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十三崖(史跡名勝天然記念物)のチョウゲンボウの繁殖地・・・

2019-07-20 17:32:40 | 野鳥写真
十三崖の景色(営巣場所の巣穴が無数に開いている)







夜間瀬川十三崖のチョウゲンボウの里と県庁裏の裾花川のハヤブサの生息地へ・・・(5/27日のブログの投稿記事)

 長野県の景勝地、中野市深澤の夜間瀬川の十三崖チョウゲンボウの里へ出掛けることにした。栄村の移住先からは思いのほか近く32kmとなっており、状況に応じ更に30kmの長野市内の長野県庁の裏の裾花川の対岸の岩棚で子育てをしているハヤブサのところへも寄ってこようと思いながら出掛けて行きました。国の史跡名勝天然記念物の十三崖チョウゲンボウの繁殖地

夜間瀬川十三崖・・・(チョウゲンボウとハヤブサの里)
 対岸の岸壁の亀裂みたいな狭いところにチョウゲンボウ達が営巣し子育てをしていましたが、巣から顔を出しているのが1~2羽だけなので、実際は4~6羽の雛達が入っているのではないかと思われると地元の人が入っていた。
 チョウゲンボウ達はよく雛へ給餌を運んで来ていましたので、数羽の幼鳥(雛よりも大きくなっている)がいるように思われたため、あと一週間程度で巣立ちしそうな感じがしていた。
 もう一カ所は下流に架かっている橋の下にもチョウゲンボウが営巣しいるると地元の人が話していたが、人工的な構造物でないところに営巣している方が絵になるため、見にも行くことがありませんでした。
 誰もが知る十三崖のチョウゲンボウの里は長野県の景勝地となっているため、崖の高さが30m、全長さも1kmくらいあると言われているので、不思議な感覚な場所でもあります。
 河川工事なのかダンプカーが河川敷の砂利道を時折多少気遣ってなのか徐行で走ってくれているかも知れませんが、埃を巻きあげるために我々がいる方に風で流れて来ていましたので、川の上(流れの上には上昇気流が発生しているらしく・・・)を埃が充満すると霞が架かったようになり、埃ぽっいところで撮影していました。
 ハヤブサの営巣場所も地元の人がわざわざ車に乗せてくれ案内してくれたため、藤のツルが垂れ下がって風が吹かないと巣が見えない場所だったが確認してきました。

十三崖のハヤブサの画像・・・(5/27日撮影)


ハヤブサの幼鳥の巣立ちの飛び出し寸前のシーン・・・1

ハヤブサの幼鳥の巣立ちの飛び出しシーン・・・2

ハヤブサが巣立ちした幼鳥を追い駆けるように巣穴から飛び出しシーン・・・1

長野市の裾花川の岩棚・・・(ハヤブサ)
 15時過ぎに現地に到着すると、20~30人のカメラマンやバードウォッチャーが来ていましたが、一羽が巣立ちしたというか巣から落ちしてしまい、巣に戻れずにとんでもない高いところまで上がっていました。
 何人かの知り合いも来ていましたので、毎年長野県庁のハヤブサ達は幼鳥達が給餌を要求しても餌を持ってくることもなく、幼鳥達の巣立ちを促しているようだった。
 ハヤブサのつがい達はよく飛び回っていましたが、午後の三時になると半逆光となるため、太陽側を飛ぶと眩しくて何も見えなくなってしまいましたが、ハヤブサの飛び出しや飛翔シーンがよく撮ることが出来た。
 ここ二三日が幼鳥達の巣立ちだと思われるため、巣立ちを促すつがい達が餌が貰えないために巣にいる幼鳥達は「ヒィー、ヒィー・・・」と鳴いているので、明日から土曜日もあり多くのバーダーが訪れると思われる。
 5時過ぎに現地を発って、62kmの道程を戻ってきましたが、同じ長野県内(北信→北信R18号線~R117号線)を約2時間掛けて戻ってきました。

十三崖のチョウゲンボウの画像・・・(国の史跡名勝天然記念物の十三崖チョウゲンボウの繁殖地)


チョウゲンボウの雛が巣穴の中に・・・1

チョウゲンボウが巣穴から飛び出したシーン・・・1

チョウゲンボウの飛翔シーン・・・1

チョウゲンボウの飛翔シーン・・・2

チョウゲンボウの飛翔シーン・・・3

チョウゲンボウの飛翔シーン・・・4

チョウゲンボウの飛翔シーン・・・5

チョウゲンボウの飛翔シーン・・・6

チョウゲンボウの飛翔シーン・・・7

チョウゲンボウの飛翔シーン・・・8

チョウゲンボウの飛翔シーン・・・9

チョウゲンボウの飛翔シーン・・・10

チョウゲンボウの飛翔シーン・・・11

チョウゲンボウの飛翔シーン・・・12

チョウゲンボウの飛翔シーン・・・13

チョウゲンボウのホバリング・・・14

チョウゲンボウの雛の飛び出しシーン・・・1

チョウゲンボウの餌運びシーン・・・1

チョウゲンボウの木止まりシーン・・・1

史跡名勝天然記念物、十三崖のチョウゲンボウ繁殖地について・・・

 十三崖は、長野県中野市深沢地内の夜間瀬川右岸の「十三崖のチョウゲンボウ繁殖地」(昭和28年11月14日指定)として国の指定を受けた史跡名勝天然記念物です。
 十三崖は、高社山の火山岩が河川や地すべり等で運ばれ堆積した扇状地を、千曲川の支流である夜間瀬川が浸食してできた崖です。以前の夜間瀬川は中野市の南西側を流れていましたが、応永13年(1406年)の大洪水で流れが北側へ移動し、現在に近い位置になったとされています。夜間瀬川によって崖面が繰り返し浸食されたため、垂直な崖面が維持されています。
 なお、崖は北西から南東方向に約1.5km続き、中央部分で30m以上の高さを保っています。夜間瀬川の上流は横湯川と角間川が合流し夜間瀬川が形成されており、流域には湯田温泉や渋温泉があり、スキー場のある志賀高原(志賀山)等が源流となっている。

