医療裁判傍聴記

傍聴した観想など

薬の安定供給への影響懸念も 沢井製薬の検査不正

2023-10-23 19:58:19 | 医療界

ジェネリック医薬品(後発薬)の深刻な供給不足が続く中、再び、後発薬メーカーによる不正が明らかになった。業界最大手、沢井製薬では長年、承認を受けた手順と異なる方法で品質確認検査が行われていた。国内後発薬市場でトップシェアを争う沢井製薬の不正は業界に衝撃を与えている。

沢井製薬は23日、九州工場(福岡県飯塚市)でつくっていた胃潰瘍や急性胃炎の治療薬、「テプレノンカプセル50ミリグラム(サワイ)」にかかわる安全性確認を巡り、不正があったと発表した。

平成22年に行った社内の試験で、有効期限の3年を1年超えている長期保存していたカプセルを使った場合、薬の成分の溶出が低下していることが分かった。その後、27年以降、保存3年目のカプセルから内容物を取り出して別の新しいカプセルに詰め替えて試験を行うという、承認を受けた手順と異なる方法で試験を進めた。同社は「有効性や安全性に大きな影響を与える可能性は低い」としている。

当局による業務停止命令などの判断はまだ行われておらず、同社の生産体制や、後発薬全体の安定供給への影響については未知数だ。同日、会見を開いた木村元彦社長は「行政当局の判断を待っている。既存品の出荷に影響を及ぼさないように対応する」と答えるにとどめた。

ただ、現在、国内で起きている後発薬の供給不足は令和2年以降相次いで発覚した後発薬メーカーによる製造工程や品質管理の不正に端を発している。小林化工(福井県)では2年12月、爪水虫などの治療薬に睡眠導入剤が混入したことによる健康被害が明らかになった。3年3月には当時、業界最大手だった日医工(富山市)が、承認されていない工程で製造した医薬品を出荷するなど品質管理上の問題を指摘され、富山県から業務停止命令を受け、製品を自主回収した。こういった不祥事の積み重なりが今も続く供給不足につながった。

「日医工の不正の後、業界のリーディングカンパニーになった沢井製薬での不正。いよいよ安定供給が危なくなるのでは」。製薬業界関係者はこう不安をあらわにした。

この十数年、政府は医療費の抑制につなげようと後発薬の普及を促し、4年度の出荷ベースでの調査によると、後発薬の数量シェアは約8割を占めるようになっている。その中で、後発薬業界には、需要の急拡大にメーカー側の体制整備が追いつかない状態が続いていた。

その中で、沢井製薬は業界のリーディングカンパニーとしての責務を自覚し、率先して法令順守の意識を高めなければならない立場だった。今回は、会社側が4月に不正を把握しながら、公表が10月になったという、対応の遅れも指摘されている。安全性の高い薬の安定供給のためにも信頼回復が急がれる。

2023年10月23日 産経新聞


国立病院 千葉医療センター 大腸内視鏡検査

2023-10-20 20:41:21 | 傍聴記

高齢の大腸憩室症の患者さんの大腸内視鏡検査において、前回の検査前の下剤ラキソベロン(帝人ファーマ)10mlで内視鏡検査時に腸閉塞が発生していたにもかかわらず漫然とラキソベロンを20ml処方した後、患者さんが糞便性イレウスから腹膜炎、多臓器不全で亡くなったのは病院に過失があるとして提訴しています。

 

医師尋問

>ラキソベロン添付文書には慎重投与の対象として腸管憩室のある患者とあるが?

それはない。憩室だけではなく憩室炎。憩室だけは高齢者には結構ある。ほかの症状もある人。 憩室だけでは慎重投与はしていない。

>高齢者も慎重投与とされているが?

高齢者だけでは慎重投与はない。

 

>検査の日の朝に腹痛を起こし来院し検査をしたCT画像は?

直腸からS字結腸まで便が多量にあり右側大腸が拡張していた。

>穿孔していない理由は?

CT画像にフリーエアー(腹腔内遊離ガス)像がない。

>亡くなった日の画像にフリーエアーはありましたか?

無かった。

 

>腸管に穿孔の恐れのある患者には浣腸は禁忌とありますが?

そうです。

>患者さんが入院の翌日に死んだのは腸管穿孔が原因ですよね?

