英語と子育て

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少年少女世界の名作文学全集

2015-10-26 | その他
我が家のリビングにある大きな本棚に小学館出版の「少年少女世界の名作文学全集」が並んでいる。



私が確か小学校3年生だった頃だと思う。

父が毎月一冊ずつ買って持ち帰った。

「ほら、今月も来たよ。読みなね 


当時この本は一冊480円した。今ではおそらく0がひとつ多くつくだろうから、安いものではなかったはずだが、父は自分のおこずかいでこの本を買ってくれた(と、母が後日言っていた)。

小学生時代を戦後の混乱時期で過ごし、本も満足に読めなかった両親は、私にとにかく本を与えた。

小柄な私にはかなり重い本であった。でも、新しい本を開けるたびにワクワクした。

それぞれ国に分かれていて、4~5つの物語がまとめられている。絵本ほどではないが挿絵もはいっていたし、振り仮名がみんなついていて、私でも読めた。

ただ、当初小学校3年生の私にとって文字は大きくなく、読むのに時間がかかった。だから、一冊読み終わらないうちに次の本がやってくることもあった。

この全集は全部で50巻あるから、4年以上にわたって、父は伝書鳩のようにこの本を私に届けてくれたことになる。

高学年になると読むスピードも速くなった。ディズニー映画で見た「ピーターパン」も「不思議な国のアリス」もこの原作の方がずっと長くておもしろかった。

中学になってからも、気分転換にぱらぱらめくって読んだ記憶がある。

      

結婚後、実家からこの全集をもってくる時に、ボロボロですすけた箱のハードカバーを全部とった。

息子たちが小学生になった頃、読みにくいので、紙のカバーもはずした。

この本は物語が詰まっているという意外にも特徴があって、表紙にそれはそれはうつくしい絵画が盛り込まれている。



私が大好きな印象派の絵はこの本で初めて目にした。

なんて美しい絵だろうと思った。この次はどんな絵が描かれているのかも楽しみだった 

全集といっても、一冊ずつやってくるのがいい。

50冊まとめて、ば~んともってこられたら、おそらく読まなかっただろうと思う。

大人になってから世界絵画全集を毎月一冊1万円で買ってそろえたが、どんどん増えていくのが嬉しい。

      

さて、この全集をいつまでも飾っておいてはもったいない、と思って、うちの英語学童 Kids English After Schoolに寄贈した。

子どもたちが熱心に読んでくれていると先生に聞いて嬉しく思っている。

アメリカ人講師のブライアンは日本語が理解できるけど、この全集を気に入ってくれた。

「有名な物語ばっかりだし、一冊にいくつもの物語がはいっているし、振り仮名がついているから僕もゆっくり読めて、日本語の勉強になるよ。 僕も買いたいなあ~。どこで売ってる? 

調べてみたら、残念ながら、このシリーズは絶版。

古本でちょっとだけオークションに出ていた。

こういう全集、昨今はみんな読まないのかなあ~ 

子どもを本好きにするには、環境づくりが大事です。

そして、このシリーズは子どもを本好きにして好奇心を引き出す優れものだと思います。 





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