拝啓、世界の路上から

ギター片手に世界を旅するミュージシャン&映画監督のブログ(現在の訪問国:104ヶ国)

明日から3月

2010-02-28 | その他
ドイツもかなり暖かくなってきました。

昨日など春かな?と思う程で、暦も明日から3月、ようやく欧州の長い冬も終りが近づいてきた気がします。

一方で2月はほとんど出張だった為疲れが溜まったのか、今週末は風邪をひいてダウンしています。

今晩はゆっくり休んで、体調を戻したいと思います。

ワット・プラケオ(バンコク/タイ)

2010-02-23 | 旅フォト(アジア)

ギター抱えての地球一周旅で訪れた、タイ王室のワット・プラケオです。

現在のタイで最も高い格式を持つ寺院で、タイ王室および国家的重要儀式専用の為、タイで唯一僧侶がいない寺院としても知られています。


ワット・プラケオは2000年の世界一周旅以来、約10年ぶりの訪問でしたが、早朝にも関わらず国内外の沢山の観光客で溢れかえっていました。

本堂にはタイの守護仏として有名な、エメラルド仏(実際はヒスイ製)が安置されています。

先日某バラエティ番組をみながら思ったこと

2010-02-22 | 旅人のひとりごと



先日、日本のバラエティ番組で、アフリカで医師を続ける人がゲスト出演している映像を目にしました。

その方は外務省付きの医師でしたが、国交が無い為、病気で苦しみ死んでいく現地の人達を治療できない現実に憤りを感じ、当時の年収約1700万円から、収入が10~20分の1になること覚悟で、妻子ある身ながらその地位を捨て、NGOの医師として現地で医療活動等を始め現在に至るといったエピソードが語られていました。

その番組の中でその方の言葉として紹介されていたのが、世界が平和になる為には貧困を無くすこと、そしてサッカーだというフレーズでした。




21世紀はテロとの戦いだという言葉を時折耳にします。

頑張って抜け出せるのは本当の貧乏ではなく、真の貧しさというものはそこから絶対に抜け出せない状態の事を言うのだと聞いたことがあります。

テロリストはどん底の生活を強いられる人達に、捻じ曲がった思想と価値観を植えつけ、武器を持たすことで作られるいう一説を目にしたことがあります。





話は変わりますが、ドイツで生活しているとあまり感じませんが、イギリスやフランス、一部の国等を旅していると、肌の色が黄色い、見た目が中国人に似ているといった理由で、差別的な対応を受けることが時々あります。

自分は何も悪くないのに、見ず知らずの相手に突然、非常に不愉快な扱いを受けると、どうしようも無い怒りが込み上げてきます。


でも冷静になって、「彼達は小さな世界で捻じ曲がった価値観しか持ち合わせない、時代遅れの可愛そうな人達だ」と自分に言い聞かせると、その怒りはおさまっていきます。



しかしもし自分が毎日ずっと「絶対に抜け出せない不当な扱い」を受け続け、「人間らしい生活とは程遠い日常」をおくり、「広い世界を知らず」に、自分達にこんな生活を強いる悪者の存在を聞かせ続けられたら、チェ・ゲバラではありませんが、自分もひょっとすると革命家の道を選んでいるかもしれないと、ふと考えたりします。


逆に言えば、「人間らしい最低限の生活」がおくれる環境で、世界の広さや多様な価値観に触れられる、「ある程度のバランス感のある教育」を受け、スポーツや特技を生かした分野等、頑張ればもっと自分達の生活が良くなる可能性が見える、そんな「希望の光」があれば、世界は今よりももっとずっと平和で住みやすくなるのではないかと、その番組を見ながらふと思いました。


アフリカやアジアを旅すると、貧困の中で日々恐ろしい病気等に怯え、一部だけが潤う汚職にまみれた政権の下、まっとうな仕事につくことが出来ない人達の姿を目にします。

また同じ欧州でも、一部の旧東欧諸国の中には、これが同じ欧州かと疑いたくなるような国・地域が今もあります。




過去の人類の歴史から見て、武力による争いがゼロになることは容易ではないかもしれません。

最低限の生活や教育の支援といっても、現実的には内政干渉等の問題で、それが容易で無い国もあります。


でも1つの方向性として、今より世界がもっと住みやすくなる為のヒントが、ほんの少し垣間見えた気がした、そんな一日でした。



※写真:移動の為、車の荷台に荷物やヤギを積む人々(マリ/アフリカ)
ちなみにマリでは地元の路線バスでも、移動の為「荷物」として、ヤギをバスの荷物置き場に沢山入れたりします。
長時間のバス移動では荷物置き場が高温で空気の循環もよくない為、到着時に絶命しているヤギもいます。

原爆ドーム(広島/日本)

2010-02-21 | 旅メモ&旅フォト(日本)

世界一周の旅で訪れた広島の原爆ドームです。

日本ではこの場所でギター片手に歌いました。


原爆ドームと呼ばれるこの建物は、1915年(大正4年)に広島県物産陳列館として開館され、産業・文化発展の為に利用されていたようです。

そして運命の日。

1945年8月6日午前8時15分17秒に、アメリカ軍のB-29爆撃機「エノラ・ゲイ」が投下した原子爆弾が、この建物の東150メートル、上空約580メートル地点で爆発しました。

