怪しい中年だったテニスクラブ

いつも半分酔っ払っていながらテニスをするという不健康なテニスクラブの活動日誌

土曜の夜は寅さん

2014-07-12 22:04:25 | 映画
何時からかわからないが土曜日の夜7時からBSジャパンで「男はつらいよ」を毎週やっている。
すっかりはまってしまい欠かさず見ているけど、やっぱり映画は丁寧に細部が作りこんであって、何回見ても面白い。ロケの地方の風景というか人情も醸し出てくるみたいで、日本は美しい。
今日は「寅次郎知床慕情」でしたが、三船敏郎は不愛想ながら歳を取っても歳をとったなりの男の色気がありますね。

マドンナは竹下景子でこのころは本当にかわいいというか色気があるというか魅力的ですが、この作品では実は脇役。メインは三船敏郎と淡路恵子の恋模様です。そこを後押しする寅次郎は活き活きとしているのですが、自分の恋愛は本当にまだろっこしい。人にはいろいろ勝手なことを言えても自分自身は古風なんですね。
ちなみに寅次郎も30目作を超えるころになると自分のことをさておき恋愛評論家みたいになってしまいパワーが衰えてきたかと思いますが、相手が三船敏郎ではいい味が出てきます。
ちなみに駆け落ち同然で東京に出てきた結婚生活は破綻、故郷の知床で心癒される竹下景子ですが、いまだに彼女を好きな漁師の青年がいるにもかかわらず、最後には結局東京へ出てきます。故郷は遠くにありて思うもの、故郷に残って漁業をやっている青年の淋しさと哀しさもさりげなく表現しています。
ところで「男はつらいよ」では記憶に残る名シーンが多々あるのですが、私の個人的に記憶にすごく残っているのは「寅次郎子守歌」で出てくる上条恒彦が十朱幸代に告白するシーン。いかにもしがない労働者風情の上条恒彦が本当に勇気を振り絞って告白します。「笑わないでください、笑わないでください」と叫ぶのですが、自称指南役の寅は「馬鹿だな~それじゃだめだよ。本当にわかっていないよね」という顔をします。でも十朱幸代はちゃんと受け止めようとします。結末は分かっているのですが、ひげもじゃのさえない少し婚期を逃しつつある男が告白する姿には妙に感動しました。

多分自分の経験に近しいことがあったのですが、勇気を奮って告白できなかったからでしょう。自分自身のふがいなさとやるせなさが記憶に刷り込まれてしまったと思います。この作品も寅次郎自身の恋愛は脇役で少しにぎやかす程度のこともあって、調べてみるとあまり評価は高くないのですが私としては(自分の経験を告白するようで)恥ずかしながら記憶に残る作品です。
来週のマドンナは秋吉久美子です。
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ステキな金縛り

2013-12-27 20:52:55 | 映画
遅ればせながら録画していた「ステキな金縛り」を見たのですが、荒唐無稽な筋ながら楽しませてもらいました。
落ち武者の幽霊が法廷で証言に立つなんて発想がどこから出てきたのか笑ってしまいます。どうやって最後まで落としていくのか途中でやめることができなくて一気に見てしまいました。録画なのでCМは飛ばすとトイレへ行くこともできずじっと我慢しての2時間でした。もう少し削り込むこともできたのではとも思うのですが、いろいろ遊んでいる感じです。訳のわからない陰陽師が出てくるのは余分?
それにしてもちょい役で結構有名な役者が出ていて、さすが三谷作品ということでしょうか。

ところで映画の筋とは関係なく、ロケの舞台が名古屋市役所だったのですが、あれはあの場所だとかとかばかり気になってしまいました。あそこは本庁舎2階の連絡廊下だとか法廷は議場だよねとか、自分がよく知っている場所が出てくるとそれだけでうれしくなってしまいます
でも議場はちょっと見はわからないほど上手く法廷にしてあります。はじめは柱のタイルと床の大理石で気が付きました。
市役所本庁舎はいろいろなロケに使われているのですが、さすが歴史的建造物。これだけ重厚な雰囲気を出せる建物はあまりないということでしょう。そこで働いていた身としては、そんな歴史的建造物の中で働くということは夏暑くて冬寒いという最低の労働環境で我慢するということになり、最新のインテリジェンスビルに憧れてしまうものです。
ところで最後の映画のクレジットで「名古屋市役所」の文字が出てくるのを楽しみにずーっと見ていたのですが、出て来ない。テレビでやるときは最後のクレジットも省略形みたいです。残念。せっかく協力したのでちゃんと出してください。
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「風たちぬ」とゼロ戦

