名残りのもみじ














     どちらかと言えば、ワイルドな、
     山のもみじの紅葉も、
     いいけれど、
     箱庭のような、
     公園の環境の中で、
     大事に育てられた、いろはもみじは、
     やはり、日本の紅葉って感じしますね。
     もう少し、早く来ればよかったのです。
     山寺の紅葉なんか、追っかけてたから、
     来てみたら、もう散りかけてました。
     名残りのもみじでした。
     負け惜しみじゃなく、これもいいもんです。
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渓谷の落葉
















     深い渓谷の底から、陽の当る山を見上げれば、
     もう、樹木は随分、葉を散らしたようだ。
     青い水を湛える淵に、小滝の飛沫を浴びて、
     落葉は、流れ流れて、
     やがて、水の淀みに至り、
     「やっと、落ち着く場所を見付けたぞ・・」
     と、言わんばかりに、
     その、ぼろぼろの身を、
     重なりながら、横たえる。
     渓谷の落葉の寝床。
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山寺にもみじを訪ねて
















     河内町入野(現、東広島市)の山上(522m)に篁山(たかむらさん)竹林寺がある。
     寺の縁起によれば、730年行基の開創という古刹。その後、この地の生まれという
     小野篁(平安時代初めの万葉歌人で左大臣まで出世した)が、嵯峨天皇に願い
     出て多くの伽藍を建立、寺の発展に尽くしたと伝える。
     現在に残る本堂は、1511年の創建と伝え、国重文指定。本堂に並ぶ、護摩堂、
     十王堂などの荒廃は著しい。山頂にも係らず、不思議な池がある。そして寺名の
     如く竹林がある。地元では、紅葉の名所として名があるが、もみじの樹は数本、
     竹林や針葉樹林の中に混在するだけである。

     (実は、このブログでも今年の5月に紹介した、東京、椿山荘に現存する三重塔は、
      元々この寺にあったものなのである。大正13年に移設された。
      東京で、三重塔を見た時から、塔の故地、山上伽藍竹林寺の名は忘れることが
      なかった。塔の跡地には、阿弥陀如来像が建てられている。その前で、思った・・、
      もしもこの地にあの三重塔が残されていたら・・何とすばらしいことだろうと。
      境内で、ハイキングで山に登ってきた、おじさん、おばさん方とお会いした。
      「・・ずいぶん、ふるいお寺だねー・・」。
      ここにあった立派な三重塔が、東京のど真ん中に移されてしまったことなど、
      知る人はいない。)
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