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「宇宙と物質の起源 「見えない世界」を理解する」高エネルギー加速器研究機構 素粒子原子核研究所

2024-06-23 23:19:18 | 読書
第1章
ウィルソンの霧箱に発明によって素粒子研究が一気に進んだことには感動だ。霧箱によってアンダーソンが陽電子を発見し、ブラケットが対生成を観測した。いずれもノーベル賞を受賞している。
E=mc2から、質量とエネルギーは同じという事で、極めて小さい電子の質量を表現するのにgではなくeVで表現する。電子の質量は0.511MeV。陽子の質量は電子の約2000倍で938MeV=0.938GeV。ヒッグス粒子は125.25GeV
第2章
力を伝える素粒子。強い力=グルーオン。電磁気力=光子。弱い力=W粒子(正電荷、負電荷)、Z粒子。他の力は1種類の粒子しかないのに、なぜ弱い力にはW粒子、Z粒子と2種類(正負含めると3種類)あるのだろうか。バランスが悪い。
量子場とは、空間が素粒子を作り出す能力。何もない空間にエネルギーが励起(?)すると、粒子が生まれる。
第3章
元素の起源。と、これまでの素粒子よりは大きな世界となり、異質な内容。宇宙や星の起源がわかるので面白そうではあるが、今の興味は素粒子のため流す。
第6章
CP対称性の破れ、Charge(電荷)・Parity(パリティ)、電荷は+-、パリティは右巻きか左巻きか。
なぜこの世界は反物質より物質の方が多いのか。むしろ反物質はなくなってしまっている。
ニュートリノ振動理論とは電子ニュートリノ、タウニュートリノ、ミューニュートリノの3種のニュートリノが時間と共に変化する事。
第7章
宇宙は大きなスケールで見ると一様(横にずらしても模様が同じ)で等方(回転させても模様が同じ)で、この一様等方性を宇宙原理と言う。
宇宙の大きさ(風船で例える)が半分になれば、光の波長が半分になり、光のエネルギーが2倍になる。個数密度も加味すると16倍になる。どんどん小さくしていくと、いつかは光のエネルギーが物質のエネルギーを上回る。つまり火の玉の宇宙になることが推測される。
第8章
ダークマターやダークエネルギーの説明。これがいきなりわからない。
第10章
相対性理論と量子力学を合わせた、「相対論的場の量子論」つまり場の量子論。
素粒子というのはモノではなく、場において励起状態にあるもの。つまりコト。
真空というのは無ではない。ポテンシャルで満たされている。あるきっかけで励起状態となり、物質が現れる。ということが科学的というより、概念、感覚として理解が深まった気がする。
 
20240403読み始め
20240623読了

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