2013-10-03 20:17:39 | 映画
前にも書いたと思うけれど、私的には宮崎駿の最高傑作は「天空の城ラピュタ」だと思う。
最近の作品はそれなりに傑作と思うのですが、宮崎駿という名前が先行しているのではと思っています。今回は彼の最後の映画となるみたいですが、それでもというか、それならというか、先日下の子供と一緒に見てきました。
平日の昼間だったのですが、結構満員。年齢層はかなり高め?
結論から言うと映画としての盛り上がりが欠けるのかな…なんとなく退屈してしまいました。
堀越二郎の飛行機にかける夢が憧れのイタリア人設計者との出会いの夢として何回も挿入されるのですが、ちょっと冗長では。ドイツ人スパイとか当時の特高のエピソードとかも必要あるんでしょうか。
ちなみに堀越が働いていた場所は三菱名古屋だろうし、名古屋駅などもちゃんと時代考証もしてあるんだろうと思うとこれはこれとして結構興味津々でした。当時の大学卒の設計担当者はあんな待遇であんな生活していたんでしょうね。
最初に設計して軍に採用されたのは96式艦上戦闘機だと思うのですが、記憶では中国戦線に投入されて向かうところ敵なしだったとか。昔プラモデルを作った覚えがあります。ドイツ軍の飛行機でユンカースという名前も憶えています。急降下爆撃機が有名でしたよね。
ところで私の恩師と言っても直接ゼミで薫陶を受けたことがないのですが、私の思想形成(ちょっと大げさですね)に大きく影響を受けた小池和夫先生によると「ゼロ戦と戦艦大和」は当時の世界技術水準でも最先端のものと言えるとか。ゼロ戦についていえば筑摩書房の「現代日本経済史」の上巻に「戦時経済の遺産」として詳しく書いていますが、「ゼロ戦が同時代の欧米各国の戦闘機を、ほとんどの面でも抜きんでた作品であること、国の内外を通じて全く異論がない。そして航空機は、広くさまざまな産業の技術の総合的成果なのであって、ゼロ戦に示された敗戦前の我が国の技術を過小評価することは到底できない。」と述べています。そしてそれを実現できたのは優れた設計はもちろんですが、設計通り製造できた人的資本の技術水準も素晴らしいものだったと思います。飛行機として完成するためには設計者と現場の技術者との緊張感あるやり取りがあったはず。設計図さえあれば世界最高水準の飛行機ができるものではありません。もう少しそういうところに目が行っていたらと思います。
さらに言えば、どんなに飛行機にかける情熱と言っても結果としてできたものは武器としての飛行機であり、優秀な兵器となります。そういう時代だったといえばそれまでですが、その点への葛藤は描かれていません。
菜穂子が結核なのにサナトリウムを抜け出し一緒に暮す姿は美しいのですが、排菌している患者が出てきたらいかんだろうとこれはなまじ中途半端な知識があるだけに余計な突込みが出てきます。堀辰夫の風たちぬは読んでいないので、ここらあたりどこまで原作の雰囲気を残しているのかわからないのですが、私には縁のないお嬢様ですね。いまひとつ感情移入できませんでした。
映画ではゼロ戦自体は最後に出てくるだけで、ゼロ戦の完成と活躍は出てこない。墜落し壊れたゼロ戦が出てくるだけです。それが宮崎駿なりの戦争に対する姿勢のメッセージなのでしょうか。
ところで映画の中でタバコを吸うシーンが多いのはけしからんという抗議があったそうですが、それならば映画の中で拳銃を撃つのは言語道断、暴力をふるうシーンが多いとみんなが粗暴になる?確かに喫煙シーンは多いのですが、あえて言えば当時の文化を忠実に再現しているのであってこういうことまで表現が制約を受けるのならなんともはやとしか言えません。
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ボクたちの交換日誌

