千葉地検は26日、勾留中の女性に抱きつくなどしたとして特別公務員暴行陵虐の疑いで書類送検された元船橋署の男性警部補(54)=退職=を不起訴処分とした。抱きついた行為の容疑は起訴猶予、他の行為の容疑は嫌疑不十分。地検は「諸事情を考慮し判断した」とした。
千葉県警は警部補を減給の懲戒処分とし、警部補は3月に依願退職していた。
2024年7月28日 千葉日報
千葉地検は26日、勾留中の女性に抱きつくなどしたとして特別公務員暴行陵虐の疑いで書類送検された元船橋署の男性警部補(54)=退職=を不起訴処分とした。抱きついた行為の容疑は起訴猶予、他の行為の容疑は嫌疑不十分。地検は「諸事情を考慮し判断した」とした。
千葉県警は警部補を減給の懲戒処分とし、警部補は3月に依願退職していた。
2024年7月28日 千葉日報
横浜市教育委員会が教員による児童や生徒への性犯罪事件の裁判で、傍聴を妨害していた問題。 この問題を検証していた弁護士が「公開裁判の原則の趣旨に反する」などと結論づけました。
横浜市教委は、2019年度から今年度に開かれた教員による児童や生徒への性犯罪事件の4つの裁判で、一般人の傍聴ができないよう合わせて11回、のべ414人の職員を動員していました。
26日、この一連の問題を弁護士が会見を開き検証結果を報告し、動員の目的は、身内の擁護や不祥事の隠ぺいではないとしました。
一方で、児童相談所の職員が傍聴できなかったことや保護者が一般の傍聴席に座れなかったこと、市教委が動員を行った後に検証を十分にしなかったことなどをふまえると、「二次被害の防止」のために動員をかけたと考えることは疑問だとしました。
そのうえで、傍聴者を排除する目的で職員に命じて動員を行うことは許されないとして、「憲法違反とまでは言えないが、公開裁判の原則の趣旨に反する」としました。
伊東克宏弁護士 「組織的動員が教育委員会の職務ではないという認定でその意味で違法である」
竹森裕子弁護士 「動員が正しいことなのかどうなのかと考える職員もいる。ただそれは大きな声にならず教育委員会の中で共有され検討しようというところまでいかなかった」
一方、横浜市教育委員会教職員人事部・村上謙介部長は、「指摘された点を反省して、市民の信頼回復に努める」などとしています。
また、動員にかかった職員への旅費については、前教育長などが相当額の12万7000円余りを7月中に自主返納するとしています。
2024年7月26日 テレビ神奈川
厚生労働省は24日、医道審議会の答申を受け、刑事事件で有罪が確定するなどした医師11人と歯科医師3人、医師兼歯科医師1人に対し、免許取り消しや業務停止などの行政処分を決めた。
発効は8月7日。
患者にわいせつな行為をして有罪判決を受けた熊本県人吉市の齋藤恒祐医師(44)を免許取り消し、大麻などを所持していた京都府八幡市の夕部寿人歯科医師(42)を業務停止3年にした。このほか、医師9人と医師兼歯科医師1人を業務停止3カ月~10カ月、医師1人と歯科医師2人を戒告処分とした。分科会に諮問された計25人のうち、10人は厳重注意となった。
2024年7月24日 時事通信社
取り調べで黙秘したところ、東京地検特捜部の検事から「検察庁を敵視するってことは反社(反社会的勢力)や」と言われるなど違法な取り調べを受けたとして、太陽光発電関連会社の社長(50)が24日、国に1100万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。
原告は「テクノシステム」(東京)社長の生田尚之被告。2021年、金融機関から融資金をだまし取ったなどとして詐欺と会社法違反(特別背任)容疑で逮捕、起訴された。公判は始まっておらず、現在も東京拘置所に勾留されている。
