医療裁判傍聴記

傍聴した観想など

上司からセクハラ・パワハラ受けPTSD 女性職員が損賠提訴 不正運営の東千葉メディカルセンター

2022-04-23 22:00:46 | 医療界
 地域中核病院「東千葉メディカルセンター(MC)」=東金市=の30代の女性職員が、60代の男性上司からセクハラやパワハラを受け、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症して休職したとして、同病院を運営する地方独立行政法人に約500万円の損害賠償を求める訴訟を千葉地裁に起こし、19日に第1回弁論が行われた。女性職員は上司個人を相手取った損害賠償請求も提訴しており、県警に被害届も提出。同病院は不正運営が発覚しており、女性は「一連の事件はつながっており、氷山の一角。安心して働け、患者から信頼される病院であってほしい」とした。

 訴状などによると、女性は医療関係の技術者として同病院に勤務していた2019年11月、求められて直属の男性上司を車で社宅に送った際、部屋で無理やりキスされ肉体関係を迫られた。その場から逃げると、約1年にわたり職場で暴言を吐かれ、専門外の医療機器を扱うことを命じられるなどのパワハラを受けたとし、同病院の防止措置が不十分だったと主張している。

 女性は20年12月に抑うつ状態と診断され、現在も休職中。支援団体によると、女性は同病院に内部調査や男性の処分を求めたが、病院側は具体的な調査を行わず、セクハラとパワハラはなかったとする回答が代理人弁護士に届いた。

 女性は男性上司に対しても慰謝料約500万円を求める訴訟を今年4月に千葉地裁に起こした。昨年10月にはセクハラについて千葉中央署に被害届を提出しているという。

 閉廷後、女性の支援団体が県庁で記者会見し「人の命を預かる現場でのセクハラ、パワハラに強い憤りを表明する」と主張。職場環境配慮義務を怠ったとして同病院を批判した。

 女性は支援団体を通じ、「性被害やパワハラが医療を担う職場で発生し、それが仮に続いてしまうことは、地域医療の崩壊、強いて言うなら社会正義の崩壊につながる」とのコメントを出した。

 同病院は千葉日報社の取材に争う姿勢を示した上で、「原告から証拠が提出されていないため、現時点で詳細な回答は控える」とした。

2022年4月19日 千葉日報

体操=性的虐待被害者がFBIに賠償請求、「捜査不十分で被害拡大」

2022-04-22 21:52:55 | 法曹界
米体操界で起きた大規模な性的虐待事件の被害者13人が、米連邦捜査局(FBI)の捜査が不十分だった結果、被害が拡大したとして1億3000万ドル(約167億円)の賠償を求めた。担当弁護士が21日に発表した。

米国体操協会の元チームドクターだったラリー・ナサール受刑者は、多くの若手女子選手に性的虐待を長年繰り返したとして、2018年に禁錮最長175年の判決を受けた。

被害者らは、ナサール受刑者に対する数件の告発があった後もFBIが適切な調べをしなかった結果、さらなる虐待を招いたと主張。弁護士は声明で「これは子どもの保護に関する法執行機関の歴史上最大のミスであり、このようなことが二度と起きないようにするため、組織としての説明責任を果たさなければならない」と訴えた。

昨年7月、米司法省の監察機関はナサール受刑者への捜査でFBIがなかなか重い腰を上げなかったと指摘。また、職員2人が「多数の根本的なミス」を隠蔽するために虚偽報告し、それによって性的虐待が続いたと結論付けた。

2022年4月22日 ロイター

「かわいいね。ホテル行かない」歌舞伎町の精神科医を再逮捕 聴診のふりして患者女性の胸触る わいせつ行為繰り返したか

2022-04-21 20:26:56 | 医療界
東京の新宿・歌舞伎町でクリニックを経営する精神科医の男が、診察中にわいせつな行為をしたとして再逮捕されました。

精神科医の伊沢純容疑者(51)は先月、新宿・歌舞伎町のクリニックで20代の女性患者の診察中に聴診器で心臓の音を聴くふりをしながら、必要以上に胸などを触った疑いがもたれています。