2013-03-31 11:19:31 | 映画
久し振りに映画を見ました。
3月31日までのチケットがあったので何とか時間をやりくりして行って来ました。
何を診るのか悩んだのですが、結局時間的に都合が良かった「ボクたちの交換日記」にしました。ご存知内村光良監督で関西テレビ製作なので封切り間際は番宣しまくっていました。
総評としてはまあベタな出来で映画館で1800円払ってみるのはなんだかな~ということでしょうか。特にごひいきの役者さんなんかがいなければ1年たってテレビで見ればいいんじゃないということですか。
つっこみ役の小出恵介がかっこよすぎるのが現実感をなくしています。芸人としてほとんど収入がない二人の生活の苦しさも出ていません。映画なら日常生活の細部の作りこみももっと丁寧にやってほしいですね。場面転換が結構細切れになって流れが悪い感じもするし、この辺が監督内村の限界?特に17年後の場面への転換はもう少し工夫できるのでは。役者の顔に17年の流れを感じられないし40代後半なら長沢まさみはもっと年輪を刻んでよ。
それでもお笑いの世界でのコンビの難しさと二人の実力の差というのは少し考えるだけでもツービート然り紳介竜助然り、あのコンビもそうだよねというのが何人かが浮かんできます。今で行けばサバンナの八木ぐらいがぴったりでないでしょうか。
売れないお笑いの世界の悲惨さも、でもそこからなかなか足を洗えない魔力も画けていると思います。映画の中にも有象無象の名前も顔も知らない芸人が出ていますが、みんな明日を夢見つつずるずると営業やっているんでしょうね。あの中にも同じようなコンビが何組いることやら。
でも役者というのはすごいもので、房総スイマーズとしてやっている劇中のネタは下手なお笑い芸人よりもよっぽど達者で笑わせます。これだけ出来れば十分決勝まで勝ち抜けることが出来るだろうと納得させられます。
小説でも映画でもそうですが、その魅力は我を忘れる面白さと身につまされて感情移入することだと思います。映画館の暗闇の中で映像世界に没入して思い切り泣き笑いできるのがわざわざ金を払って映画館に行く理由です。
劇中プロデューサーが指摘していましたが房総スイマーズが飛躍するためには違う何かが必要なように、映画館に金を払って見に来てくれる人を満足させるためには監督内村ももう一皮剥ける必要があると思います。
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武士の一分

2012-12-24 17:33:38 | 映画
NHKBSのBSプレミアムで山田洋二監督の映画「武士の一分」をやっていたので見てしまいました。
藤沢周平の原作は読んでいたのですが、今となっては定かに覚えていません。先日も同じBSプレミアムでこれまた藤沢周平原作の「秘剣鬼の爪」をやっていてこれも見たのですが、いわゆる海坂藩ものはそこはかとなく味があっていいですね。テレビといえどもNHKですので当然ながらコマーシャルなし。集中できるし大画面テレビで見ていると臨場感もあっていいのですが、トイレに行く時間がない。それに食洗機の音が結構うるさいのですが、これは文句を言うと反論が来そうなので、音を大きくして黙っています。
木村拓也主演ですが、ちょっと格好よすぎるのでは。もう少し泥臭い雰囲気のある人でもいいのでは。目を開けてまっすぐ見ているのですが見えていないのが分かる演技はなかなかです。

壇れいがいいですね。今では絶滅したんでしょうけど、いかにも江戸時代の日本女性のなんとも言えない良さが出ています。桃井かおりがいかにも口うるさそうなおばちゃん役でいい味出しています。敵役の坂東三津五郎も好色そうな切れ者の雰囲気が出ています。
当たり前なんですが、映画は細部の作り込みが入念です。背景の樹木とか風に舞う木の葉とか手が抜いてありません。最後のクレジットを見ていたら城とか庭園とかはやっぱり彦根でしたが、本物感を出すには本物を使うしかないですね。
最後はお定まりの結末なんですが、山田監督の感情の盛り上げの持って行き方はさすがに上手い。
かみさんは前に見た事があるといっていましたが、最後のところでは泣いていて、一緒に見ていた下の子に冷やかされていました。どうも下の子にとっては殺陣シーン以外はあまり面白くないものに付き合わされた感じです。まだ高校生にはこの辺の機微はわかんないよな。
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神様のカルテ

2011-09-02 21:52:52 | 映画
このところ土日出勤が多いので、平日の午後の暇なときに振り替えを取りました。
といっても特にやることもなく、映画を見に行くことに。
一人で見に行くので、こういう時は暗い映画館で思い切り泣けるような映画にしようと「神様のカルテ」を見に行くことにしました。

