医療裁判傍聴記

傍聴した観想など

柏・がんセンター 検査試薬誤使用の疑い 職員「組織ぐるみで隠蔽」

2011-09-29 22:08:38 | 医療界
 柏市の国立がん研究センター東病院で、がん検査に使う試薬とは別の試薬が使われた疑いがあることが28日、関係者への取材などで分かった。検査を受けた人が、がんではないのに疑いがあると伝えられた可能性があり、柏市保健所は調査を始めた。

 同病院臨床検査部の元主任、黒沼俊光さん(49)は同日、厚生労働省で記者会見し「ずさんな検査を組織ぐるみで隠蔽(いんぺい)してきた」と批判した。

 柏市や黒沼さんによると、がんの発生や治療効果を調べる「腫瘍マーカー検査」で、同病院臨床検査部が2005年から07年にかけ、がん発生時に増加する「βHCG」という成分だけを検出する試薬の代わりに、妊娠時に分泌される「HCG」にも反応する試薬を使用するなどした。

 誤使用は、同病院が把握した07年までに627件あったほか、09年まで続いたとされる。
 
 柏市保健所は14日に情報提供を受けて調査を開始。厚労省にも連絡し、事情聴取や立ち入り調査をする方針。
 
 同保健所は「事実ならば不安になる市民もいるはず。国と役割分担など協議しながら、早急に対応したい」としている。
 
 黒沼さんは記者会見で、試薬の誤使用について上層部や院内の医療安全管理室に訴えたが、改善されなかったと主張。血液検査でも医療ミスが続発していたと訴えた。
 
 黒沼さんは現在、同病院を病気休職している。

2011年9月29日 千葉日報

<レーシック手術裁判>元院長に禁錮2年の判決 東京地裁

2011-09-28 20:22:32 | 医療界
 近視矯正のレーシック手術の際、衛生管理を怠って患者に感染症を発症させたとして業務上過失傷害罪に問われた銀座眼科(東京都中央区、閉鎖)の元院長、溝口朝雄(ともお)被告(49)に、東京地裁は28日、禁錮2年(求刑・禁錮3年)の判決を言い渡した。近藤宏子裁判官は「医療器具の滅菌など基本的な注意義務を怠った過失は大きく、被害者は人生を狂わされた」と述べた。

 判決によると、溝口被告は08年9月~09年1月、患者7人への手術で感染症を引き起こし、7人には不正乱視など後遺症が出た。溝口被告は多額の負債を抱え、器具の丁寧な洗浄を省いて手術数を増やそうとした事情があったとも指摘した。

 ◇

 東京都内の30代女性会社員は「被害者参加制度」に基づき、法廷で溝口被告に直接質問し、意見陳述で裁判官に被害を訴えた。

 銀座眼科でレーシック手術を受けたのは09年1月。Tシャツ姿の男性が助手をしており「衛生的に大丈夫か」と不安がよぎった。

 数日後、左まぶたに異物感を覚えた。角膜が白く濁り痛みも出始め、左目の視界がすべて曇っていた。診察に誠意が感じられず、やむなく大学病院で治療を受けたが、不正乱視や角膜混濁などの後遺症が残った。光がまぶしく、室内でサングラスが必要なこともある。仕事は服飾関係で縫製やデザインなど細かい作業も多い。「効率が落ちた」と感じる。

 女性は「被告の行為は実質的に故意だった」と思う。厚生労働省に医師免許取り消しを求めており、「謝罪の気持ちがあるなら、被告は免許を返上してほしい」と訴える。【野口由紀、和田武士】

2011年9月28日(水)21時8分配信 毎日新聞

患者に行った医師の治療行為が、裁判所では身体を傷付けて障害を与える傷害罪と認定されました。
落ち度が大きい医療過誤は、刑事罰として処罰を受けるといことなのでしょう。

山梨大病院元医師に有罪 自宅で大麻栽培 東京地裁

2011-09-27 21:20:11 | 医療界
 自宅で大麻を栽培したとして、大麻取締法違反の罪に問われた山梨大病院元医師、宮田政則被告(39)に、東京地裁は27日、懲役2年、執行猶予4年(求刑懲役2年)の判決を言い渡した。

 判決理由で今崎幸彦裁判官は「高い職業倫理を求められながら犯行に手を染めており、弁解の余地はない」と指摘。一方で、罪を認めて反省し、病院を懲戒解雇された事情などを考慮して刑の執行を猶予した。

 判決によると、宮田被告は昨年10月から今年7月、甲府市内の自宅で大麻3本を栽培した。

2011.9.27 17:19 産経ニュース
 

依頼人に渡す金着服、弁護士に懲役1年8カ月 大阪地裁

2011-09-27 21:16:58 | 法曹界
 大阪地裁の堤雄二裁判官は27日、訴訟で代理人を務めた女性に渡すべき金を着服したとされる業務上横領などの罪に問われた弁護士の大山良平被告(64)=大阪弁護士会所属=に対し、懲役1年8カ月(求刑懲役3年)を言い渡した。堤裁判官は「弁護士の信頼を失わせた」と理由を述べた。

 判決によると、大山被告は離婚訴訟で女性の代理人を務めた。昨年4~5月、訴訟で女性と争った男性側から支払われた計約280万円を女性に渡さずに着服するなどした。判決が確定すれば弁護士資格を失う。(岡本玄)

2011年9月27日16時36分 朝日新聞

横領:後見人弁護士に有罪判決 名古屋地裁

2011-09-27 21:14:27 | 法曹界
 被後見人男性の財産を横領したとして業務上横領などの罪に問われた弁護士、広嶋聡被告(35)=名古屋市千種区=に、名古屋地裁は26日、懲役3年、執行猶予5年(求刑・懲役4年)の判決を言い渡した。神原浩裁判官は「弁護士、後見人、家庭裁判所に対する社会的信頼を根底から覆す行為だ」と指摘した。

 判決によると、広嶋被告は09年7月から10年9月にかけ、後見人として管理していた愛知県内の男性の定期預金を解約するなどして約1500万円を着服した。横領を隠すため名古屋家裁岡崎支部に提出する通帳のコピーも改ざんした。

 この事件は名古屋地検特捜部では初めて、取り調べを録音・録画する対象になった。しかし広嶋被告が逮捕5日目から、これを拒否したため中断された。【山口知】

2011年9月26日 14時18分 毎日新聞