午後1時30分に602号法廷において亀田幕張クリニックで人間ドックを受けた患者さんが胸部レントゲン診断結果で肺がんの陰影の見落としがあったとして訴えている裁判の証人尋問がありました。
被告側の証人として、放射線科の医師が出廷して証言をしました。
主尋問20分反対尋問30分。
医師として読影のキャリアは20年以上あるそうです。
1日に100枚から300枚は画像診断している。診断にかける時間は1枚20秒程度で、他の放射線科医も同じぐらいの時間のようです。
肺がんの発見率は0.03パーセント、1万人に3人程度が見つかるようです。非常に発見率が少ない。そういった事を考えながら日々読影をしているそうです。
書証として提出されたハリソン内科学によると、胸部レントゲン撮影は肺がん検診において感度が低く推奨されていない。自分もそう思っているがレントゲン撮影に代わるものが無い。
患者さんの胸部レントゲン写真をTVモニターに映して、他の臓器が重なり白い陰影の腫瘍は見つけづらかった。CTだったら情報量が多くてよかったようです。
医師によると肺の画像は重なりがあるのは分かっていたので、見落としても仕方が無いという認識はなく、逆に見落としの可能性があるので注意してみていたようです。
腫瘍のあるところは、後から振り返ると、複写したレントゲン画像の左側の方を指し「ここです」と赤ペンで示しました。 しかし典型的な肺がんの所見ではなかった。(腫瘍のラインと心臓付近の動脈が重なっているように見えた。)
比較読影については、疑った部分の経年的変化をみています。
黒く映っている所が、次の年は白く映っています。
複数の医師が読影を行う二重読影は、やっていませんでした。
異常所見を指摘すべきところを見落としたことについて、和解書を提案しています。
本人尋問
原告さんは元警察官のようです。亡くなったのは奥さんのようです。
被告病院は、人間ドックと集団検診の読影時間は同じだと主張するが、人間ドックは4万8000円かかっている。画像の二重読影を行っていない。
胸部レントゲンは肺がんに有用ではないとの説明を受けていません。
病院から肺がんの発見があった時に、前年の検査画像に影が映っていたと落ち度を認めていて謝罪を受けました。
ステージ4で、一時、職場復帰したのですが薬剤で苦しみました。
亡くなって賠償金の話になりました。病院側の事務方のトップから和解書の提示はありました。裁判になって陰影を見落としたのはやむを得ないとの主張になりました。
最後に裁判において伝えたいことは「人間というのは完璧ではないミスをするのは仕方のない事だと思いますが、今回のように命にかかわる事は絶対にミスや見落としは許されません。
妻は肺がんを見落とされ亡くなっています。苦しんで亡くなっている。理解してい頂きたい。」
原告側代理人 豊田秀吉弁護士 大杉洋平弁護士(豊田・大杉総合法律事務所)
被告側代理人 山下洋一郎弁護士 竹内浩弁護士(松本・山下綜合法律事務所)
午後1時から、千葉日報の2016年9月6日の津田沼中央総合病院の裁判の判決の言い渡しがされました。棄却されました。
被告側の証人として、放射線科の医師が出廷して証言をしました。
主尋問20分反対尋問30分。
医師として読影のキャリアは20年以上あるそうです。
1日に100枚から300枚は画像診断している。診断にかける時間は1枚20秒程度で、他の放射線科医も同じぐらいの時間のようです。
肺がんの発見率は0.03パーセント、1万人に3人程度が見つかるようです。非常に発見率が少ない。そういった事を考えながら日々読影をしているそうです。
書証として提出されたハリソン内科学によると、胸部レントゲン撮影は肺がん検診において感度が低く推奨されていない。自分もそう思っているがレントゲン撮影に代わるものが無い。
患者さんの胸部レントゲン写真をTVモニターに映して、他の臓器が重なり白い陰影の腫瘍は見つけづらかった。CTだったら情報量が多くてよかったようです。
医師によると肺の画像は重なりがあるのは分かっていたので、見落としても仕方が無いという認識はなく、逆に見落としの可能性があるので注意してみていたようです。
腫瘍のあるところは、後から振り返ると、複写したレントゲン画像の左側の方を指し「ここです」と赤ペンで示しました。 しかし典型的な肺がんの所見ではなかった。(腫瘍のラインと心臓付近の動脈が重なっているように見えた。)
比較読影については、疑った部分の経年的変化をみています。
黒く映っている所が、次の年は白く映っています。
複数の医師が読影を行う二重読影は、やっていませんでした。
異常所見を指摘すべきところを見落としたことについて、和解書を提案しています。
本人尋問
原告さんは元警察官のようです。亡くなったのは奥さんのようです。
被告病院は、人間ドックと集団検診の読影時間は同じだと主張するが、人間ドックは4万8000円かかっている。画像の二重読影を行っていない。
胸部レントゲンは肺がんに有用ではないとの説明を受けていません。
病院から肺がんの発見があった時に、前年の検査画像に影が映っていたと落ち度を認めていて謝罪を受けました。
ステージ4で、一時、職場復帰したのですが薬剤で苦しみました。
亡くなって賠償金の話になりました。病院側の事務方のトップから和解書の提示はありました。裁判になって陰影を見落としたのはやむを得ないとの主張になりました。
最後に裁判において伝えたいことは「人間というのは完璧ではないミスをするのは仕方のない事だと思いますが、今回のように命にかかわる事は絶対にミスや見落としは許されません。
妻は肺がんを見落とされ亡くなっています。苦しんで亡くなっている。理解してい頂きたい。」
原告側代理人 豊田秀吉弁護士 大杉洋平弁護士(豊田・大杉総合法律事務所)
被告側代理人 山下洋一郎弁護士 竹内浩弁護士(松本・山下綜合法律事務所)
午後1時から、千葉日報の2016年9月6日の津田沼中央総合病院の裁判の判決の言い渡しがされました。棄却されました。