県がんセンターの問題を内部告発した元勤務医の志村福子さん(42)が27日、東京都内で記者会見し、「告発者に不利益を与えても、組織に何の罰則もないのが現実だ」と述べ、公益通報者保護制度の強化が必要だと訴えた。
志村さんによると、センターに勤務していた2010年夏ごろ、資格がないのに歯科医が麻酔をしているとしてセンター長に改善を求めたところ、業務を外され、同年9月に退職した。
県や厚生労働省にも通報したが対応されなかったとし「身内を売ったと思われ、仕事を探すのも大変。最初の告発の段階できちんと対応されるべきだ」と批判した。
センターでは08年以降、腹腔(ふくくう)鏡下手術を受けた患者9人が死亡し、県は第三者委員会を設置して調べている。同席した元愛媛県警巡査部長の仙波敏郎さん(65)は「志村さんの告発の時に態勢を改善していれば、救われた命もあったかもしれない」と話した。
志村さんは会見に先立って消費者庁の阿南久長官と面会し、公益通報者保護法の改正を要望した。同法は告発者の不利益な取り扱いを禁じているが、違反しても罰則はない。消費者庁は内部告発の経験者や有識者のヒアリングをふまえ、改正が必要か検討する。
2014年6月28日 千葉日報
医療事故に限らず紛争が起きたときには、話し合いや法律に則って解決していくものなのですが、頼るべき法律に不備があるのでは、紛争の解決までには至りません。これは法律の過誤としか言いようがありません。
志村さんによると、センターに勤務していた2010年夏ごろ、資格がないのに歯科医が麻酔をしているとしてセンター長に改善を求めたところ、業務を外され、同年9月に退職した。
県や厚生労働省にも通報したが対応されなかったとし「身内を売ったと思われ、仕事を探すのも大変。最初の告発の段階できちんと対応されるべきだ」と批判した。
センターでは08年以降、腹腔(ふくくう)鏡下手術を受けた患者9人が死亡し、県は第三者委員会を設置して調べている。同席した元愛媛県警巡査部長の仙波敏郎さん(65)は「志村さんの告発の時に態勢を改善していれば、救われた命もあったかもしれない」と話した。
志村さんは会見に先立って消費者庁の阿南久長官と面会し、公益通報者保護法の改正を要望した。同法は告発者の不利益な取り扱いを禁じているが、違反しても罰則はない。消費者庁は内部告発の経験者や有識者のヒアリングをふまえ、改正が必要か検討する。
2014年6月28日 千葉日報
医療事故に限らず紛争が起きたときには、話し合いや法律に則って解決していくものなのですが、頼るべき法律に不備があるのでは、紛争の解決までには至りません。これは法律の過誤としか言いようがありません。