ビールを飲むぞ

酒の感想ばかり

青島ビール

2022-01-29 16:33:03 | ビール

加賀市のSHOCKで購入。

久々の青島ビール。そして缶は初めてだ。

色は333より薄い。

333と似ているが比べて甘味がある。

濃さ、苦味、香ばしさ、雑味がほぼ無い。

日本のビールのような後味の、苦味、香ばしさというのがほとんどないようだ。

ただし、まずいわけではない。


333

2022-01-29 16:17:14 | ビール

加賀市のSHOCKで購入。

東京の池光エンタープライズが輸入している。

確かバーバーバーと発音するのだったか。

ベトナムのビールだ。

333の下の図柄がベトナムっぽい。

瓶ではよく売られているが缶は初めて見た。

香りは少し発泡酒第3っぽいエグみのある香り。

飲むと意外とスッキリしている。

コクはあまりなく、苦味もほとんどない。日本のビールのように香ばしさというのもない。ジュースっぽい食感。

ただし薄くてまずいというわけではない。

やはり発泡酒ではない、ビールだ。


富美菊

2022-01-10 20:37:26 | 日本酒

日本酒っぽいかおり。

日本酒っぽい甘め。

辛っぽさも感じるが、淡麗ではない。濃厚寄り。

甘いというのは、氷の壁が突き立っているというイメージ。

甘いと言っても平板ではないので、そして日本酒っぽさ全開ではないので飲める。


「銀河忍法帖」山田風太郎

2022-01-04 19:13:12 | 読書
記録によると東西書房松原店で購入したようだが、別の店舗の可能性がある。購入日もわからない。1981年刷の角川文庫。処分してしまったのでもう確認はできない。今回は2021年12月に再発売したものを買い直した。
1回目は読みきったかどうかもわからない。始めだけ読んだかどうかも怪しい。格好いい忍者が好きだったので、この作品のようなやくざものっぽいキャラクターは当時好きでなかったかもしれない。
お船 鉄砲
お汐 煙幕を操る
真砂 バネのような柔軟性のある物体
お凪 硫酸の入った小瓶
お珊 油を飛ばすポンプ
象潟杖兵衛 棒の先に鎖をで繋いだ棘の付いた玉
牛牧僧五郎 鉛玉を扱う
狐坂銀阿弥 片目、どんどん絞られる琴糸の輪
魚ノ目一針 両手両足の指に針を挟み自在に飛ばす
安馬谷刀印 左右の手で別々の作業ができる
大久保長安の婿が服部半蔵らしい。これは初耳。大久保長安は家康にも物言えるくらいの人物で、科学技術の知識がある。サイエンスという単語も出る。佐渡を始めとした金山銀山を見つけることに長け、徳川の財政に大きく貢献している。この度は大坂の役に備えて、佐渡へ渡ろうと考えている長安。重要人物なので伊賀の服部半蔵は自分の手下の忍者を護衛に付けようとするが、長安は近代的な武器をもった愛妾たちだけで事足りると断る。そこで愛妾たちと伊賀者の間で技の披露がなされる。
長安の怪しいところ。黄色く濁った酒、女精酒を若さの源と愛飲している。風太郎ファンならすぐに想像がつく。蔵に寝かせている5つのうち、3つは土に埋め熟成させようと指示を出し、残り2つを佐渡へ運ぶようにする。
長安の一行は甲府城に立ち寄る。その途中には裸虫と呼ばれる無宿人たちの群れがいた。佐渡の金掘りは過酷で、水がどんどんわき出てくるので、それを急いで排出しないと溺死してしまう。その苦役を無宿人たちにやらせようと集められてきた者たちなのだった。同じような格好の六文銭の鉄だが、彼はそういった無宿人たちを集め束ねる者だ。
お頼という美女がその前を通る。鉄は声をかける。鉄の惚れた女らしい。鉄はお頼を抱え逃げ出す。その途中で女精酒の甕が乗せられた籠を倒して行く。そしてその甕のなかというと、半分腐敗した美女の死体だった。風太郎ファンの自分の予想を上回る正体。女精酒はその名前から、女性の分泌物から作った酒だろうと想像していた。初期の忍法帖ならそうだろう。しかし今回は女性そのものが酒に浸けられていたのだから予想外だった。
魚ノ目一針の過去の悲恋が出てくる。これは今までの風太郎に見られないことだ。組屋敷の若い後家に対して当麻万之介と争った。万之介は手裏剣の名手。一針は手裏剣から派生し針を使う。指の間に挟めば片手で4本打てる。その対決、結末が切ない。意外とまともな忍者。女六部を助け一緒に逃げる鉄、それを追いかける一針。一針は鉄の手足を得意の針で欄干に縫い付け、女六部を襲う。と見えた瞬間、手を針ごと抜き、そのまま一針のうなじを攻撃。一針は即死だった。一針の恋愛の話があり、針の技を体得したエピソードがありながら一瞬で倒される呆気なさ。
女六部は朱鷺という名で、大久保長安に兄を殺されその恨みがある。
大久保は佐渡に渡るが、それをつけていく六文銭の鉄と朱鷺。
六文銭が大久保の居住する赤玉城を偵察していると
