モノ・語り

現代のクラフトの作り手と作品を主役とするライフストーリーを綴ります。

「桶谷 寧の窯変天目茶碗を観る会」より

2013年02月24日 | 桶谷寧・曜変天目

「桶谷 寧の窯変天目茶碗を観る会」より
日時:3月16日(土)11:00A.M~3:00P.M.
会場:新宿「玄海」桐の間
会費:10,000円(「玄海」昼のコースの食事、飲物込)
定員:15人(参加を希望される方はお申し込みください。定員になり次第締切ります。)
  詳細、お申し込みはこちらから

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曜変天目茶碗の作り方について桶谷氏に話を聞いてみると、さも簡単そうに話します。
焼成時間は十数時間、その間、窯の横で茶碗の生地を作るのだそうです。
その茶碗は次の日には焼くということですから、
いわゆる「乾燥」の工程はないということですね。
窯は簡易式で、焼くたびに組み立てるとのこと(この意味、わかります?)

粘土は、西日本であればちょっと掘ればどこにでもあるのだそうですし、
釉薬の調合のために使う数字は自然数だけで間に合い、
灰釉は水簸してはいけないというようなことも言ってます。

曜変天目の成り立ちはとてもシンプルなものですが、
ただ、生命の保証はないとのことです。
焼成中には一酸化炭素が窯周辺に充満して、中毒になりかかることはしょっちゅうで、
いつ水蒸気爆発するかわからないし、
爆発するとレンガが飛んできて大怪我をするリスクもあるとか。
桃山時代ころの窯跡には陶工の墓跡らしきものがよく見つかるそうですが、
これは窯焚き中になんらかの事故で命を失ったのではないかと推測されるとのことです。

「いいもの」というのは命がけで作られるものだと私は思います。
これは今も昔も変わりません。
命がけで作っていないものは「いいもの」とは言えないと言いたいぐらいのものです。
そしてそういうふうにして作られたものは、
本来「値段」というものをつけられないとも思います。
国宝の曜変天目茶碗は十数億円の価値があるということですが、
本当はいくらお金を積んでも交換することはできないものです。
そして桶谷氏の茶碗もやはりそれと同じぐらいの価値があります。
ものの価値というものを、そういうふうにきちんと見極められなければいけないと私は思います。

といったようなことが、「桶谷寧の曜変天目茶碗を観る会」のベースにはあります。
だから15人限定とするのです。
あと若干名分空いてます。



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