拝啓、世界の路上から

ギター片手に世界を旅するミュージシャン&映画監督のブログ(現在の訪問国:104ヶ国)

セッション23/カズさんのパート「Pray for Japan」

2012-02-29 | ニッポンジン!


シンジへ。

マジかよ~~~!!!もうびっくりだよ~~~!!!!!のカズです。(涙)

ようやく日本に戻ってこれたよ。

ただし震災から3週間も経つのに、まだ横浜の自宅には1度も戻れていなくて、仕事の都合で名古屋にいるんだ。

実は震災の3日前から一昨日まで、仕事でタイのバンコクにいたんだよ。

だから当日テレビの映像をみて、本当にびっくりした。しばらく現実を受け入れることができなくて、テレビの前で立ち尽くしていたよ。

実はオレ、温泉が好きで、昔よく東北の温泉巡りをしていたから、まさか津波でこんなことになるなんてまだ信じられなくて、悪い夢なら早く覚めて欲しいって、今も心のどこかでそう思っている。


ドイツでは、反原発運動がスゴイみたいだな。

でもバンコクでは、震災から1週間もしていない頃から、日本の為の募金活動やチャリティイベントが連日、ものすごい盛り上がりをみせていたんだ。

世界でも屈指の親日国だけあって、週末などはあっちでもこっちでもタイの人達が、日本の為に一生懸命募金活動やチャリティイベントをしてくれていて、BTSスカイトレイン(モノレール)に乗っていても、中心部のサヤーム・スクウェアで食事をしていても、Pray for Japan(日本の為に祈ろう)と書かれたTシャツを着た人達にしょっちゅう出くわして、日本人として、なんだか胸が熱くなる思いだったよ。

そしてそのPray for Japanのムーブメントに賛同した、世界中の人達によって、被災地を励ますメッセージが、連日インターネットのサイトにも投稿されているんだ。


オレも何か役に立ちたいという気持ちがあって、すぐにでも被災地に飛んで行きたい所だけれど、今はまだ規制もあるし、オレが被災地に行ってもむしろ足手まといだから、こんなことしかできなくて、本当にすまないっていうモドカシイ気持ちになりながら、機会がある度に、募金活動に参加させてもらっている。


一時期と比べると少し落ち着いたものの、まだ福島の原発事故が予断を許さない状況だし、震災は本当に哀しく耐え難い出来事だけれど、今回の出来事は、日本が1つになる大きなチャンスだとも思っているんだ。

そして驚くべきことにその輪は、日本国内のみにとどまらず、タイ等の外国まで広がっていて、これは本当にすごいことだと思う。

タイでは、福島の発電所事故の影響で、日本が電力不足で困っているからと、発電所設備一式を日本へ送ることにしたというニュースが出ていたよ。


今は仕事で名古屋にいるのだけれど、東日本の状況とはうって変わり、名古屋から西では、いつもと殆ど変わらない日常が続いていて、ちょっと拍子抜けしてしまう程だ。

でも日本中が自粛、自粛じゃ、日本がどんどん沈んで行ってしまうから、いつもと変わらない生活を続けて、西日本が東日本の分まで、経済を支える為に頑張らなきゃいけないと思ったりもする。

それぞれの立場や置かれている状況は違っても、多くの人々が、被災地の為にと気持ちを1つにして、今自分にできることを頑張ることが、大切だと思うから。

そしてその想いは、日本の未来にとって、きっとプラスに働くと、オレは信じている。


日本に戻ってきてから、Pray for Japanのサイトにオレも投稿してみたけれど、日本人からの投稿も沢山あったよ。

このようなムーブメントを、オレ達ニッポンジン自身の手によって、この先も続けていかなくちゃいけないって思うんだ。

ニッポンの未来に、希望の光を灯し続ける為にね。



P.S.
4月になって、名古屋ではもう桜の枝に、ちらほらと花がつき始めているよ。

その中に、折れた枝の横で、仲間と身を寄せ支えあうかのようにして、懸命に美しい花を咲かせようと頑張っている、小さなつぼみをみつけたんだ。

Pray for Japanのサイトには、その折れた枝の横で咲く桜の花の写真を投稿したんだよ。


桜の花は美しいけれど、春の終わりを待たずに、あっというまに散ってしまう。

でもまた新しい季節がくれば、次の新しい花を咲かせるんだよな。


そうやって、花も人も、次の時代に命のバトンをつないでいくのだって。

この花をみてオレも、懸命に自分の花を咲かせなきゃって、そんな気持ちにさせられたんだ。


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