狐坂銀阿弥が現れる。ここで先ほど同様、銀阿弥の過去の悲恋が挿入される。好き同士であった女を親方の命令でライバルの男にくっ付けられた。女の方も家筋を取り、呆気なくその男に乗り換えた。恨んだ銀阿弥は二人とも惨殺する。といったエピソードが風太郎らしい。で、琴糸の輪を自在に操る銀阿弥と六文銭の対決だが、これも意外と簡単に決着がつく。なかなか六文銭の機転と運動神経は優れている。そのくせ、一針を倒したときに取っておいた針を、何故か倒した銀阿弥のつぶれた方の目に刺して去るのだった。しかも今度は銀阿弥の琴糸を持ち去る。
もしかしたらそう言うパターンが続くのか。敵の過去を紹介し悲しい過去を背負っていると思わせつつ、六文銭との対決では呆気なく倒される。そして前回倒した忍者の武器を次の忍者の死体に残す。挑発的だ。
朱鷺の元に戻ってくると、あまりの無鉄砲、無計画ぶりに一緒に行動できないと宣告される。
早速赤玉城から追手が迫る。朱鷺をかくまうために六文銭が考えたのは遊廓の主である庄司甚内のところに遊女に紛れさせることだった。何やらこの庄司甚内は、後の庄司甚右衛門という吉原を造った人物らしい。またこの相川遊廓の発端は、信長の息女の松君姫で、本能寺後逃げ、尼となり各地行脚しつつ、何人かの仲間と佐渡に渡って、春をひさぐようになったということらしい。
牛牧僧五郎。女精酒の原料となる女、お唐を捕まえようとするが、ひょっとこ面を被る男に奪われる。僧五郎の手投弾を難なくかわし、輪っかで右手と首を拘束した。ひょっとこ面の男はもちろん六文銭、そして輪っかは勿論銀阿弥の武器である琴糸の輪だ。今回はパターンが異なり、僧五郎はここでは倒されない。また過去のエピソードも恋人の話でなく、芦名主膳との対決の話だ。
安馬谷刀印は両手両足を自在に操る。。そして、あの二刀流の宮本武蔵を破った過去がある。といっても武術で破ったわけではないのが風太郎忍法帖らしい。
六文銭の正体は知れないが、朱鷺の正体も知れない。朱鷺は大阪方のくノ一ではないか。むしろ九度山の真田の忍びではないか。
終盤は怒涛の展開だ。金山に追い詰められる六文銭と朱鷺。駆け引きに息をのむ。朱鷺の正体も何やらありそうだが、何だかんだと六文銭に気を遣う味方但馬の素振りから、六文銭自身の正体も怪しい。そして、クライマックスではそれが明らかになるのだ。つまり。家康をトップとして、陽のN02である大久保長安、そして陰のNo2である本多佐渡守がいる。佐渡守が大久保を排除するために六文銭の鉄すなわち雲母鉄平を差し向けたというのが真実だ。朱鷺は途中でもふれられた通り、九度山の真田幸村が遣わしたくノ一だ。徳川を潰すために真田は朱鷺を潜らせたわけだが、元は、本多が大久保を追い落とすための大きな流れに巻き込まれた格好となる。
話の筋は山田風太郎らしく、どんでん返しと、予想外の展開を見せる。互いの駆け引きが予想もできない。
大久保長安は腑抜けとなり死んだも同然、毛利算法は毒を飲んで殉死、日本の科学を担った、担うであろう両人物がダメになる。
結末、タイトルの意味がわかる。これは「銀河忍法帖」だが、そのの前の名前が「天の川を斬る」だ。何だかファンタジーっぽいキラキラした安っぽさをイメージしていた。ところが、味方但馬の放った言葉「お前は、日本の未来にかかる大銀河を斬った。日本は100年、300年遅れることになる」。外道忍法帖のような衝撃的な予言の言葉。
司馬遼太郎とは描き方が異なるが、家康と本多佐渡守正信の身内抹殺のいやらしさがここでも出てくる。
一番初めに読んだ(かどうかわからないが)中学生か高校生の時、その当時は面白く感じなかっただろう。しかし、今読むとかなり完成度の高い忍法帖であることが分かった。
これの続編(公式なのかは不明だが)と言われているのが「忍法封印いま破る」だ。これは銀河忍法帖よりさらに読む気がしなかった。たしか角川文庫で買った記憶があるが、多分古本で買ったが読むことはなかったように思う。しかし、今は読んでみたい気がする。処分してしまったので再版を期待する。多分この流れでは近々復刊するような気がする。
つくづく思うが、忍法帖シリーズは戦闘のの面白さがあるが、駆け引き、つまりストーリーの流れの上での駆け引きと、戦闘シーンにおいても駆け引きが根底にある。つまり忍法帖であっても深いところではミステリの応用であるのだ。それが話に深みを与えているのだ。これに似たアクション小説などいくらでも書けるだろう。しかし物足りなさを禁じ得ない。薄っぺらなものになると思う。しかし、さすがミステリ作家の書くアクション小説には尊敬の念しか抱かない。そもそも山田風太郎はアクションを書きたかったのだろうか?
 
2021年版の表紙のイラストはせがわまさきで、ちょっとなじみがない。
1977年版、佐伯俊男バージョンの表紙。
とはいえ、こちらも軽い。しかし、こちらを見慣れている。
 
20211205読み始め
20220104読了