警視庁によりますと、伊沢容疑者はその後、女性に対し「かわいいね。ホテルに行かない」などと声をかけたということです。

伊沢容疑者は、クリニックに通院していた別の女性に対し自宅で暴行を加えてけがをさせたとして、すでに逮捕されていて、警視庁はさらに余罪を調べています。

2022年4月21日 TBSテレビ

吉野家に常務を“生娘シャブ漬け”発言で解任された伊東正明氏は「痛いおじさん」のテンプレか

2022-04-21 20:21:22 | 慶応大学
 今月16日の早稲田大学のマーケティング講座で、牛丼チェーン大手の吉野家の常務取締役企画本部長である伊東正明常務(49)の発言が大炎上し、吉野家HDは19日解任を発表した。伊東元常務は若年女性向けマーケティングについて「生娘をシャブ漬け戦略」と表し、「田舎から出てきた右も左も分からない若い女の子を無垢、生娘な内に牛丼中毒にする。男に高い飯を奢って貰えるようになれば、絶対に食べない」という旨の内容の講演を展開していたという。受講者の目撃情報の投稿がSNS上で拡散されていた。

■女性を性的かつ下に見るような言葉のチョイス

 ネットでは<こういう発言がさらっと出てくるということは普段からこういう思想を持っていたということ><顧客を軽視かつ蔑視しているような発言は取締役としても問題><マーケティング戦略は分からなくもないが、上場会社の取締役がこんな差別的表現しか出来ないことに唖然>と女性を性的かつ下に見るような言葉のチョイスや、表現方法の問題性に指摘と批判が相次いだ。

 さらに伊藤元常務の発言は、計29回、受講料38万5000の1回当たり約1万3000円の社会人向けのマーケティング講座の初回授業で飛び出したものということもあり、その金額に対しても注目が集まった。確かに安くない受講料を払って「生娘のシャブ漬け戦略」を聞かされたのでは堪らない。

 権力のある男性による舌禍が後を経たないが、この件は単に人権、ジェンダー問題の観点だけでは語れないところに根深さがある。

■ウケ狙いで炎上

 伊東元常務は慶大卒で日用品大手プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)に入社。ブランドマネージャーを務め、米国本社やヨーロッパ本社などでも勤務し、グローバルチームのマーケティング責任者も担当。輝かしい経歴と共に18年10月に吉野家の常務に就任した。

「マーケティングのプロ」としてメディアや講演にもたびたび登場し、今回は早稲田大学の社会人向けの講座での初回での発言ということもあり、よく言えば「若者向けに受けるようなユーモアある講座を展開しよう」と張り切って講義に臨んだのだろう。

「ウケを狙ったつもりが見事に滑って失敗した痛いおじさんだなという印象です。ユーモアを交えつつ、笑いをとりながら有益な講座を提供したかったのでしょうが、そこには『自分は成功している』というエゴや慢心、ナルシズムが垣間見えます。奇抜な言葉を用いることで『自分のセンスのよさ』もアピールしたかったのでしょうが、それらが完全に裏目に出てしまった例のテンプレのような気がします」(コラムニストの水野詩子氏)

 伊東元常務は男性客に対しても「家に居場所のない人が何度も来店する」といった趣旨の発言があったという。女性蔑視以前に顧客を下に見るような“上から目線”が元常務の根っ子にあったのではないか。

■「魁‼男塾」のコラボ企画でも炎上した吉野家

 吉野家の21年7月に開催した人気漫画『魁!!男塾』とのコラボ企画でも炎上した。マイル(米礼)を貯めて得られる最も豪華な特典の「お名前入りオリジナル丼」に任意の名前を入れることができると説明していたにも関わらず、一転して「家族、友人等第三者、キャラクター、タレント、ニックネームなどは使用できません」との方針転換したことで炎上した。事前に「本名しか記載できない」という案内を出していれば、顧客から文句も出なかったはずだ。

 今回の伊東元常務の発言といい、コラボ企画の恣意的なルール変更といい、吉野家はいつの間にか顧客を軽んじるような社風になりつつあったのではないか。今一度本当のブランディングとは何かを考えなければならない時期に差し掛かっているのかもしれない。

2022年4月21日 日刊ゲンダイ

死亡女性の預金着服で弁護士を提訴 後任の相続財産管理人

2022-04-21 20:15:56 | 法曹界
 熊本県弁護士会の男性弁護士が、死亡した女性の相続財産管理人として管理していた銀行預金を不当に解約して約5330万円を着服したとして、後任の相続財産管理人の弁護士がこの弁護士に全額を賠償するよう求める訴訟を熊本地裁に起こした。提訴は3月29日付。

 弁護士はこの件や成年被後見人の口座など計4件で8838万円の着服があったとして、熊本家裁や県弁護士会から業務上横領容疑で告発されている。「競馬に使った」と話しているという。

 訴状によると、女性は2019年1月に死亡し、熊本家裁が同年3月、弁護士を相続財産管理人に選任。弁護士は20年9月までに女性の預金を解約して全額を引き出し、家裁に報告していなかった。弁護士は今年2月に解任された。

2022年4月20日 熊本日日新聞