海峡を越えて・・、潮の流れ










          潮の流れは、右に左に、
          上に下に、自由奔放に振舞っているように、
          見えるけど、
          その海峡に近づくと、
          俄かに、居住まいを正し、
          整然と流れて行きます。
          そして、海峡から解き放されたとき、
          今度は、勢いを得た若者のように、
          渦巻きながら、踊って行くのです。


          (ご無沙汰しました。
           四国は遍路、他の場所は雑多な用件で、
           行ったり来たり・・しておりました。
           ひとまず帰還しました。ブログ再開します。
           でも、ネタはないので、当分は、引出しをひっくり返し、
           凌ぎます。   また、よろしくお願いします。)
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島と船と灯台と














          時計台のある港を出た釣り船は、
          あの三角形の島の周りで
          群れて、たゆとうています。
          きっとあのあたりは魚の
          棲家ですね・・。
          島の周りは、ひがな潮が渦巻いていて、
          それと知らぬうちに夕暮れを迎えます。
          そう、島の上の灯台にも、
          荒磯の灯台にも薄らと火が入ったようです。
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遅い午後の海辺の風景
















          市街の南の端、島の崖に、昔から灯台がありました。
          灯台の横に、そんなものまるで問題にしないような、
          大きな、大きなホテルが建てられました。もうだいぶ前のこと・・。
          ホテルの窓には、海の上の青空や、煌めきを増した、
          遅い午後の太陽が空しく反映しています。

          ホテルの前の海岸で一心に釣りをする子供の赤い頬。

          寄せる波は、僅かに残った砂浜を洗い、
          やがて、油のように粘り気を増して、
          ひたひたと迫る夜の帳の中に消えて行くのです。
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海上を渡る雪の雲












          巨大な雲の塊の中に
          陽光が姿を消すと、
          何処からともなく
          薄墨のような朧が、
          海の上を渡ってきます。
          雪の雲ですね。
          やがてこの辺も
          横殴りの白い礫の
          到来でしょう。
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波の輝きと暮れ行く海に・・(1)














          午後の低い太陽は、波の上に
          幾百万の欠片となって、
          漂うているけれど。
          その主が、雲や島の向こうに
          姿を隠すと、
          たちまち、そこは
          のっぺりとした水の流れの世界。
          幾重にも縞模様をつくって彷徨する
          暮れ行く海となる。
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