平成27年5月17日 本日はパルマからボローニャ経由でフィレンツェに入る。
イタリアを鉄道で旅する場合の一番の問題点は荷物。プラットホームから車両に登る際に2段或は3段のステップを、20キロ以上の重い旅行鞄を引き上げねばならない。これが結構キツイ。日本のバスのステップの倍位の高さの差が有るだろうか。日本の電車がほぼフラットになっているのが本当に素晴らしいと実感する。唯一フラットだったのがミラノ・マルペンサ空港とミラノ中央駅を結ばマルペンサ・エキスプレスだった。
もう一つの問題点は荷物を預かってくれる場所が少ないこと。主要な駅には手荷物預かりがある。昔はもっと沢山有ったらしいのだが、最近は減っているんだと。今回私が旅する地域で、手荷物預かりが有るのはボローニャ中央駅、ミラノ中央駅くらいで、パロマにはない。無い場合は一旦ホテルにチェックインして荷物を預け、そこから身軽になって出かけることにしている。
もう一つの問題は電車の遅れ。5分程度の遅れは通常の様な気がした。列車の発車表示の横に「 5'Ritardo」等の表示が。先ず覚えるべきイタリア語は”ショーペロ”(ストライキ)と聞いていたが、今回の旅ではなかった。
切符を買うのもなかなか大変で、係員から買うのに行列ができている。こちらは言葉の問題もあり大変なので私はやらない。どんな駅にも機械が設置されているから私はそちらを使った。先ず言語を選ぶ。英語を選んで次へと進んで行けば次の電車の案内も出てくる。1等・2等を選び、座席指定もして、支払方法も選んで簡単に切符が買えてしまう。またカードが使える。厄介なのは、この機械の周りにスリが多いこと。使い方の説明をするようなポーズで釣銭をさっと盗んで行くようである。
パルマからボローニャまでは短い距離なのでRV(レッジョナーレ・ベローチェ)の1等の切符を買った。荷物を持つと身軽に動けないので、私は1等に乗ることにしているが、困るのはこの1等の車両が7-10両連結の列車の先頭か、最後か、真ん中かの決まりが無いこと。待機していて予想が外れる急いで走ることになる。その点2等の方が車両が沢山あり楽なのだが、やはり客層が気になる。
ボローニャに到着後、1番線の隣にある手荷物預かりに預けて、歩いて10分で市の中心へ。ポイントは結構中心に集まっている。マッジョーレ広場を囲むように市庁舎、サン・ペトロニオ聖堂、アルキジンナージ宮、ポデスタ館とエンツオ王宮がある。少し離れてボローニャの斜塔がある。
サン・ペトロニオ聖堂は14世紀から17世紀にかけて建設され、今もまだ未完成。
アルキジンナージ宮は1803年まではボローニャ大学であった。ヨーロッパ最古の大学で、自由都市ボローニャだからこそ教会の反対をものともせず、世界初の人体解剖が行われた。その解剖学大階段教室が公開されている。
ボローニャの斜塔は、当時皇帝派と教皇派の対立の中で、どれだけ高い塔(砦)を作るかを競ったと。
ボローニャの観光を終えてボローニャ駅に到着。手荷物預けの隣がitaloの切符売場。これは新しく出来た私鉄でイタリア国鉄の遅れなど悪い点を改善して早く・安いサービスを行っている。新幹線並みの高速で最高は340とか360キロを出すという。ボローニャ-フィレンツェ間を30分で走る。案の定電車は5分遅れで入線したが、途中で頑張って300キロで走り、5分の遅れを取り戻し自慢げに”We are on time"と表示がでた。予定通りの時刻にフィレンツェに到着した。(21,648歩)