そしてこのたった1発の爆弾による死者は、25万人を超えると言われています。


その10年後となる1955年に、この原爆ドーム周辺に平和記念公園が完成し、原爆の恐ろしさを後世に伝えています。




広島の原爆ドームは、1996年にユネスコの世界遺産に登録されました。

しかし登録にあたっての国内推薦に、当時日本の文化庁がアメリカ、中国、韓国を刺激したくないと消極的だったと聞きます。

その原爆ドームの世界遺産登録によって、外交上支障をきたす為好ましくないとする当時の日本の政治動向に対して、市民レベルでの署名運動が起こります。

そして165万人を越える署名を添えた国会請願が衆参両院の本会議で採決され、世界遺産登録が実現しました。




この原爆ドームのユネスコでの登録審議ですが、その際アメリカ合衆国は原爆ドームの世界遺産登録に強く反対し、調査報告書から「世界で初めて使用された核兵器」の文言を削除させました。

また中国は、日本は戦争への反省が足りないと審議を棄権したと聞きます。



この原爆ドームでギター片手に歌った前の週、自分はニューヨークの世界貿易センター跡地で同様に歌っていました。

9.11のテロ事件で多くの自国民を失ったことを悲しんだアメリカは、その後その怒りをぶつけるように、存在しない大量兵器等を理由に、アフガニスタンとイランへ戦争をしかけ、今もそのアフガニスタン、イランでは戦争状態が続いています。

そしてそのアメリカでは、今なおこの原爆投下に対して「あれは戦争終結の為の正当な行為だった」という議論が多数派となっています。


また大戦から65年経過した今なお、日本に対して戦争責任を叫び続ける中国ですが、チベットで自分が目にしたのは、今なお侵略者としてチベット民族を弾圧し続ける中国の姿でした。


歴史は常に勝者の視点で語られますが、自分はこの話題にになる度、言い様の無い矛盾と違和感を感じます。


罪の無い人を殺すことはいけない事ということは、子供でも知っていること。
人殺しは殺人者として罰を受けるということも皆知っています。

しかし戦争になると、多くの罪の無い人を殺しても正当化され、沢山殺した者が英雄と呼ばれることさえあります。



愛する者達を守る為、正義の為と理由は様々ですが、自分はこの世に正義の戦争など存在しないと思っています。

世の中はキレイごとだけではない、それは正論だと思います。

しかし「戦争」、そして近年では「テロ」という言葉で括られる、一方の視点から見た「聖戦」は、その結果を客観的に見れば、「大量殺戮」であり、その選択肢以外にも、必ず解決策は存在することを、長い人類の歴史は我々に伝えています。


かつてガンジーが選び、現在はチベットのダライ・ラマがとっている「非暴力・非服従」もその一例だと思います。



時代と共に歴史は塗り替えられ、その時々の価値観、視点で語られていきます。

しかし起こった過去の事実は変わらず、そして真実は1つです。


世界で唯一の被爆国として、我々日本人はこの負の遺産である原爆ドームを後世に残し、その事実を次の世代へと伝え続ける必要と責任があると思います。





今年もカーニバルの季節がやってきました

2010-02-15 | その他
カナダでは冬季五輪が始まったようですが、欧州では今年も子供達が仮装して幼稚園や小学校に通うカーニバル(謝肉祭)の季節がやってきました。

今年は寒波の影響で雪が舞い、降り積もる中でのカーニバルです。

本当はベネチアのマスカレード・カーニバル(2010年は2月6日~16日)でも訪れたい所ですが、今週も欧州内出張が続きます。


出張先ではなかなかブログ更新のチャンスが無いのですが、ネットカフェ等からもし機会があれば更新したいと思います。



今月は

2010-02-08 | その他
出張から週末帰ってきたのですが、金曜日はフランクフルト市内の鉄道(Uバーン、シュトラッセバーン)と一部のバスがストライキで不通でした。

ただかろうじてSバーン(郊外向け鉄道)が動いていたので、自宅からかなり遠い駅まで何とか移動し、そこから30分以上かけて歩いて帰りました。

欧州の文化の1つだとはいえ、突然ストライキで公共交通機関等が動かなくなることが時々あるので、電車生活をしている身としては困ります。(汗)



しかしついこの間まで気温氷点下でよく雪が舞っていたのが、今週は気温も少し暖かくなり、日照時間も長くなってきていて、少しずつ春の足音が聞こえ始めた気がします。

このまま春になってくれればと思っていますが、例年のようにもう1回位寒波がぶり返すのでしょうか。


さて今月ですが、また週明けから出張で、再来週まで続く予定です。


ブログの更新も今月は休みがちになりそうですが、少しでもチャンスがあれば更新したいと思っています。


明日から

2010-02-01 | その他
今年もあっという間に1ヶ月が過ぎ、もう2月です。

さて明日から約1週間、また欧州内出張です。

しかも2月、3月と出張が増えそうな気配。


まだまだ寒い日が続くので、体調管理に気をつけたいと思います。