長野県の地方都市の中核病院(365日24時間救急対応しています)に勤める医師「栗原一止」の姿を通して、日本の医療、ターミナルケアのあり方などを考えさせられます。
どことなくヌーボーとした桜井翔が結構いいですね。でもこういうヌーボーとした医師は病院では問題児という場合が多いのですけどね。映画だから病院の医師も看護婦も美人美男そろいなんですけど、現場ではありえません。柄本明の診療科部長はありですけど。まあ病気で弱っているときにはそういう風に見えるかもしれません。
全体にほのぼのとした暖かい気持ちになる映画ですが、折角一人で映画館に来たのでもっと大泣き出来たほうがよかったのですが....それでも末期医療の姿は父が入院したとき病状によって酸素量を上げていくのですが、それも限度があり人工呼吸器も考えないといけないけどどうしますかと聞かれ、毎日面会に行くと真っ先に酸素量のメモリを確認して、徐々に上がっていくのを祈るように見ていた(結果しばらくして酸素量は落ち着き徐々に下がっていったのですが)ことを思い出し密かに涙するのでした。
それにしても結構救急医療の現場はリアルで、医師もスタッフもみんな疲弊していて、それでも使命感で支えられているという状況がよく分かります。医師とか看護師に対して厳しい意見もたくさんあります。ある部分では間違っていないのでしょうが、総体として見れば、みんな使命感に燃えて真摯に医療に従事していると思います。高いといわれていますが医療費も国際比較すれば国民所得に対する比率は低く、日本人の平均寿命、健康寿命が世界一です。問題はいろいろあるのですが、国際比較すれば日本の医療のパーフォーマンスは世界有数で、スタッフも優秀でなければ、世界一の健康寿命などありえないのではないでしょうか。ある国のいいところだけ取り出だして総体として破綻無くシステムを作るなど出来ないでしょう。
映画の中で古い旅館を下宿にして一人づつ青春を卒業していく姿は、なだいなだの「しおれし花飾りのごとく」を髣髴とさせて(といっても誰も読んだことないでしょうが)切なさがあふれています。
主人公は医大の教授からの医局への誘いを断って地域医療に取り組む決断をするのですが、教授に見込まれるだけが医師の生きがいでもないし、出世でもないはずです。それに大学に残る医師だけが必要ではなく地域医療に取り組む医師も家庭医も施設の医師もみんな必要です。それぞれやりがいがあり喜びがあります。これは別に医師だけの話ではなく、よく考えれば事務屋でもそうですし、技術屋でもそうですよね。
信州の山の映像は美しく辻井伸之のピアノにも心癒され、今度は原作を読んでみようと思いました。
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相棒2

2011-01-31 17:50:45 | 映画
日曜日は家族サービスで映画を見に行くことに。瑞穂公園テニスコートのテニスはパスします。そうしたら1059さんもヤッターマンも行かないみたいで、参加者は森の熊さんと猫背気味のウッチーだけかも。雪もちらつく寒波が来るそうで、お休みでちょうどいいのでは。
それでも家族で何を見に行こうかということになるとなかなか調整がつかず、下の子だけは別のものを見るとか言い出して、すったもんだの末「相棒2」を見に行くことに。朝は10時40分からなので、ゆっくり家を出るのですが、天気予報どおり時折小雪が舞う寒い天気でした。
映画館に着くと半分くらいの入り。封切りからだいぶたっているのに予想以上の入りでした。しかし周りを見渡すと年齢層は高い。どちらかというと30代以上の人ばかりで子供たちにとってはやっぱり不本意だったのか。
映画はというと、テレビと違って金かけてあるし、役者もいいよね。名高達男(すっかり膨らんでいました)とか丘みつ子があんなに年取って、あんな役についているのです。宇津井健が警視庁長官ではちょっと年取りすぎ?でも人のよさそうな顔をして腹黒いことを考えているにはぴったり。
役者の話はともかく、公安警察の闇とそれを利用しようとする警察幹部の暗躍といったところは、それはちょっとという突っ込みどころはいろいろあるにせよ、引き込まれていきました。岸部一徳の官房室長がいいですね。「青くなったね~。正義なんてのは立ち位置によっていろいろあるでしょう。絶対的正義なんてないでしょう。」というような言葉を飄々と言ってしまうのは、なかなかですね。目の下の垂れ下がった皮膚がとぼけた恐ろしさを出しています。
最後に石倉三郎演じる生活安全部長に刺されるというのは、ちょっとやりすぎと思いますし、これから岸部演じる官房室長がいなくなるのは、この映画の大変な損失なのでは。シリーズ3作を作るのならもったいないでしょう。
見終わっての感想ではやっぱり下の子にはちょっと不評でした。
終わってから、いつものように駅の回転すし「魚喜」へ。1時近かったので空いていたのですが、子供たちは10皿以上食べ、私は生ビールと宮の雪の冷を飲んでいい気持ちで帰ってきました。
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夢千代日記

