トッペイのみんなちがってみんないい

透析しながら考えた事、感じた事。内部障害者として、色々な障害者,マイノリティの人とお互いに情報発信したい。

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まずは最初の一歩から/絵本『はじめのちいさないっぽ』

2010-03-01 15:06:29 | 絵本・児童文学


 どんなに困難な事態に陥っても、いつまでも、くよくよ悩んでいないで、まずは、最初の一歩を踏み出すことが必要な時がある。最初の一歩の連続が、最後の一歩に導いてくれるのだから。

 子どもの読者のためには、次の文章から。

 君たち、迷子になったらどうする?大人に聞くって?でも、まわりにはだれもいないんだ。えっ、泣いちゃうって。でも、いつまで泣くつもりなんだい。

 これは、道に迷った3羽のアヒルの兄弟のお話。いちばん年下のアヒルは、もう疲れてくたくた。歩いて帰れないって。上のお兄ちゃんが、まず、はじめの一歩をやってみようと言うんだ。お兄ちゃんのやるとおりにしてごらんって。
 まず、片足をあげて「はじめの」というんだ。それから、その足を下ろして「いっぽ」というんだ。次は、反対の足でも同じこととする。
 さあ、練習がすんだね。うまくできたから、君はこれから「はじめのいっぽちゃん」て呼ぶからね。
 お兄ちゃんのいう通り、「はじめのいっぽ」「はじめのいっぽ」といいながら、一番下の「はじめのいっぽちゃん」は、前に進み始めた。森の中をぬける途中で、また、歩けなくなった。お兄ちゃんが言った。「はじめのいっぽ」を忘れたのかいって。そう、はじめのいっぽちゃん、忘れていたようだ。また、再挑戦。森を出て野原についた。おうちのある川まで、もうあと少し。ママに会いたいって、はじめのいっぽちゃんがもう歩けないというんだ。上のお兄ちゃん、また、「はじめのいっぽ」をやってごらんと言った。さあ、またすすむよ。「はじめのいっぽ」「はじめのいっぽ」、くりかえしていく。
 あれ、いつのまにか、はじめのいっぽちゃんは、みんなの先頭になって歩いているよ。そして、家の近くの道でママが待っていたんだ。さあ、今度はママも一緒におうちのある川まで「はじめのいっぽ」「はじめのいっぽ」。

小沢氏、創価学会幹部と会談=参院選後の連携にらみか/気になるニュース

2010-03-01 14:18:07 | 政治
小沢氏、創価学会幹部と会談=参院選後の連携にらみか(時事通信) - goo ニュース

 小沢氏の政治的道義的責任に関しては、不問にしたいという思惑が、民主党の中と、一部のマスコミ、評論家、政治記者の中に渦を巻いています。
 小沢氏の政治講演会の講師には、検察批判を繰り広げた民法ラジオ局の政治記者が招かれています。また、テレビのコメンテーターである評論家は、自民党の政治と金の問題を持ち出すことで、話の論点をはぐらかし、小沢氏の責任なしの結論にもっていきました。要は、旧態依然の政治家の黒い部分を、政権交代というキーワードで、すべて水に流そうという魂胆なのです。
 国民の期待を担って政権に就いた民主党も、自浄作用を発揮することもできません。小沢氏が実際の民主党の支配者のようです。
 北海道大学の山口二郎教授の意見も是非聞きたいところです。選挙前の、検察の動きを受けた小沢氏批判も止めろと主張した政治学の先生です。今回も、不問にふせと言うのでしょうね。
 小沢氏擁護の政治評論家を含めて、立場が変われば、主張も変わるという無責任さを見てしまった訳です。

 この小沢氏が、創価学会の幹部と会談をしたというのですから、全く呆れてしまいます。後期高齢者医療制度、障害者自立支援法などの制度を作り推進して、英米のイラク侵攻に、珍妙な説を唱え、防弾チョッキを着用しての短期間の視察、そんな福祉と平和に反する行為を行った政党の実質的な支持母体、運動母体の宗教団体と、臆面もなく会談できる小沢氏とは、一体、どんな怪物なのでしょうか。あの選挙で、自公政権に見切りをつけ、民主党の政権交代を支えた国民の意思にも反する行為を平気で行える両者の関係に、恐ろしさを感じてしまいます。政教分離の問題に対しても、正当化するような答えはなされていません。こうした動きに対する小沢氏の擁護者の評論家や政治学者のご意見を是非聞きたいところです。

