが私としては(自分の経験を告白するようで)恥ずかしながら記憶に残る作品です。
来週のマドンナは秋吉久美子です。
すっかりはまってしまい欠かさず見ているけど、やっぱり映画は丁寧に細部が作りこんであって、何回見ても面白い。ロケの地方の風景というか人情も醸し出てくるみたいで、日本は美しい。
今日は「寅次郎知床慕情」でしたが、三船敏郎は不愛想ながら歳を取っても歳をとったなりの男の色気がありますね。
マドンナは竹下景子でこのころは本当にかわいいというか色気があるというか魅力的ですが、この作品では実は脇役。メインは三船敏郎と淡路恵子の恋模様です。そこを後押しする寅次郎は活き活きとしているのですが、自分の恋愛は本当にまだろっこしい。人にはいろいろ勝手なことを言えても自分自身は古風なんですね。
ちなみに寅次郎も30目作を超えるころになると自分のことをさておき恋愛評論家みたいになってしまいパワーが衰えてきたかと思いますが、相手が三船敏郎ではいい味が出てきます。
ちなみに駆け落ち同然で東京に出てきた結婚生活は破綻、故郷の知床で心癒される竹下景子ですが、いまだに彼女を好きな漁師の青年がいるにもかかわらず、最後には結局東京へ出てきます。故郷は遠くにありて思うもの、故郷に残って漁業をやっている青年の淋しさと哀しさもさりげなく表現しています。
ところで「男はつらいよ」では記憶に残る名シーンが多々あるのですが、私の個人的に記憶にすごく残っているのは「寅次郎子守歌」で出てくる上条恒彦が十朱幸代に告白するシーン。いかにもしがない労働者風情の上条恒彦が本当に勇気を振り絞って告白します。「笑わないでください、笑わないでください」と叫ぶのですが、自称指南役の寅は「馬鹿だな~それじゃだめだよ。本当にわかっていないよね」という顔をします。でも十朱幸代はちゃんと受け止めようとします。結末は分かっているのですが、ひげもじゃのさえない少し婚期を逃しつつある男が告白する姿には妙に感動しました。
多分自分の経験に近しいことがあったのですが、勇気を奮って告白できなかったからでしょう。自分自身のふがいなさとやるせなさが記憶に刷り込まれてしまったと思います。この作品も寅次郎自身の恋愛は脇役で少しにぎやかす程度のこともあって、調べてみるとあまり評価は高くないのですが私としては(自分の経験を告白するようで)恥ずかしながら記憶に残る作品です。
来週のマドンナは秋吉久美子です。