20220906七尾市に出張した際、鳥よしという居酒屋に入った。日本酒が色々ラインナップされている。菊姫は飲んだことはないが、この機会に試してみようと言うことで注文。メニューには菊姫、吟醸酒としか書かれていない。お店の人がついでくれるときにラベルをみたら 「加陽菊酒」だった。なるほど。
実はこの酒はこの店の中では高額な部類で850円。流行りの獺祭などと同じくらいだ。
飲んでみる。
菊姫に対する先入観は、熟成感があって、濃厚に甘めでつらいかとおもった。
しかし、
予想外に吟醸味がある。飲み口はフルーティーささえ感じる吟醸感。
ベースは、やはり、天狗舞などを連想する甘い熟成風味がある。しかし不快ではないのが意外。
これはうまいのか不味いのか錯覚する。
吟醸酒と言えば、フルーティーで、さっぱりと水のようと言えるのだが、これはフルーティー(?)さがある、なのに熟成感のある甘ったるさがある。今まで味わったことのない味わい。
正直いって悪くない。クセのある熟成酒をイメージしていただけに、ある種の個性はあるが、呑みにくさがなく気になる味。
20220909追記。
今回が本番。実際買って家で飲む。
2400円するので結構高いほうだ。
注ぐと、店で飲んだとき同様山吹色と印象ではない。緑がかった黄緑。
香りは、一瞬酸味のあるフルーティーなもの。直後から、関西の酒風の辛い香り。
重厚な米の風味。
酸味はやはり少ない。
ベースは甘いのだ。これは解説にあるカラメル風味がそれなのか。ただのカラメルだとすれば甘味はないはずだが、甘く感じる。
甘味が基本でありながら、周辺にパワフルな酸味がある。
そのため、初期中盤は甘味があり、後半から後口の前半にかけて周辺に濃い酸味が立ち上がる。
牡蠣油漬と合わせると、平板な、硬い板のような風味。
平板というのは、悪い意味ではなく 、熟成から来る甘ったるさがない。だから、飲みにくさがあまりない。
凱陣と比べると、何とおとなしく感じる。凱陣は酸味とヨードが豊富。
なのでちょっと負けるかもしれない。
焼鳥的な醤油をベースとしたつまみと合うかもしれない。
20220910追記。
中華クラゲ鶏肉きゅうり、と合う。菊姫自体はやはりどこかでカラメル風味がある。それが打ち消されて飲みやすい。
天然ぶりの刺身やさんまの刺身と合わせると酒が勝つのでカラメル感がより感じられてしまう。
20220913追記。
あん肝と合う。
トータルで合う。これはいい。
いや、ごっちゃまぜでしっくり合うのだ。それが何なのかは今後の分析による。
20220918追記。
さいぼしと合わせる。これは前回も感じたが、飲み口の直後から独特の風味。カラメルの系ではない。悪い意味ではないが薬品感。それは香味と甘さが凝縮したある種の糖のように感じられる風味。これは今までのんだ酒にはない特徴。
それはさておきさいぼしと合わせると、カラメル感は非常に薄くなる。酸味のあるパンチのある酒と感じる。口の奥、鼻の奥に刺激を感じる。
20220923追記。
今回飲むと、関西の酒の味となってしまった。アルコール感が強く感じられる。そして辛い。不思議なものだ。