櫻井俊一著,たちもとみちこ作品デザイン『子どもと一緒に電子工作』(CQ出版)の「第5章 振動で発電する光るマラカス」という作品がある。
発音体のみの圧電サウンダ(圧電スピーカーともいう)に LED をつなぐだけという,極めてシンプルな構成である。
昔,ゲルマラジオで音声を聞く際などによく使われていたのは,ロッシェル塩という天然の圧電体材料を用いたクリスタル・イヤホンだったそうだが,今では人工セラミックスを用いたセラミック・イヤホンに取って代わられてしまった。
僕はぎりぎりクリスタル・イヤホンを使ったことがあるかもしれないが,はっきりしない。すでに圧電サウンダは広く出回っていたので,クリスタル・イヤホンだと思っていたものは実はセラミック・イヤホンだったのかもしれない。
イヤホンは耳につけて聞くための装置であるが,圧電サウンダはスピーカーのようなものである。
圧電体は変形すると電圧を発生する物質である。逆に電圧変化を加えて変形させることもできる。その性質を利用して,マイクとして使われたり,音を出す用途でも用いられる。
クリスタル・イヤホンと対になるマイクはクリスタル・マイクと呼ばれるものだが,これはクリスタル・イヤホンと共に世の中から姿を消してしまったようだ。
さて,『子どもと一緒に電子工作』の工作例にしたがって,2つの LED を極性を逆にして並列に圧電サウンダにつないだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/c0/c8211f299da5f97f974ee09d6319e0a6.png)
写真に写っている赤黒のコードがついた黒い円盤状の物体が圧電サウンダである。基板に直接取り付けられるタイプのものも出回っているが,手持ちのものはリード線タイプだけだったので,それを用いている。おそらく本に載っているのと全く同じ製品であろう。
コンコンと圧電サウンダを指ではじいたり,軽く何かにぶつけると,時々2つの LED がチカッと光る。写真には親子のような大小の LED が写っているが,小さい方は最近お気に入りのオレンジ色の LED で,2V で光るタイプ,大きいのはもう少し高い電圧をかけないと光らない青色の LED であるが,だいたい同じタイミングで光った。
圧電サウンダの出力する電圧は,赤いリード線の方がプラスで黒い方がマイナスという風に極性が決まっているわけではなく,その逆向きの電圧も出力されるはずである。それを利用して,2つの LED が交互に点滅するように極性を逆にして接続しているはずなのだが,僕がやってみた限りでは両方ともほぼ同時に点灯して消えた。もしかしたら交互に光っているのかもしれないが,点滅が速過ぎて同時に光っているようにしか見えないのかもしれない。
それではせっかく互い違いに LED を接続している面白味がない。改めてオレンジ色 LED 二個で試してみたところ,圧電サウンダを指でぐっと強くつまんだ時には一方が一瞬だけうっすらと光り,力を緩めた時にはもう一方だけが一瞬光った。これこそが求めていた動作に違いない。残念ながら,光り方は極めて弱い。ぐっと押した程度では電圧が低く,電流も弱いのだろう。超高輝度 LED を使えばいいのかもしれないが,それはまたの機会に試してみたい。
本には,第5章の最後に,圧電サウンダが丈夫ならば靴の底に取り付けて光る靴が作れるかも,などと書かれているが,体重の軽い子どもならともかく,BMI 的に標準より重い体重の僕は怖くて試す気になれない。象が踏んでも壊れない,なんてわけはないだろうから。
発音体のみの圧電サウンダ(圧電スピーカーともいう)に LED をつなぐだけという,極めてシンプルな構成である。
昔,ゲルマラジオで音声を聞く際などによく使われていたのは,ロッシェル塩という天然の圧電体材料を用いたクリスタル・イヤホンだったそうだが,今では人工セラミックスを用いたセラミック・イヤホンに取って代わられてしまった。
僕はぎりぎりクリスタル・イヤホンを使ったことがあるかもしれないが,はっきりしない。すでに圧電サウンダは広く出回っていたので,クリスタル・イヤホンだと思っていたものは実はセラミック・イヤホンだったのかもしれない。
イヤホンは耳につけて聞くための装置であるが,圧電サウンダはスピーカーのようなものである。
圧電体は変形すると電圧を発生する物質である。逆に電圧変化を加えて変形させることもできる。その性質を利用して,マイクとして使われたり,音を出す用途でも用いられる。
クリスタル・イヤホンと対になるマイクはクリスタル・マイクと呼ばれるものだが,これはクリスタル・イヤホンと共に世の中から姿を消してしまったようだ。
さて,『子どもと一緒に電子工作』の工作例にしたがって,2つの LED を極性を逆にして並列に圧電サウンダにつないだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/c0/c8211f299da5f97f974ee09d6319e0a6.png)
写真に写っている赤黒のコードがついた黒い円盤状の物体が圧電サウンダである。基板に直接取り付けられるタイプのものも出回っているが,手持ちのものはリード線タイプだけだったので,それを用いている。おそらく本に載っているのと全く同じ製品であろう。
コンコンと圧電サウンダを指ではじいたり,軽く何かにぶつけると,時々2つの LED がチカッと光る。写真には親子のような大小の LED が写っているが,小さい方は最近お気に入りのオレンジ色の LED で,2V で光るタイプ,大きいのはもう少し高い電圧をかけないと光らない青色の LED であるが,だいたい同じタイミングで光った。
圧電サウンダの出力する電圧は,赤いリード線の方がプラスで黒い方がマイナスという風に極性が決まっているわけではなく,その逆向きの電圧も出力されるはずである。それを利用して,2つの LED が交互に点滅するように極性を逆にして接続しているはずなのだが,僕がやってみた限りでは両方ともほぼ同時に点灯して消えた。もしかしたら交互に光っているのかもしれないが,点滅が速過ぎて同時に光っているようにしか見えないのかもしれない。
それではせっかく互い違いに LED を接続している面白味がない。改めてオレンジ色 LED 二個で試してみたところ,圧電サウンダを指でぐっと強くつまんだ時には一方が一瞬だけうっすらと光り,力を緩めた時にはもう一方だけが一瞬光った。これこそが求めていた動作に違いない。残念ながら,光り方は極めて弱い。ぐっと押した程度では電圧が低く,電流も弱いのだろう。超高輝度 LED を使えばいいのかもしれないが,それはまたの機会に試してみたい。
本には,第5章の最後に,圧電サウンダが丈夫ならば靴の底に取り付けて光る靴が作れるかも,などと書かれているが,体重の軽い子どもならともかく,BMI 的に標準より重い体重の僕は怖くて試す気になれない。象が踏んでも壊れない,なんてわけはないだろうから。