県がんセンター(千葉市中央区)の歯科医師が資格のない麻酔業務を行なったとされる事件で、県警環境犯罪課と千葉中央署は29日、医師法違反(無資格医業)の疑いで、同センターの手術管理部長男性(47)=市原市=と歯科医師男性(38)=千葉市緑区=を書類送検した。歯科医師は、国が定めるガイドラインに沿って、研修としてがん手術などの医科麻酔をすることができるが、2人は、ガイドラインに従っていなかった疑いが持たれている。
2人の書類送検容疑は共謀し、昨年5月28日~同年10月15日ごろの間、同センターで、がん患者10人に対し、歯科医師男性が手術中の全身麻酔を行った疑い。
同課によると、2人は「ガイドラインにのっとていた。違反ではない」と容疑を否認。手術管理部長は、研修の指導に当る立場だった。
国のガイドラインには、患者への同意や、関係学会へのインターネット上の登録が義務付けられているが、県警は、いずれも実施されていなかったと判断。
また、患者10人のういち1人については、研修医が見学しかできない危険を伴なう麻酔業務を実施したとみられる。
県警は、麻酔科医の不足を補うため、研修を逸脱した麻酔業務を歯科医師男性に行なわせていた可能性があるとみて、捜査している。
中原原章センター長は「医師法違反容疑で当センター職員が書類送検されたことについて心配と迷惑をかけ誠に遺憾だ。当センターでは、そのようなことがないと考えているが検察の捜査には誠意をもって協力していく」とするコメントを出した。
歯科医師男性は同センターに採用された昨年5~11月の間、計83件の麻酔業務を実施。医療事故は確認されていないという。
2011年7月30日 千葉日報
2人の書類送検容疑は共謀し、昨年5月28日~同年10月15日ごろの間、同センターで、がん患者10人に対し、歯科医師男性が手術中の全身麻酔を行った疑い。
同課によると、2人は「ガイドラインにのっとていた。違反ではない」と容疑を否認。手術管理部長は、研修の指導に当る立場だった。
国のガイドラインには、患者への同意や、関係学会へのインターネット上の登録が義務付けられているが、県警は、いずれも実施されていなかったと判断。
また、患者10人のういち1人については、研修医が見学しかできない危険を伴なう麻酔業務を実施したとみられる。
県警は、麻酔科医の不足を補うため、研修を逸脱した麻酔業務を歯科医師男性に行なわせていた可能性があるとみて、捜査している。
中原原章センター長は「医師法違反容疑で当センター職員が書類送検されたことについて心配と迷惑をかけ誠に遺憾だ。当センターでは、そのようなことがないと考えているが検察の捜査には誠意をもって協力していく」とするコメントを出した。
歯科医師男性は同センターに採用された昨年5~11月の間、計83件の麻酔業務を実施。医療事故は確認されていないという。
2011年7月30日 千葉日報