2010-11-15 20:23:11 | 映画
13日の夜に衛星放送で「夢千代日記」をやっていました。
映画なので端役にも結構いい役者が出ていて、久しぶりに見てみました。
いや~、吉永小百合はいいですね。
哀愁があって、清楚な中にも華があります。若いころより中年の吉永小百合のほうがにじみ出るような色気があっていいですね~。
でも余命半年の人が、お座敷に出て貝殻節を踊っていて、一番華があるというのはちょっと、ちょっとですね。苦しみと悲しみを顔に出さないようにしてにこやかに踊る貝殻節、圧倒的な輝きですね。
でも全体の色調は暗い。山陰の気候風土とあいまって暗い。今はもうない餘部鉄橋もなぜか晴れているときに渡るのではなくて曇っているときが多い。小雪まじりのどんより曇った空の下を走る列車。山陰てそういうイメージが多いですよね。
鳥取出身の同僚に昔夢千代日記っていいよねと話したら、あんな山陰を暗く描いているドラマは大嫌いだって言っていましたが、確かに暗い映画です。湯村温泉はこのドラマで一躍脚光を浴び、夢千代の銅像まで立てたのですが、同僚は三朝温泉の近くなので余計腹が立ったのかもしれません。そういえば鳥取砂丘は夏のイメージで太陽ぎらぎらが似合うんですけど。
この映画は前にも見ているし、その暗さにはちょっと辟易としてしまい、結局1時間見たらチャンネルを替えて「坂の上の雲」を見てしまいました。
でもやっぱり吉永小百合はいいよね~。
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トイストーリー3

2010-07-17 07:27:09 | 映画
テレビで宣伝している時から、上の子は「トイストーリー3」を見たいと言っていた。もう高校3年なのに頭の中は未だに小学生かと思っていたのですが、冷泉彰彦のFROM911/USAレポート「第467回 「『トイ・ストーリー3』、15年の感慨、そして3D」を読んで少し考えが変わって見に行ってもいいかなと思ってきた。
実は「トイストーリ」も「トイストーリー2」も見ていることだし、丁度厚生会の映画券が着たことだし、試験も終わったことだしと日曜日に家族で「トイストーリ3」を見に行きました。
封切りの翌日なのですが、3Dは高いので遠慮して吹き替えでしたが、初回から満員。4人揃ってだと一番後ろか前の方しか空いてない状態。久し振りの満員の客の中での鑑賞でした。でもやっぱり小学生ぐらいの家族連れが多いのでした。
映画はというと大学生になったアンデイとおもちゃたちとの別れがテーマなのですが、15年の歳月を感じて、隣で見ている高校生の子どもたちの成長を思い、感慨深くなるのでした。顧みられなくなったおもちゃたちのハッピーエンドはゴミ箱に行くことなく屋根裏部屋で静かに眠り、いつの日にかアンデイの子どもたちにでも遊んでもらうことを夢見ることなんていうのは切ないことです。おもちゃの「楢山節考」ですよね。
もちろん映画は保育園に贈られたおもちゃたちの戦いと逃走とはらはらどきどきの展開が続いて楽しめるのですが、根底には役割を終えたおもちゃの悲しさが透けて見えるのです。
それにしてもちょっと保育園がネガテイブにえがかれすぎでは。
まあそれなりにみんな満足してお昼はいつもの回転寿司の「魚喜」へ。私はハイボールを2杯ときびなご、太刀魚、あなご、あじ、カンパチと食べたのですが、どうも目の前で握って、握りたてですよと言いながら出されるとついついとってしまうのでした。
子どもたちはいつものようにサーモン主体で種類は少ないのですが、もりもり食べ、家族4人で31皿、子どもたちで21皿食べてしまいました。基礎代謝が落ちてきている私は5皿食べるともう食べすぎぐらいで体重が増えているのですが、子どもたちはあっという間に代謝してしまうみたいです。昼間からのハイボールでいい気持ちになって昼寝して起きたら夕飯なので太るのは当たり前か。
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オーシャンズ