十三崖とチョウゲンボウの関わり・・・

 チョウゲンボウの集団繁殖は、スペイン、ドイツ、日本、ノルウェー、ロシアなどで記録されていますが、最も多くの記録があるのは日本です。集団繁殖は崖や建造物にある穴などで行われますが、その営巣数は2つがいから28つがいまで変化します。国内では昭和20年代から崖地の集団繁殖地が長野県、山梨県等で発見されました。しかし、これらの集団繁殖地ではつがい数が減少し、消滅した集団繁殖地も数多くあります。その中で 「十三崖のチョウゲンボウ繁殖地」は、昭和28年に国の天然記念物に指定され、現在も集団繁殖を継続する、世界的にも希少な崖地の集団繁殖地です。

 日本では、夏季に本州の北部から中部で繁殖する。北海道や四国、九州でも夏季に観察されたことがあり、繁殖している可能性もある。冬季は繁殖地に残る個体と暖地に移動する個体に分かれる。また、日本全国各地に留鳥又は冬鳥として生息している。

 ハトくらいの大きさで全長30~40cm。翼を広げると65~80cm になる。体重は雄が150g、雌が190g 程度である。雌の方が大型である。羽毛は赤褐色で黒斑がある。雄の頭と尾は青灰色。雌は褐色で翼の先が尖っている。

 齧歯類や小型の鳥類、昆虫、ミミズ、カエルなどを捕食する。素早く羽ばたいて、体を斜めにしながらホバリングを行った後に急降下して地上で獲物を捕らえることが多いのが特徴。ハヤブサ類だが、飛翔速度は速くない。

 その視力は紫外線を識別することが可能で、この能力は主食である齧歯類の尿が反射する紫外線を捕捉し、捕食を容易にさせていると推測されている。ハヤブサと異なり、捕らえた獲物は周囲が安全ならばその場で食べる。

 夜間瀬川にのぞむ高さ約30メートルの十三崖の絶壁にある。毎年春から初夏にわたりチョウゲンボウはその壁面にある夛数の穴を利用して生息繁殖する。
 チョウゲンボウ(Falco tinnunculus interstinctus Harsfield)はハヤブサ科の一種で益鳥であり、かように夛数繁殖することは他に類例を見ず学術上貴重なものである。

人間との関わり・・・
 近年、市街地でもよく見かけるようになった。これは、獲物となる小鳥類が豊富なこと、天敵が少ないこと、ビルなどの構築物(お大きなコンクリート構築物の橋梁の下等)がねぐらや繁殖場である断崖の代わりになっていることなどが理由とされている。

かつてはチョウゲンボウ達が集団繁殖いたが・・・(ウィキペリア参考)

 長野県中野市の十三崖(じゅうさんがけ)では、チョウゲンボウが集団繁殖しており、国の天然記念物に指定されている。十三崖の営巣数は1950年には20であったが、巣穴への草木の繁茂、エサのハタネズミの減少、崖に棲みついたハヤブサの影響などにより減少し、2013年・2014年には初めてゼロとなった。2015年・2016年の巣穴数は3となっている。営巣数回復のため中野市は2017年度から新規の巣穴の掘削や既存の巣穴に繁茂した草木の除去など整備計画を実施する。

 チョウゲンボウ(長元坊)の語源は不明だが、蜻蛉(トンボ)の方言の一つである「ゲンザンボー」が由来ではないかと提唱している。チョウゲンボウが滑空している姿は、下から見るとトンボが飛んでいる姿を彷彿とさせることがあると言われ、それゆえ、「鳥ゲンザンボー」と呼ばれるようになり、いつしかそれが「チョウゲンボウ」という呼称になったと考えられている。

今年のチョウゲンボウの営巣の状況・・・(一つがい+α) 
 ハヤブサが十三崖に営巣するようになり、チョウゲンボウ達の営巣数が激減したと言われているため、今年も崖の巣穴には一つがいのチョウゲンボウが営巣し子育て中だったが、十三崖の下流の橋桁に一つがいのチョウゲンボウが営巣していた。

近年、タカ目ハヤブサ科チョウゲンボウ⇒ハヤブサ目ハヤブサ科チョウゲンボウに変更・・・

 鳥の世界に異変が起きている。日本鳥学会は、外見などからタカやコンドルに近いとしていた猛禽(もうきん)類のハヤブサを「インコ、スズメの仲間」と変更。特別天然記念物のトキも、コウノトリ目からペリカン目に変わった。DNAの研究が進み、大きさや性格が異なる鳥たちの意外な間柄が分かってきた。

 国内の自然界で確認されている鳥は約630種類。同学会は昨年9月、「日本鳥類目録」を12年ぶりに改訂し、DNA分析の結果などを基に、分類を大幅に見直した。

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