医療裁判傍聴記

傍聴した観想など

国立精神・神経センター国府台病院 判決

2010-01-29 23:14:05 | 傍聴記
 市川市の国立精神・神経センター国府台病院に入院していた男性=当時(38)=が看護師2人から歯磨きの介護を受けた際に水を誤って飲み死亡したのは、障害があった男性の治療に際して看護師が注意を怠ったためとして、同市内に住む男性の両親が、国と看護師2人を相手取り、計8千万円の損害賠償を求めた訴訟で、千葉地裁(菅原崇裁判長)は29日、看護師と国に対し、計2350万円の支払いを命じる判決を言い渡した。
 菅原裁判長は「看護師らには、男性の状態を酸素飽和度を測定するモニターで確認せずに口腔ケアを続けた注意義務違反があった。」と指摘した。
 判決によると、男性は2005年10月、だ液などを吸引してしまう誤嚥性肺炎の治療のため入院していた同病院で、看護師から口内に注水しながら歯を磨く介護を受けた際、水を誤って飲んで呼吸不全に陥り約8時間後に死亡した。

2010年1月30日 千葉日報

事務処理を放置で千葉家裁書記官を懲戒処分

2010-01-20 23:44:47 | 法曹界
 千葉家庭裁判所は19日、訴訟などに必要な事務処理を最長1年10カ月間、放置したとして、40代の男性書記官を戒告の懲戒処分とした。千葉家裁の調査に対し書記官は「期限のあるほかの事件を優先させ、後回しにした」と話しているという。
 千葉家裁によると、事務処理を怠っていたのは、離婚等請求事件や財産相続に関する事件など計14件。2007年3月から、次の期日を調整しなかったり、受け取った報告書をそのままにするなどしていた。このうち10件は、家裁の内部査察での発覚を恐れ、事務処理が終わったとする虚偽のデータを入力していた。
 09年2月に事件の担当書記官が変わって発覚。千葉家裁の西島幸夫所長は「裁判所職員としてあるまじき行為。二度とないよう職員の指導に努めたい」とのコメントを出した。

2010年1月20日 千葉日報


千葉市立青葉病院(中央区)

2010-01-15 22:25:30 | 傍聴記
男性の患者さんが、医師が親指付け根、カッター傷の縫合時に神経を損傷させる過失があったとして提訴しているようです。

縫合前には、医師が患肢の感覚を確認し正常であったが、麻酔後の縫合時に親指に激痛が走り、抜糸後、現在と親指の付け根の感覚がない状態のようです。

他院の診断においても神経損傷の疑いであるとのことです。

原告代理人は藤井一弁護士(藤井・滝沢綜合法律事務所)

千葉医療センター(中央区)

2010-01-15 22:20:06 | 傍聴記
「重い後遺症」 24歳女性と家族3人、国立病院機構に損賠提訴 

 千葉医療センター(千葉市中央区)で肝腫瘍(しゅよう)の切除手術を受けた千葉市内の女性(24)が術後に呼吸停止になり、脳障害による重い後遺症が残ったのは病院側に過失があったとして、女性と家族3人が、同センターを運営する独立行政法人国立病院機構(東京)を相手取り、2億1000万円の損害賠償を求める訴えを千葉地裁に起こしていたことが5月31日、分かった。
 訴状によると、当時女子大生(21)だった女性は04年4月5日に同センターに入院し、同23日に手術を受けた。
 しかし、手術後、医師と看護師は約5分間にわたり、女性を目の届かない場所に放置し、全身麻酔の終了後、突発的に起きる可能性のあるけいれんなどの異常に気付かなかった。その間に女性の心肺は停止、低酸素性脳症による言語や歩行障害が残り、現在も入院中。女性は当時私立大薬学部の4年生で薬剤師を目指し、就職希望企業から内定を受けていた。
 原告側は「医師らは術後の一定期間、患者を観察する義務があるが、怠った」と主張。同センターは「このような事態になったことは憂慮するが、医療事故という認識は持っていない」としている。    

2007年6月1日11時1分配信 毎日新聞

 こちらの原告の患者さんは、既に亡くなられているようです。本日、結審し判決は3月下旬とのことです。