2010-01-30 20:55:08 | 映画
テレビの中で番宣か予告編か分らないけど盛んにしていて、それを見た下の子が映画を見たいと言い出したので、まあたまにはこういうドキュメンタリーもいいかと家族で行くことに。
朝一番の上映が9時50分からなので余裕を持ってミッドランドへ9時20分には着いたのですが、チケット売り場は長蛇の列でびっくり。人気のアバターはその時点で本日の4回分が満席でした。まあ9時20分というと初回のいろいろな番組が重なるからと思っていたのですが、オーシャンズの初回も既に△印。残席わずかになっていました。これでは悪くすると並んでいるうちに満席になるか、良くても4人ばらばらかと思って並んでいたのですが、前から2列目なら4人並びで席が取れました。画面を見上げて首が痛くなるかもそれませんが止むなしですか。入場すると確かに満席。久し振りにこんなに満席の映画館に入った気分です。
で、肝心の映画ですが、大画面で見る海とそこにすむ生物のいろいろな姿は迫力があって美しい。シロナガスクジラが一日に何トンものオキアミを食べ体がパンパンに膨れてしまった姿とか蟹の大群の行進とか無数のくらげが漂っている海中とかは思わず声がでそうです。膨大なフイルムのほんの0.4%しか使わなかったようで、編集作業はさぞ大変だったでしょう。でもここで紹介されている海の姿は、NHKを始めとするドキュメンタリー番組で見たことある場面が多くて、アッと驚くとまでは行きません。結構イルカとか鯨、アザラシの場面が多かったのですが、フランス人の偏見が反映されているのでしょうか。
途中定置網に混穫されているイルカとかアザラシの無残な姿、ヒレだけとられて捨てられる鮫(漁師はいかにもアジア系という感じで不愉快なのです)の末路、銛で打たれる鯨とかがいかにも批判的に出てくるのですが、ちょっと待てといいたくなります。
フランス人は中華料理は食べないのか。そもそも鯨をここまで絶滅に追い込んだのは鯨油を取るためだけに乱獲した欧米ではないか。ガチョウの口から無理矢理えさを突っ込んで脂肪肝にさせておいてそれを世界の珍味なんていうのは残酷でないのか。自然界の中でも弱肉強食はあり、その捕食シーンを延々と映し出だして、それは自然の営みだからとぼれなりの均衡が出来ているといいながら、人間がやる漁業はいかにも悪の様な描写は首肯できません。こういう言い方は不遜かもしれませんが、資源管理をしっかりして自然とうまく共存できるような漁業を目指すべきで、情緒的描写でイルカとか鯨はかわいそうというのはそれらを食用にしていない人たちの偏見ではないでしょうか。どうもシーシェパードと同じような感性を感じて、子供のころ鯨のカツが大好きだった(豚カツなんてよほどの時しか出なかったので我が家でカツと言えば鯨でした)私としては思わず憤っているのです。
映画が終わったらいつものように回転寿司の「魚喜」へ。丁度12時ごろで運良くカウンターで4席空いていたのでラッキーでした。先ずは生ビールを一杯。寿司を握る職人さんのまん前だったので、握りたてで活きがいいよと出したやりイカのげそを食べ、珍しいので愛媛産ののりそれ(アナゴの子でほとんど癖がなくて白魚のようでした)を食べ、真こちとトロびんちょう(これは脂が乗って美味かった)を食べます。子供たちはサーモンがお気に入りなのですが、それと察したのか前の職人さんはトロサーモン、オニオンマヨサーモン、炙りマヨサーモンと出してきて、それを5~6皿出すのですが、子供たちはさっと2皿取り半周して戻ってくるとまた取るので、思惑通りというか1周もしないうちにほぼなくなっているのでした。私は最後に子どもだけではいけないと煮アナゴを食べ、家族4人で30皿食べて8500円でした。どうも我が家の休日のお出かけの定番でした。
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