 なお、小沢氏の政治と金をめぐる責任に対する有権者の声は、地方選での、民主党の後退に反映されているようです。
 昨日の沖縄石垣市長選でも、残念なことに、現職が自公推薦の新人に敗れてしまいました。
 町田市の市議選でも、民主党の候補者が、現職も含めて3名落選しています。

 民主党には、是非、政治が誰のために行われるかという基本に戻っていただいて、自浄作用を発揮し、国民政党を目指してほしいものです。内部の松下政経塾の影響も最小限のものにしてもらいたいものです。

北斗市長に高谷氏が初当選〈28日の市長選〉(朝日新聞) - goo ニュース

◇石垣市(沖縄県)

中山義隆氏(42)=無新、自・公推薦、元市議、初当選。大浜長照氏(62)=無現、民・共・社・社大推薦=の5選を阻む。投票率は77.42%。

古くて新しい再生の農法/写真絵本『いのちにぎわうふゆみずたんぼ 』

2010-03-01 01:15:32 | 絵本・児童文学
いのちにぎわうふゆみずたんぼ (守ってのこそう!いのちつながる日本の自然)
呉地 正行
童心社

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 かつての日本には、全国にガンという渡り鳥が生息していて、日本文化の古典の世界では、万葉集の時代から和歌などの詩歌、絵画にも、取り上げれられる事の多い鳥でした。ガンの仲間のシジュウカラガンは、1920年代までは、東京湾周辺で、ヒシクイは1960年まで大阪伊丹市昆陽(こや)池でも見ることができたそうです。しかし、狩猟と開発による環境悪化で、絶滅寸前まで追い込まれ、1960年代の終わりには、ガンは全国で数千羽までに減ってしまいました。その後の保護運動の高まりで、マガンとヒシクイは1971年に国の天然記念物となり、狩猟も禁止され、現在では、10万羽を超えるに至っています。しかし、生息地区が限られた所しかなく、羽数は増えたものの、生息場所は過密状態になっています。もし、ガンの間に、病気でも発生すれば、一気に感染が広がってしまう恐れがあります。また、かつては、日本に渡っていたガンの仲間を、再び、日本に戻そうという試みが成功するためにも、もう一度、生息地を全国に増やす必要があります。

 ガンが日本で安心して暮らせるためには、浅い沼と、近くにえさ場となる水田が必要です。ラムサール条約により、日本最大級の越冬地、伊豆沼・内沼・蕪栗沼は、ラムサール条約湿地に指定されました。

 今後、全国各地に生息地を増やす希望となるのが、冬の田んぼに水を張る「ふゆみずたんぼ」です。この言葉は、「冬期端水水田」というのが、正式の名前だったようですが、親しみやすいように「ふゆみずたんぼ」という表現が考えられました。

 昔は、「ふゆみずたんぼ」は、一般的な農法でした。しかし、今では、冬の間に、田んぼを干してしまうことが普通になっています。そのために、冬の水田に見られた、生物の多様性も失われてしまいました。

 現在のラムサール条約は、自然環境の保全・再生の他に、「賢明な利用」という理念が含まれるようになっています。また、水田も湿地としての活用が考えられるように、条約に反映されるようになっています。

 「ふゆみずたんぼ」は、かつて、農家にとって害鳥扱いされていたガンを、共存できるものという意識の変換が、先の伊豆沼以下の生息地で起っています。「ふゆみずたんぼ」は、冬の間、多くの生き物を呼び込むことになり、その結果、田んぼの土も豊かなものに変わっていきました。農薬、化学肥料の多用による稲作も限界にきているようです。土地を痩せさせたり、塩類を析出させるリスクがあります。

 ガンの生息地の拡大のための候補となった「ふゆみずたんぼ」が、豊かな農法として生まれ変わっているという本書の指摘は、十分、考えるに値するものです。

 まずは、この本の中に載っているたくさんの生き物の写真と解説を通して、自然の姿に触れることから始めるのも、楽しいことです。