拝啓、世界の路上から

ギター片手に世界を旅するミュージシャン&映画監督のブログ(現在の訪問国:104ヶ国)

セッション13/カズさんのパート「レゲエの国での休日」

2012-02-05 | ニッポンジン!


シンジへ。

お疲れ~、カズです。

ギリシャのエーゲ海の島々での休日かあ。

日本からは遠いけど、ドイツからは直行便も出ていて気軽にいけるから、すごくいいよな。

サントリーニのイアの景色もそうだけれど、素晴らしい景色をぼーっと眺めて過ごすというのは、今の日本人にとって、すごく贅沢な事だと思うよ。


素晴らしい景色を眺めて過ごすと言えば、以前に自分が旅したカリブ海も良いところだよ。

1年中泳げて、人々もラテン系でフレンドリーで、メキシコやキューバ等の中南米を歌いながら旅した時は、本当に楽しかったな。


その中でも特に印象に残っているのが、ジャマイカのモンテゴ・ベイ空港から車で10分位の所にある、ドクターズ・ケーブ・ビーチを訪れた時かな。

英語が公用語のジャマイカも、欧米人にとってメジャーなバケーション先で、オール・インクルーシブの、ホテルでゆったりという休日の過ごし方があるよ。


ただオレは貧乏旅が専門だから、安宿に泊まって、公共ビーチであるドクターズ・ケーブ・ビーチで、朝から晩までのんびりと過ごしたことがあった。

透き通ったキレイな海と青い空、白い砂浜のコントラストが最高に美しくて、いい気分だったから、ギターを取り出して歌っていたんだ。するとビーチに来ている客や、そこで働いているジモピーが集まってきて、砂浜でちょっとしたミニライブになったよ。

やっぱりレゲエの国だけあって皆、音楽が大好きだから、ジャンルが違っても、音楽人に対してすごく温かいんだ。

キレイな海があって、音楽があって、温かい人達がオレの歌を聞いてくれて、本当に最高だった。


日本人、とりわけ日本人男性は、仕事に人生の充実を求める傾向があるけれど、シンジが言うように、ドイツ等のヨーロッパの人達が、仕事よりも休日に人生の充実を求めるというのは、とても興味深い話だと思う。

確かに多くの日本人がなかなか長期の休みがとれないから、ヨーロッパの人達のように長い休みがとれる仕組みがあったら良いよな。

ドイツのように、国が法律で有給消化を義務付けるというのも、1つの良いヒントなのかもしれないな。
(有給消化率の低い会社員の為に、政府が法制度化したら、支持率がアップするかも???)


ただし、何が幸せかは1人1人違うと思うから、日本人的な生き方と、ヨーロッパ風の生き方のどちらが良いかというのは、きっと別の話なんだと思う。

色んな生き方、選択肢があって、自分が良いって思える生き方を"選べる"のが1番だと、オレは思うんだ。


旅人としては、長期休暇が沢山とれて、何歳になっても世界中を旅できるのが良いにきまっているけれど、ミュージシャンとしての視点で言えば、例え休暇が殆どとれない多忙な日々でも、音楽家として充実した日々が過ごせて、自分の音楽を沢山の人達に聴いてもらえる生活は、きっととても幸せな生活だとも思うから。


人間はいつか必ず死ぬし、そろそろオレは生まれてから今日までに、人生の半分位の時間を過ごしたんじゃないか?って考えると、その限られた時間の中で出来ることは、そんなに多くないなって感じているんだ。

大切なことは、いつか迎える人生最後の日に、自分が過ごした日々を振り返って、"幸せだったな"と思える生き方が、できるかどうかなんだと、オレは思っているよ。

"笑顔で死んでいく"

それが、オレが目指しているモノなのかもしれない。




P.S.
今日の写真は、ジャマイカのドクターズ・ケーブ・ビーチの写真だよ。

一緒に写っているのは、今も現役の旅ギターなのだけれど、確か5代目位かな。

約10年間で世界の半分位を回ったオレの貧乏旅は、オレのギター達にとって、ちょっとばかり過酷な旅だったからね。



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