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サンコウチョウ達の習性・・・

2017-06-24 17:29:21 | 野鳥写真


駄目な空抜けのサンコウチョウの写真です。(背景の光が強すぎるため、これ以上の+3.0補正をすると真っ白けの写真になってしまう)
サンコウチョウの動きはいい感じでしたが、これが実力かも知れません。

正常な+補正のサンコウチョウの写真です。(+2.0補正)
同じ空抜けでもこれ程の差が出てしまう。

他のサンコウチョウの写真です。(多少+補正している)
背景の中に明るいところがあるため、補正しないと撮れない。

サンコウチョウの生態や習性・・・

 スズメ目のカササギヒタキ科に属し、台湾やフィリピンでも繁殖しているが、日本では夏鳥として5月の上旬くらいに渡来し、繁殖期を迎え暗い杉の林等の中の比較的高いところに営巣し繁殖し6月下旬頃に雛が巣立ち、雛達が独り立ちする時期の8月の後半から9月の上旬くらいには中国南部・インドシナ・スマトラへ渡って行ってしまう。
 サンコウチョウのオスは、目の周りのアイリングの幅が広く嘴もコバルト色で特徴的です、又、尾が長く40cmもあるものもいるが、春の渡りの時には尾の長い状態で渡来するが、秋の渡りの時には長い尾羽を自分で抜いて落としていく、メスにもアイリングがあるがオスほど目立たない青色をしており、尾も長くないが個体には冠羽あり色などは殆んどオスメス同じである。
 国内に飛来しているサンコウチョウ達はスギやヒノキなどの比較的暗い林の中を好み、林内を動き回り殆ど林外に出ることはないが、林縁部に出て飛んでいる虫などをフライキャッチしていることもあり、又、営巣時に巣材に使用するクモの巣を自分の体に付け、巣材の苔などを安定させるためにクモの巣のあるところを飛び回っている。
 木の枝の二又や三叉を利用し、小さなすり鉢状に上手につがいが協力して営巣しているが、「月日星ホイホイ」と鳴き声が特徴的で分かり易いためなのためか、営巣場所をヒヨドリやカラス・ヘビなどに見つけられてしまい、繁殖期の巣造りや抱卵中にも襲われ易く、何度も営巣場所を変えているつがい達も少なくない。
 
サンコウチョウ達の渡り・・・
 
 南の国から渡って来るため、沖縄県の離島や関西地区(最近では大阪城が有名)に一旦降り立つ個体もあり、首都圏や関東一円、又、全国各地に渡来して来ているが、沖縄県内や各離島では4月頃に立ち寄る個体が多く、尾の短いリュウキュウサンコウチョウと混在しておるため、渡りの時季には一緒に見ることができ撮れることもある。
 沖縄県内や離島に渡ってきたサンコウチョウ達はそのまま留まり繁殖期を迎えるものもあるようだが、サンコウチョウ達の中には再び本土へ渡って来てから繁殖期を迎える個体もいるようですが、南西諸島の沖縄では公園などで数多くのサンコウチョウが見られることから実際のところはよく分からない。

サンコウチョウ好きが多い・・・

 個性的な容姿(目のアイリングやオスの尾の長さ)や鳴き方で、サンコウチョウ好きのバーダーが多く、この時期になると毎日サンコウチョウ達がいる公園などに足を運んで来ているため、サンコウチョウが営巣しているところは何処も野鳥カメラマンやバードウォッチングの達で賑わっている。
 見ても見れなくても、又、撮れても撮れなくても、そこにサンコウチョウ達がいるだけで、大勢のサンコウチョウファンが三々五々集まって来ると、野鳥談義や撮影機材などの井戸端会議ならぬ、サンコウチョウ集会が行われています。
 前述のとおりサンコウチョウは、南国の特徴的な容姿をした野鳥ですが、サンコウチョウが渡来し営巣場所を決めるころになると、他の夏鳥達が繁殖も一段落していまい、バーダー(野鳥カメラマンやバードウォッチング)達が見るものや撮るものが無くなってきている時期と重なるため、サンコウチョウに人気が集中することもあるかも知れないが、尾の長い鳥がキジの仲間のヤマドリ(野鳥の中の最長125cm)くらしか思い当たらないということもあるが、キジは飛ばないがサンコウチョウは長い尾をヒラヒラさせて飛び回る小鳥なので、個体の綺麗さでは差がないかも知れないが、幻想的な可憐な野鳥では他を圧倒している野鳥と言える。(南国のおとぎの国から来た天使のような鳥。)

サンコウチョウ達の生態や習性を知って撮る・・・

 地上近くの虫を捕るのでなく、木の上の方にいる虫を捕ったり、飛んでいる虫をフライキャッチして捕り食べているため、木の上の方を生活のエリアととしている方がサンコウチョウ達にとって都合が言い訳ですから、真上のサンコウチョウ達を狙うのでなく少し離れた場所から撮ると、自然なサンコウチョウの止まりものや飛ぶシーンの写真が撮れると思われる。
 普通空抜けというと、被写体の野鳥が止まっている下に木や岩などがあるため、露出補正も比較的簡単なのに対し、暗いスギの林の中などではサンコウチョウ達が上を飛び回るために、ところどころ空抜けになっているため、サンコウチョウが飛んで何処にと止まるのかで、+補正量が全然違ってしまいます。
 一般のJEPG撮りについて考えていくことにしますが、前述のとおりですと天気のいい青空の場合+0.7~1.0補正量でいいものが、曇り空の場合は+1.7~2.0の補正量となりますが、こぼれ陽や強い逆光が真っ暗な一部から光が差し背景にあると、一般的な+露出補正量では対応できません。+補正量(+3.0以上)が多過ぎると、真っ白になってしまいますので、取り返しのつかない画像となります。
 こな時の強い逆光の対処方法として、RAWで撮る方法も在りますがピントが出ていること、ある程度の逆光撮りでも暗さの度が過ぎてなければ、後からパソコン上で修正ができますが、それなりのリスクや不確実な要素も高くなります。
 自分を含むアマチャの皆さんには、逆光撮りも+の適正補正をしながら丁寧にJEPG撮りをお勧めします、何故ならば後から何とかなると安易な撮り方を身に着けると、本当の撮影技術が高めることができませんので、ハイアマチャになられてから、又、ここ一番ミスをできない時にRAW撮りをお勧めします。RAW撮りをしていれば全てOKということではありませんので、自分の撮影技術を磨くことが優先と考えます。
 プロカメラマンは、全て撮ろうと思わずに、撮影機材の能力や自分の撮影技術とを図りながら、捨てるものは捨てる(野鳥写真は芸術的要素の少ない写真であり真実を撮るため、撮れないものは諦めるという決断も大切です)という勇気も時には必要なのではないでしょうか・・・。

サンコウチョウの尾羽に関する余談・・・

 サンコウチョウのオスの長い尾羽は、高額で取引されていると言われるが、折れたり傷のないものは一枚15万円位で取引されているとも言われいるが定かではありません。
 貴婦人たちの帽子の飾りに使用したり、衣装に取り付け飾りとして使用するものらしいが飽くまで希少価値なので、そんな値段が付いているのだろうと想像されるが、只驚くばかりでありますが自分達にはあまり関係がないですけどね・・・。
 秋の渡りの時には、サンコウチョウのオスは自分で尾羽を落としていくと言われるので、もし興味がある方は熊に気を付けて探してみては・・・。  

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