浣腸が原因ではなくイレウスの可能性が高いです。

前回の検査は電子カルテ前の紙カルテで分かりませんでした。

 

亡くなってから当時の副院長から病院の医療安全センターの検討の結果、不幸な出来事、やるべき検査ではなかった他の検査方法があったと説明をうけたようです。

 

次回は和解期日になるようです。

 

原告代理人 岩崎一登弁護士(あおばの風法律事務所)

被告代理人 桑原伸郎弁護士 桑原健修弁護士(桑原法律事務所)


ドコモの顧客情報約7万件流出、自治体でも次々被害が発覚 NTT西子会社の情報流出 被害範囲が拡大

2023-10-18 20:45:43 | その他

 NTT西日本の子会社から、約900万件の個人情報が外部に流出した問題で、流出した情報のうち約7万件がNTTドコモの顧客情報であったことがわかりました。さらに、大阪府の岸和田市、河内長野市などの自治体も被害を発表し、堺市でも情報流出の可能性があるということで、被害の範囲が広がっています。

 NTTビジネスソリューションズでは、元派遣社員が約10年間に渡って、コールセンターの関連業務で入手した個人情報をUSBメモリーを使って不正に持ち出しました。

 NTTドコモによりますと、元派遣社員が持ち出した情報の中に自社の顧客情報が含まれていて、「スマホ・光乗り換えサポート事務局業務」「ひかりTVチューナー設置勧奨業務」で扱っていた情報が約7.2万件流出しました。顧客情報は、主に、氏名、電話番号、契約者住所などで、クレジットカード情報や金融機関の口座情報は含まれていないということです。

 NTTドコモは、「本事案の対象となるお客さまを特定し、連絡準備が整い次第、順次個別にお知らせする」としています。

 この問題をめぐっては、自治体でも被害が発覚していて、大阪府の岸和田市・河内長野市などがすでに被害を発表していて、堺市でも情報流出の可能性があるということです。

2023年10月18日 読売テレビ


メディファーマが治験123件で違反行為…血圧数値改ざんなど、創業以来の組織ぐるみか

2023-10-18 20:40:47 | 医療界

 厚生労働省は17日、治験支援会社メディファーマ(東京都)が、医療機関から業務を委託された123件の治験で、データの改ざんなど医薬品医療機器法(薬機法)の違反行為を行っていたと発表した。承認済みの薬と医療機器計25製品での治験が含まれている。厚労省は創業後約10年にわたり組織ぐるみで違反を繰り返していたとみており、今後処分を検討している。

 厚労省によると、新薬の有効性や安全性を確かめる治験のデータを改ざんしていたのは、治験参加者の血圧の数値や、薬の投与と採血の時間など。このほか、医療機関の医師らと別々に管理しなければならない治験データの閲覧用のパスワードを共有し、治験に使う薬の温度管理を守らなかったことを製薬会社に報告していなかった。治験を適正に実施するため医療従事者に受講が義務づけられている講座では、社員が代理で参加していた。

 厚労省は情報提供を受け、同社に対し、8月29日~9月4日に3回の立ち入り検査を行い、違反行為を確認した。製造販売の承認を受けていた25製品については、改ざんされたデータを省いたとしても、有効性や安全性は確認できるとして、承認の取り消しは行わない方針だ。現時点で健康被害の報告はないという。

 治験は薬機法で定める省令で厳格に手順が決められている。同社は業務の効率化を優先し、必要な手順を省くなどしていたとみられる。医療機関側も違反に関わっていた可能性があり、調査を進める。厚労省の担当者は「前例のない非常に悪質な行為だ」と指摘している。

 メディファーマの担当者は読売新聞の取材に対し、「企業として問題点があった。関係する全ての方々に深くおわびする。内部体制の刷新などを進め、信頼回復に努めたい」と話した。

2023年10月17日 読売新聞


「胸を触ったことある可能性は高い」看護師にわいせつで30歳医師の男を逮捕 在宅診療の訪問先で“2人きり”を狙い

2023-10-17 20:09:46 | 医療界

在宅診療の訪問先で、同行していた看護師の女性の胸を触った疑いで、30歳の医師の男が逮捕された。

医師の笠原優輝容疑者(30)は9月、在宅診療に訪れていた東京・江東区の患者の家の玄関先で、30代の看護師の女性の服に手を入れ、胸を触った疑いなどが持たれている。

警視庁によると、笠原容疑者はこの日、女性と2人きりの時を狙い、2回にわたって犯行に及んでいて、後日、女性が交番に被害を訴えたという。

調べに対して笠原容疑者は、「胸を触ったことがある可能性は高いです」などと供述しているが、ほかの女性看護師に対する余罪の可能性もあるとみて捜査している。

2023年10月17日 FNNプライムオンライン