訴状によると、生田被告は同年5月の逮捕直後から41日間連続で計205時間の取り調べを受けた。黙秘したが、男性検事は「ええかげんにせえよ、たちの悪いやくざの組長ぐらいやで、そんなことするのは」などと発言した。
弁護人が地検などに苦情を申し入れたが、その後も検事は「幼稚園児じゃないんやから」と言ったり、「ちゃんと自白をせいよ」と怒鳴ったりした。
生田被告側は、黙秘権や人格権が侵害されたと主張。取り調べを録音録画した記録データを証拠として調べるよう裁判所に求める方針だ。
記者会見した代理人の河津博史弁護士は「不適切では済まされない言動だ。精神的苦痛を長時間与え続け、もはや拷問に当たる」と訴えた。
新河隆志・東京地検次席検事の話 訴状の内容を承知しておらず、コメントは差し控えたい。
2024年7月24日 時事通信社
勤務していた千葉県香取市の病院の60代男性院長からわいせつなどの行為を受けたとして、女性(27)が2023年、損害賠償請求訴訟を起こした。「被害を受けた時に『やめて』と言える人は多くない。声を上げることが大切」と考えたからだ。院長はその後、強制わいせつ容疑で香取署に逮捕され、24年2月、千葉地検に起訴されたが否認しており、女性は「(院長は自分が)やった行為を認めてほしい」と話す。
◇誕生日にアダルトグッズ、胸を触られ…
女性の訴えでは、被害を受けるようになったのは20歳だった17年の夏ごろ。高校卒業後にこの病院に就職し、当初は職場環境や待遇に不満はなかった。
しかし、徐々に院長のわいせつな発言を聞くようになり、自身の誕生日プレゼントとしてアダルトグッズを手渡されたという。その後、そのグッズについてしつこく聞かれるようになった。
同10月には病院職員らの飲み会で自分たちの容姿が話題になると、突然、院長に背後から両手で胸を触られた。その後も手を握って卑わいな発言をされたり、下半身を触られたりするようになった。抵抗しても院長は同様の行為を繰り返してきたという。
その場をどう乗り切るか悩んだ女性が先輩に相談すると、適当にあしらうようにアドバイスされた。しかし、被害は続き、涙を流しながら帰路につくこともあった。
◇SNS投稿を巡り、業務中に呼び出し
状況が変わったのは翌18年8月。友人らに限定で公開されるSNS(ネット交流サービス)上で職場への不満を吐き出していたが、上司がこれを知り、業務中に突然呼び出された。
上司は、SNSのアカウントを削除しなければ「5000万円の違約金を支払ってもらう」と主張し、退職届けを書くよう促した。同時に「メンタルが弱い」「性格が悪い」と指摘され、女性は「セクハラに耐えられなかった自分が悪いのかな」と弱気になった。
しかし、転職して、この病院の職場環境の異常さに気づいたという。新たな職場ではセクハラを受けることはなく、当然のように安心して働くことができた。
◇「声を上げることが大切」
女性は「院長の言動を強く非難する人はいなかったが、過去に被害に遭った人はほかにもいると思う」と振り返り、声を上げることが大切なのではないかと思うようになった。
インターネットで性被害の情報を収集。最初はためらったが、勇気を出して弁護士に相談するため電話をかけた。「あなたも悪い」と自身の被害を否定されるのが怖かったが、弁護士はそんなことは一切言わず、味方になってくれた。
院内でわいせつ行為を認識しながら対策せず、巨額の損害賠償請求で脅迫されて不当解雇されたとして、女性は23年2月、同院などを相手取り、約820万円の損害賠償請求訴訟を千葉地裁に起こした。院長は強制わいせつや職務中の卑わいな言動を否定している。
一方で香取署は今年1月に別の女性を含めた2人にわいせつ行為をした疑いで院長を逮捕。2月下旬に千葉地検に強制わいせつ罪で起訴され、公判を控えている。【林帆南】
2024年7月23日 毎日新聞